第14話 姉妹揃ってやるんですか?
優斗と明は、貴人に清のことを頼み先に異世界に足を下した。
やはり、異世界にいるってだけでテンションが上がるなぁ。
「そういえば、ここと地球の時間の関係性ってどうなってるんだ?」
「ん~。あまり時間は変わってないと思うけど?」
「ここの世界と交流はあるの?」
「ごく一部の国とあるらしいよ?え~と、何て言ったかな?神聖国ファフナーリアだったかな?」
「ふ~ん。交流自体はあるのか。明はもう異世界に来て長いのか?」
「…。実は、私の配信ってさ、異世界のことを勝手に配信してたんだよね…。多分、信じてる人いないけど。」
えっ!いいのかそれ?
俺も異世界のこと最近知ったけど、絶対知らない人方が多いと思うんだけど。
「陰陽寮の皆にばれないように大きなことをするときはプライベート設定にしてるけど。」
「ちなみにどんな事を配信しているんだ?」
「…ダンジョン配信。」
「……っ!」
ダンジョン配信!なんだその甘美なキーワードは!web小説の中だけじゃないのかそれは!羨ましい…っ!俺も無双とかケモミミ娘とか連れて俺TUEEEEしたい!
「でもね、妖怪たちと違って陰陽術とか符術があまり効かなくて、行き詰ってんたんだよね~。だから、配信するときは、こっちの武器で戦ってるんだ~」
「たしか、ステータスとか魔法とか使えないんだっけ?」
「こっちの人とか強すぎてヤバいよ?マジで」
◇
明と異世界談義をしていたら、ついに貴人が清を連れて…えっ、担いでやってきた。
清はぐったりとしていて、流石にこれには明も顔を真っ青にしている。
「貴人さん!俺は、誰にも気づかれず連れてきてって言ったんだよ!?」
「えぇ、だから誰にもきづかれませんでしたよ?」
「…。」
だめだこれは、感覚が違い過ぎて話が合わない。
5年間営業として働いてきたけどここまで異次元な人?は見たことが無いっ!
貴人は、清を地面に降ろしその場から離れる。
「お、お姉ちゃん!」
「…明。」
久しぶりに話すのか、お互いの距離を測りながら二人は話す。
それでも、この『話す』というのが大切なんだ。
2人を見守るように俺は少し離れたところから二人を見つめている。
「…。」
「…。」
「久しぶりですね、明。」
「う、うん!ひさしぶりお姉ちゃん!」
「こうして、また話せるとは思いもしませんでした。」
「優斗さんがね、話をしてみないか?って言ってくれてね、それでね―」
「…優斗さん?」
「うん!優斗さんがだよ!」
こちらをちらっと見てくる清。冷や汗を流す俺。ややオロオロしている明、そして、視界の奥にいる微笑む貴人さん。
女子高生に名前呼びは犯罪臭がするか…?そして、笑ってんなよ、貴人っ!
「…名前呼びですか。仲が大変宜しくなったんですね?禍津さん?」
「はひぃ、異世界という趣味が合いましてぇ…そのぉ…」
「大体、先に私の方が出会っているじゃないですかっ!」
「???」
「っっっっ!私は人生で初めて人に重大な相談をしましたっ!」
「…はい。」
「それなのに、なんで妹は名前呼びで私は、阿部さん呼びなんですかっ?」
「…はい。」
「相談を受けるなら相談を受ける側にも同じだけ責任があると思いますっ!」
「…はい。…ごめんなさい。」
「何を謝っているんですかっ!」
「…いや、怒ってるから…。」
「…っぷ。あはははははは!」
「なっ、何で笑うんですか、明っ!」
「あはははは。お姉ちゃんがそこまで感情的になるのなんて初めて見たよ!」
清は顔を真っ赤にして起こっている。
たしかに、怒ってはいるが、彼女が感情を第三者に対して表に出せているいい傾向だと思った。優斗は、笑ったり、怒ったりしている二人を見ながら微笑んでいる。
「…私ね、お姉ちゃんは怒ったり、笑えなくなっちゃったんだと思ってんだ。」
「…。」
「それでね、お姉ちゃんを笑わせられるかなって思って配信とか、陰陽術とか頑張ってみたんだけど、あまり意味がなかったみたいだね~」
「意味が無いなんて…そんな。…配信?」
「あ~あ、どうしよっか、優斗さん?」
目に涙を浮かべる彼女はそれでも、嬉しそうだった。
◇
そうして俺たちは――
「やほやほ~!陰陽チャンネルのメイメイで~す!それからぁ~」
「ど、どうも!ゲストのセイセイでふっ!」
異世界で配信をしていた。
えっ、姉妹揃って配信撮影するんですか?
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