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Angelus Stories-TS龍鬼娘転生したおれが最強の賞金稼ぎになるまで-  作者: ヒガシヤマ・スバル
第一章 生と死の間で踊れ、我が命

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3/8

3 ガン・ショップでの出逢い

「さてと……とりあえず、なにをすべきかね」


 いかんせん、目的がない。カネもないし、スマホすらない。異世界転生というからには、なにかミッションを受けて何者かを討伐し、それでカネ稼ぎ……と思っていたが、このビーチ街にそんなものはなさそうだ。


「ま、散歩してるだけでも楽しそうだ」


 とはいえ、見知らぬ土地を歩くのはそれなりに楽しそうではある。龍希は、ヤシの木が植えてある道路をダラダラと歩いていく。傍らにはヘーラーがいるが、彼女は恐怖でなにも言ってこない。


「お、ガン・ショップだ」


 日本にいたら、銃なんてまず撃てないし持てない。だから自ずと、ガン・ショップが目に入る。龍希はヘーラーのほうを向き直し、


「おい、身分証」


 乱暴な指示を送る。


「は、はいッ!」


 さすがに身分証明ができなければ、銃火器を扱える店へは入れないだろう。カネがない以上、試し撃ちしかできないが、とりあえずそれで良い。


「で、できましたッ!!」


 龍希は身分証を見ておく。


『佐嘉龍希:2002年生まれ

 性別:女

 日本及びアンゲルス国籍持ち』


 簡素なものだが、問題なかろう。


「どうも……ヘーラー」


 龍希は素直に礼をいう。


「りゅぅぅぅぅきさぁぁぁん!!」


 そうすれば、〝待て〟を強要されていたイヌのように、ヘーラーは龍希に飛び込んでくる。それを躱し、アスファルトにヘーラーがぶつかった頃、ガン・ショップへ足を踏み入れるのだった。


「すげェな……」


 思わず感嘆の声を漏らす。

 辺り一面、銃という銃が設置されている。試し撃ちするコーナーもあるようだ。龍希は店員に、


「ハンドガンでオススメありますか? 試しに撃ってみたいんです」


 と言ってみる。いかにも元軍人っぽいおじさん店員は、


「身分証を見せてくれ。最近、警察がうるさいんだ」

「はい」

「よし。お嬢ちゃん、初心者なんだろ? まずはこの〝HG2022〟を、撃ってみたらどうだ?」

「そうします」

「弾はあっちにある。9ミリ弾だ」

「オッケーです」


 進まれるがままに、ハンドガンを貸してもらう。弾は射撃場にあるようだ。乱射されても困るからか。


(そういえば、言語が通じるな。英語なんてからっきしなんだけど」


 転生特典というものなのか、言語が通じるし読める。変に苦労しなくて良い。

 射撃場につき、イヤーカフをつける。9ミリ弾を装填し、置かれていた説明書通りに引き金を引いてみる。

 すると、

 ポコンッ、と小気味良い音がイヤーカフ越しにも聞こえてきた。マトには穴が空いている。これは楽しいぞ、と龍希はハッピートリガーになるのだった。


「ん? 邪魔するなよ、ヘーラー」


 そうして連射していると、肩を叩かれた。ヘーラーが邪魔しに来たのだと思い、振り向く。

 しかし、そこにヘーラーはいなかった。代わりに、銀髪碧眼の少女がいる。整った顔立ちで、ツリ目。長い髪の毛はツルッとまとまっていて、身長は160センチくらい。そんな少女である。


「あ、ツレだと思ったんで。こりゃ失礼」

「気にするな。なにせ、あのバカ天使は私の付き添いでもあるからな」

「へ?」

「ま、とりあえず銃を置け。そこでジュースでも飲みながら、ガールズトークに花を咲かせよう」

「あ、うん」


 謎の少女にリードされるがまま、龍希は休憩コーナーの椅子に座る。


「ほら、奢りだ」彼女はコーラを渡してくる。「あの独善天使の相手は疲れるだろう? まぁ、憑いてしまったものは仕方ない。私はルーシ。オマエは?」

「佐嘉龍希」

「日本人か」

「そうだね。言って良いのか分かんないけど、転生してきたらしい」

「そりゃあ、あの天使が憑いているからな。転生してなきゃおかしい。さて、龍希。これからどうするつもりだ?」

「どうするって……、どうしようもないでしょ。生活保護でも受けてみる?」

「それじゃ退屈だ」彼女は手を広げる。「ちょうど頼みたい仕事がある。簡潔にいうと、賞金首を確保して指定の場所へ連れてきてほしい」


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