脱獄!?
「もうやだ、おうち帰る…」
体育座りでぶつぶつと山上が部屋の端で呟いている
「いや、本当に悪かったって~」
今にも呪いを放ちそうな状態の山上を見ても、いまだヘラヘラとした様子で勇人は言う。
そんな勇人の様子にイラついた山上はジーっと若干はらした目で勇人をにらみ一言
「一生そこにいろ」
「本当にすみませんでした」
土下座で勇人は謝罪した。
むー、とまだ少し不満がある様子で山上は勇人を見る。
「わかりました、とりあえず今は許しましょう」
と言い、腰に着けていた鍵束を取り出し勇人がいる牢屋を開けた。
「おい、ここから出してくれるのか!?」
勇人は牢屋を開けた山上に少し食い気味に聞く。
「まあ、とりあえず出ることが許されたわ」
「分かってくれたかー!俺はなんもやってないんだよ」
・・・
牢屋を抜けて、王立裁判所を出て勇人は再び王都に帰って来た。
「いやー、助かったよ山上」
「まったくもう、勇人は本当に何やってるの…
普通、この街に来てすぐにギルドを破壊する人なんていないわよ」
「それには深い訳があってだな…」
「ふーん、まぁ今はいいわ。どちらにせよ時間がないし…」
山上の言葉にん?と疑問を持った勇人
「なぁ、何の時間が無いんだ?」
その勇人の言葉を聞いて、ため息をつきながら山上は言った。
「勇人の刑の実行までの時間よ」
「は?」
信じられないと言った感じで勇人は戸惑っている。
「待て、山上は俺を助けに来てくれたんじゃないのか?」
「それはしたいけど私にはできない」
「どういうことだ?俺はこの国の法律どころか日本の法律すら良くわかっていないんだ。頼むから説明してくれ」
ため息を再びついたあと山上は言う。
「まず、今勇人にかかっている容疑は国家反逆罪というものよ。基本的にこの法律に触れたものは死刑になるわ。一応王立裁判所で裁判という形のものはするけど確定で死刑だわ」
「死刑!?」
「そう死刑よ。そして私はサンドルに事情を聞いた後勇人を助けられそうな人を探してたの。」
「おお!それはありがたい」
山上の優秀さに涙が出そうになる勇人。
「なんか、嬉しそうだけどごめんなさい。人は見つけたけど確実に助けられる訳じゃないの。勇人が助かるかどうかは勇人次第。私にできるのはその人のところまで勇人を案内するだけよ。」
少しシュンとした様子になった山上
「いや、そこまでやってくれてありがとうな。結構助かったよ。」
「そう?」
「ああ、だってここまで来れば後は俺次第だからな。最初の状況に比べたら全然良い。本当に助かった」
その勇人の言葉を聞いて山上は少しホッとしたように見えた。
「さぁ、ついたわ。ここよ」
そう言った山上の指差した場所はおそらく勇人が今まで見たなかで一番大きい建物だった。
「こ、ここは?」
驚きながら勇人は尋ねる。
「ここは王宮よ。勇人には王様に会ってもらうわ」
「そうか王様か…ってええええええぇぇぇ!」
王様に会うことになった勇人であった。




