第73話『巫女ってタイヘン』
「ふっ、くぅ〜……」
重い荷物を持つ美紀だが、普段通りの力が出てくれない。昨日からどうも体調が優れず身体がフラつく感じがある。本当は休みたいが、今日はタイミング悪く夕方まで休めない状況になってしまい美紀は元気な小夜を羨みながら働いている。
「こっ、これで良いのかな……?」
「ありがとう美紀。あともう少しで休めるからもうちょっと頑張って‼︎」
謝りながらも優しい言葉を投げてくれるから、美紀はやりがいを感じてる。でもたまにこの身体を無理矢理動かして神社の巫女をやってると、ここはブラックかと考えてしまう。
「頭がボーッとして、何も考えれない…… おかしくなりそう……」
さっき熱を測ると風邪引きレベルの体温だった美紀を今すぐにでも休ませたいのだが、新年に向けて準備を行っている為に美紀に無理言って働いて貰っているという訳である。
でもそんな重労働も、もうすぐ終わる。
「こっ、これで最後〜……」
「お疲れ〜、今日はごめんね美紀‼︎ 本調子じゃないのに働かせちゃって‼︎」
「い、良いって…… 小夜ちゃんだけだと大変だし」
「明日は私一人でするから、美紀はしっかり身体を休めてね。学校が無い日に体調を崩したのがせめてもの幸運だったね」
「うん…… じゃあおやすみ小夜ちゃん……」
「おやすみ美紀……」
自分の部屋に入ってベッドに潜り込み、天井を見上げる。
「少しは小夜ちゃんの役に立ったかな……?」
今は小夜が何をしてるかは見えないけど、きっと美紀が用意してくれた材料で早速作業に取り掛かってるだろう。
「……だといいな」
小夜に感謝されて嬉しかった美紀は、また小夜に褒められる為に早く身体の調子を取り戻そうと目を閉じた。




