冒険者に俺はなる!
「さて…じゃあギルドに行くか」
そう言うと勇人はギルドに向かって歩いていった。
「おおー、これがギルドなんだ…」
勇人の前にはレンガで作られたとても大きい建物がたたずんでいた。
「よし」
そう言って入っていくと中はガヤガヤとにぎわっていた。
「えーと、受付は…」
キョロキョロと周りを見渡す勇人。
すると、正面の人混みの奥に受付嬢っぽい人を発見した。
「あれか」
そう言って受付に勇人は向かっていく。
「すいません」
「はい、こちら王都立ギルド本部です。私は受付のティナと申します、以後お見知りおきを…。今日はどのような御用でしょうか?」
淡々と話している受付嬢のティナ
年齢は23くらいと言ったところか
The ギルド職員って感じの美人さんだ。
「えっと、初めて王都に来たので冒険者の申請で身分証を作りに来たのと、後仲間の募集をしに来ました」
要件を簡潔に伝えようと勇人は努力したが緊張で少ししどろもどろになってしまった。
「わかりました、では冒険者の申請につきましてはこちらの申請書に御記入ください」
そう言うとティナは一枚の紙を差し出してきた。
「ありがとうございます…」
そう言うと勇人は紙を受け取った。
「書くのって名前と出身だけでいいんですね。少なくないですか?」
「はい、元々冒険者という職業は色々と事情があるものも多いですしそこら辺は大丈夫なんですよね」
「はぁ。そうなんですか」
「はい。書き終わりました預かりますね」
「はい。ありがとうございます」
「これで勇人さんはブロンズランク冒険者となりましたよ」
「ブロンズランク?ですか?」
「はい。ランクというのは冒険者の強さ、熟練度を示します。そのランクはブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、ダイヤモンドの5段階に別れています。5段階だけですが上がるのはなかなか大変と言われていますね」
「そおなんですか」
「また、ランクによって受けれる依頼が変わります。例えばブロンズの人がシルバーの依頼は受けることはできません」
「それは安心のシステムですね」
「はい、ダイヤモンドランクの冒険者ともなると魔王軍の幹部とも渡り合える位の実力はあるでしょう」
「魔王軍幹部と渡り合える…」
「ダイヤモンドを目指すんですか?」
「そうすることに決めましたよ。今妹のために!!!!」
「妹さんがお好きなですね」
「はい!妹というのは…」
30分後~~~
「てことなんです!!」
「はぁ。ほ、ほんとに妹さんがお好きなんですね。こ、これで申請は終わりですよ…」
「ありがとうございます」
「そして、仲間を募集とのことでしたがそちらにつきましては我々で何かをすることはできません。あくまで仲間を募集するのはご自分でお願いします。しかし、お仲間が見つかりましたらまたこちらにいらしてください。そうしましたら、パーティーの申請書などが必要なので…」
「なるほど、わかりました」
ふむと軽い相づちをうちながら勇人は言った。
するとティナはスッと頭を下げ
「それではこちらの受付は終了とさせていただきます。」
と一言言った。
「あ、いえこちらこそありがとうございました」
と勇人も慌てて返事を返す。
後ろにいる冒険者達を見渡す勇人。
「この中に魔央に会いに行ってくれるやつはいるのかな…」
「すいません、ちょっと魔王に会いにいきませんか?」
冒険者にそう語りかける勇人。
「なに言ってんだお前…他を当たってくれ」
しかし冒険者たちは少しも相手にせず通りすぎていった。仲間探しを初めて20分ほど経つが魔王などと言っていたせいか気づくと周りから人がいなくなっていた。
「う~ん、やっぱり魔王ってのがネックなのかな…会いに行くだけなのに」
そういって勇人は頭をかいた。
「どうしたら魔王のところに一緒にいってくれるか…」
ぶつぶつと呟きながらまた別の冒険者を探す勇人。
そんな勇人を見て、周りの冒険者たちは
「魔王だとよ。バカもいるもんだな。いつか勇者が産まれて倒してくれるってのによ」
そんな様子にも気づかず勇人は歩いていると
「おい、お前」
勇人の前に1人の男が現れた。
「おい。無視するなお前だお前!」
「なんだ、なにかようかい?」
だるそうに勇人は言った。
「さっきから魔王討伐に行く仲間を探しているようだな」
どうやらこの男は勇人の事をさきほどから見ていたらしい。。
「魔王の討伐じゃなくて、あくまで会いに行くのが目的だからな…」
そう呟く勇人。
「ふふん、聞いて驚け!この俺がお前の望みを叶えてやる!」
冒険者は勇人の話を聞かず大声で叫んでいた。
「なんだこいつは…」
厄介なやつに絡まれたな。




