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巫女さんメモリーズ  作者: 華永夢倶楽部
第73話〜第80話
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第75話『サンタさんがやって来た』

「じゃーん‼︎ サンタコスで皆の家にプレゼントを渡そうと思うんだ〜。どうかな小夜ちゃん?」

 秋葉原の店舗で購入した、警察に捕まらない程度の露出コスプレを披露する美紀。スカートの長さは膝辺りなので萌え要素については微妙だが、お腹は残念ながら隠せていない。

「ま、まぁ良いと思うよ。美紀がその格好を平気だと思うんならさ……」

 一方で小夜は、何故かあまり気分が良くない様に感じている。そんな小夜を美紀が更に絡んでく。

「大丈夫だって‼︎ トナカイ姿の小夜ちゃんも可愛いって‼︎」

 何故なら、小夜は美紀に無理矢理トナカイコスチュームを着せられたからだ。角付きだけならともかく、巫女としては不埒(ふらち)に等しい腹出し衣装なのが小夜からしてみれば恥ずかしいを通り越して不安に近かった。

「うぅ〜、こんなの着て外を歩いてたら神様に怒られちゃうよ……」

「でももしかしたら男の神様から好評だったりしてね。煩悩まみれの神様だっているんでしょ?」

「だから恥ずかしいのよ。実際にそれっぽい目で見られてる気がしたから」

「えっ、まさかもう変な目で言われてるの? 神様の現代慣れがスゴいんだけど」

 プレゼントを袋に抱えて神社を出た美紀と小夜。これから美紀と仲の良い友達の家にお邪魔してクリスマスプレゼントを渡しに行く。

「ねぇ美紀、最初は誰の家に行くの?」

「まずは明と文音の家に行くよ。もし明が小夜ちゃんに絡んできたら、ちゃんと付き合ってあげてね」

「えっと、なんか今美紀に見捨てられそうなフラグが……」 

 そして美紀と小夜は徒歩で文音と明の家に辿り着いた。チャイムを押して、後は二人が出てくるのを待つだけ。

「はーい、美紀来たのー? ……って、何その格好」

「ふふーん、サンタさんだよ! どう、スッゴク可愛いでしょ?」

「うん、可愛いけど…… 何も巫女さんを巻き込まなくても良かったのに」

「うわー、美紀だー‼︎ メリークリスマース‼︎」

 明は美紀の気配を感じてすぐに飛び付いて美紀を押し倒した。その間に小夜が代わりに文音へ二人分のプレゼントを配る。

「文音さん、これは美紀サンタからのクリスマスプレゼントです。そして明さんの分はこちらのプレゼントです」

「ありがとうございます。美紀に無理矢理こんな事させられてるのに、メンタルが強いですね」

「いえ、そんな事ないですよ。私はこういう美紀の無茶振りにはもうとっくに慣れてるので」

「あぁ〜、お察しします」

 そんなこんなで美紀が明とじゃれてる間に小夜はトナカイ姿で、クリスマスプレゼントを文音に二人分渡した。

「それじゃあ私達は次の家に行くので、これで失礼しますね。ほら美紀〜、もう次に行くわよ〜」

「……は〜い、じゃあね明。また今度会おうね」

「うんっ、じゃあね美紀〜」

 次の家に行く前に、小夜と美紀で地図を見て確認する。

「えっと、次はかなえの家が近いかな? それともあかりの家かな?」

 美紀から見て二人の家は直線距離ではほぼ同じなので、どう行くのが近道なのかを考える前に迷ってしまった。

「ねぇ美紀…… こういう時はさ、電話してみたらどうかな?」

「あそっか‼︎ じゃあ早速かなえとあかりに電話しよーっと」

 そして二人に電話を終え、小夜に二人の状況を説明する。

「えーっとね…… かなえは家にいて、あかりは友達の家でクリスマスパーティをしてるからかなえの家に行って帰ろう」

「分かった。じゃあ歩こうか」

 そして美紀と小夜はかなえの家に到着した。チャイムを押す前に帽子と肩に積もった雪を振り払って、身だしなみを確認してからチャイムを押した。

「あっ、えっと美紀…… まさかその格好で神社から来たの? しかも小夜さんはトナカイ姿だし、お腹が出てるし……」

「私は気にせず、美紀サンタからのクリスマスプレゼントを受け取ってください。メリークリスマスです」

 美紀サンタからクリスマスプレゼントを受け取るかなえ。ついでに言うとプレゼントの中身は美紀手作りのかなえ人形だった。

「ありがとう美紀。これ大切にするよ」

「えへへ〜、そう言ってくれるとあげたコッチまで嬉しくなっちゃうよ〜。今ならこのエッチなトナカイさんをあげるよ」

「今サラッと私を売ったわね」

「アイタッ‼︎」

 美紀の頭をペシッと軽く叩いた小夜。

「あはは…… じゃあ美紀も小夜さんも、風邪引かない様に気を付けて帰ってね」

「かなえもね。今風邪なんか引いたら大変なんだからね?」

「うん、分かってるよ」


 神社への帰り道、美紀と小夜は静かに歩いて帰る。その間は相変わらず美紀のお喋りで時間が過ぎていき、小夜が知らない学校での日々をどんどん知っていった。

「でね〜、かなえがその時ね〜……」

「いつの間にかサッカーボールをゴールさせてたとか?」

「そう‼︎ かなえが奇跡のゴールをしたから私のチームが負けちゃったんだよ。アレは私でも読めなかったんだよねぇ〜」

「今の美紀ならそんな不意打ち、余裕で対応出来たはずだよ?」

「いや、小夜ちゃん基準でやったら超反応なんて無理だよ……」

 聖夜にだけ現れるちょっぴり萌えな美少女サンタとトナカイ。もしかしたら来年のクリスマスになったら、また八王子に現れるかもしれない…………

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