第71話『魔法少女を考える』
「かなえ、話があるんだけど良いかな?」
かなえの机からヒョッコリ現れた美紀に驚きながらも美紀の話に耳を傾ける。
「かなえは小さい頃、ニチアサ番組って観てたりした?」
「うん、小学生までは観てたよ。今はもう観てないけど……」
「私は今も観てるよ‼︎」
美紀はキラキラした目で見てくる。
「まだ観てるんだ…… まぁ、私もたまに観てるけどさ」
「そこで、かなえに一つ私に付き合って欲しい事があるんだよ! 魔法少女についてなんだけどさ……」
「えっ、魔法少女……」
かなえが何故か美紀から目を逸らす。美紀は勿論見逃す訳もなく……
「あれ、どうして目を逸らしたの? もしやかなえってそういう趣味が……?」
「そっ、そんなんじゃないから大丈夫だよ‼︎」
「だよね〜‼︎ かなえが魔法少女コスでアキバを出歩いたり、自己満でコッソリしてるとか、そんな事をかなえがするワケないよね〜‼︎」
「う、うん…… そんな事してないから。多分」
ダラダラと冷や汗をかきながら美紀の話を受け流す。それは自分の秘密を友達にバレない様に隠し通すのと同じく、緊張の瞬間である。
「でさ〜かなえ。私が考えてる魔法少女なんだけど、合法ロリってどう思う?」
「合法ロリ……?」
聞き慣れない単語に首を傾げる。そんなかなえに美紀は説明を始めた。
「合法ロリって言うのはね、外見と中身の年齢に差がある少女の事だよ。主に私みたいな‼︎」
胸を張って美紀は外見をアピールする。かなえは美紀のその子供の様な体型を見て納得した。
「この身長で高校生とは思われないでしょ? だから映画館とかで子供料金にしちゃえばお得に観られるってモンよ」
「……でもそれって、何かしらの犯罪で捕まるはずだよね?」
かなえ、美紀に言葉の槍を突き刺す。
「そっ、それに悪い大人に狙われないし……」
「まぁ言われてみれば確かに、美紀みたいな女子好きの男は少なそうだね。でも妹好きには狙われそうだけど……」
あーだこーだ話して、やっと区切りがついた。美紀は紙を用意して文字を書き始める。
「というワケで、魔法少女を一緒に考えよう。私的には合法ロリ魔法少女はアリだと思うんだけど、かなえはどう思う?」
「え〜っと、見た目が少女で中身が大人の魔法少女って割と多いから、私もアリだと思うよ。言葉の概念を超えた存在って感じがするし、魔法少女を極めた感じもするし」
「そうだよね〜。でも合法ロリ魔法少女にするなら、それなりの理由も必要だなぁ……」
あれこれ考えていると、チャイムがなってしまう。突然の予鈴に美紀は焦りながら紙をしまった。
「じゃあ続きはまた今度にね、じゃあね‼︎」
「う、うん……」
モジモジしながらかなえは美紀を見届けた。席が近いので、目の前で美紀が慌てる様子が見えるが。




