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collect fraud online  作者: haruki
第1章 チュダック編
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第9話 六王会戦 後編

 「むっ、別動隊か?」


 「どうしましたマスター?」


 ウルザと優男との決闘が終わり

 敵の士気の低下及び大海の参戦により傾いた戦況はいよいよ修正不可能になり

 チュダック王国の勝利がほぼ確定した


 しかし、このタイミングで王を打ち取られるのはまずい


 将棋のように王を打ち取れば、ハイ終了みたいに単純なのが戦争ではないが

 王を打ち取られるのはいろいろと面倒なことになる


 「伏兵っぽいな、誓約の森側から先行部隊と思わしきのが1000、後続部隊が4000ってとこだな」


 なんとなく気配で察知する


 「なんでこのタイミングなんでしょうね」


 「それは・・・」


 こじつければ王が現在のように誓約の森の真横に付いたのを待っていただ

 しかし、この理屈だと王の動きが予測していたことになる

 仮に王の動きを予測していたとして

 戦場で陣地を構築もしていない敵の王が同じ場所にそう長い時間留まる可能性は低い

 なのになぜあんな遠くに兵を配置したのか

 そもそも森なんで伏兵設置し放題のとこに王の居場所を設置するか疑問だが


 (結局レンに丸投げするのだがな)


 バカの考えうんたらって偉い人は言いました


 「とりあえず危険だから潰してくる」


 「わかりました、レンには私から伝えておきます」


 のんびり魔法をかましながらユズキは答える


 オレはそれだけ言うと意識を目的に集中する


 目の前を通りすぎた王がなんか言いたそうだったがスルー


 先行部隊には10分ほどでたどりついた


 オレはとても驚いた


 どれぐらいかって?


 オレがまだCFOを初めていなかったある日のこと


 意味もなく暇だった、もう一度言う暇だった


 他意はなく暇つぶしで検索をかけた


 しかしどれもパッとしないものばかり


 オレは存在を信じてもない神と自分を作り出した世界を呪った


 どうしてこんなに暇になるんだったらオレを世界にこさしたのかを


 これはオレを愛さない世界の罰なのかと


 オレはそこで天啓を授かった


 愛とはなにかこの目で確かめろということか


 当初の目的など忘れ去りオレはそのことに熱中した


 翌朝になって学校にいっても気は晴れない


 やはりここは最近付き合いだした仲のいいカップルに聞こうと


 オレの行動は迅速を極めたなぜならそれは聖戦なのだ


 オレがこの世界に存在する理由を探す


 そしてオレは付き合い始めて3ヵ月の友人に話を聞いた


 そうするとなぜか表情をこわばらせ後でメールするといった


 オレはその言葉が待ち遠しくまるで初恋のように期待は膨らんだ


 そして深夜メールにはあるURLのみが張られていた


 そこは女性向けの相談掲示板みたいなところだ


 そこの質問にはこう書かれていた


 相手が意識不明の重体でも婚姻届は受理されますか?


 オレはすぐさま電話をかけた


 頼む速く繋がってくれと焦る手で番号を押し通話ボタンを連打した


 荒れる呼吸に高鳴る鼓動、一秒にもみたない時間が極限まで引き延ばされる錯覚に襲われた


 繋がった瞬間オレは言った


 「あいつ実は二股してるんだ!!」


 後日、教室には一つだけ空きの机があった


 それを見て身震いしたのはいい思いでデス


 ご理解いただけたか?


 なんの話だったか忘れたが


 そもそも死にそうな子供に奇襲を命じて成功すると思ったバカがいることに驚き思考がぶれる


 「別働隊?いやそれにしては・・・」


 自分を落ち着かせるために当たり前の事実を述べる


 さんざん悩んだすえ面倒になり直球で行くことにした


 「お前らの目的は?」


 嘘は許さないという意志を目に乗せる


 「私たちは白虎族のものです

  いわれなき罪で今は追われています」


 代表と思われる女の子が悲鳴を押し殺しながら答える


 (なんかめっちゃ怯えてるんですけど)


 怯えた顔はそそるねとかどうでもいいことを考えながら並列思考する


 このまま行けば獣王連合と戦争でまた仕事かと思いいろいろ面倒になった


 それが声に出てしまう


 「はぁ~、また厄介ごとか」


 「ヒッ」


 別に脅す気はないいんだが


 「おねえちゃんをいじめないで!!」


 最初にじっと見つめてしまった子供が女の子を守るように手を広げている


 (あ~だめだ)


 約束を守れなかったあの子と同じような歳の子にそんな目をされると

 あの子に攻められている錯覚に陥る


 見えない傷がまた一つ増えた


 「えっと、別にいじめてるわけじゃないんだごめんね」


 オレは誰に向かって本当に言い訳しているのかわからなかった


 目の前のこの子、それとも・・・


 意味のない思考は言葉によって消えさる


 「じゃあたすけてくれたらゆるしてあげる」


 どうしようか考えていると前方から声が聞こえる


 「見つけたぞ獣どもが!!」


 女の子が泣きだした


 その事実が無性に腹立たしい


 「このクズどもが我々の手を煩わせよって」


 とりあえず女の子を落ち着かせようと思い近づく


 「まあいい、お楽しみはこれからだ」


 頭を撫でると抱きつかれた


 (小さい子は体温高いな)


 なんとなくささくれ立った心が綺麗になっていく


 「もう大丈夫」


 いつのまにかその言葉がでていた


 「ほんと?」


 「ああ、すぐに悪いやつはやつけてやる約束だ」


 (心を落ち着けてくれたお礼に手助けぐらいはいいか)


 「貴様はなにものだ!!」


 なんか偉そうな偉い人がうるさいので答える


 「通りすがりかつただのしがない傭兵だ」


 デーモンの男はその返答がお気に召さなかったようだ


 「傭兵風情が私の道を阻むな!!殺せ!!」


 まあやるこたはかわらんからよしとしよう


 「今度こそ約束をまもる」


 勝手に希望を持たせて失望させてしまう少女の顔が脳裏から離れない


 この言葉は代償行為への誓約


 結局オレはリアルになろうと成長はしない


 ただ自分が望むものを求めるだけ


 そして失くしたものを数える


 今だけはわすれよう


 さあ戦いだ


***********************************************


 (くそやりにくい!!)


 基本的に敵を殺す気がない

 なぜなら今自分はチュダックに雇われていて国の不利益になる事は極力できないからだ

 おそらくこの敵はジルシーナの者でもし敵対でも勝手にすればそれに乗じて教国が何しでかすかわかったもんではない

 

 それにやりにくいのはそのためだけではない

 基本的にあまり何かを気にしながら戦うのに向いていないのだ

 魔法は詠唱省略すらできないし詠唱しながら動くこともできない

 たとえ剣がまともでも範囲攻撃は威力がありすぎて周りまで殲滅してしまう


 さいわいあの偉そうな人が自分一人をまず殲滅にかかっているのでどうにか後ろの白虎族にはまだダメージがない


 10分以上一人の敵に足止めを食らっているジルシーナ側も焦ってきた

 戦術を変更してハルを無視し始めた


 (まずいな)


 足を止めず手を止めず切れない斬撃で敵を吹き飛ばしながら冷汗をかく


 4000もの敵を一人の壁で防ぐにも限度がある


 しかしもう少しだけ踏ん張るそうすれば・・・


 ギアを一段階上げる


 申し訳ないがもう大剣が砕けるのも構わずに一番最適に振り回す


 おもいっきり地面をたたきつける


 ゴスゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!


 地面が真っ二つになる


 距離にして5メートル程の溝が両者を完全に分断する


 しかし相手の兵士はしばらくひるんだが殺される心配がないので攻撃を再開する


 降り注ぐ魔法


 常に大剣を全力でぶんまわし剣圧の要塞で1つとして存在を許さない


 ジルシーナの指揮官レオンハルトは目の前の光景に吐き気を催した


 1人で4000もの兵士を力ずくで止めあまつさえ手加減をして一人としてこちらに死者をいやけが人すらもださないのだ


 一人仮定する


 もしこの力が我が国に向けばどうなる


 真っ青な顔でしかしと思う


 こちらはジルシーナなのだ

 主要6ヵ国などと言われているが兵力だけで言えばジルシーナと忌々しいヒュウマンの国のアケネイアが大陸最強なのだ

 所詮一人だけ強かろうがどうとでもなる


 彼の不幸はチュダックを完全に舐め腐っていたことだろう

 確かに大海がいなければ今回の戦いも負けていただろうし

 3国同盟なんてものを結んでいるラザフォードが異常で

 国教的にも敵ばっかりの残念な国というのがおおよその大陸各国の見解である


 実にすさまじい光景だろう


 個で群を凌駕する

 言葉にすればどこまでも薄っぺらい

 しかしその光景は見る者の存在の根源にえも言えぬ恐怖を刻み付ける


 (来た!!)


 このおかしな拮抗状態に終わりを告げにきた足音が聞こえた


 およそ500のフェンリルの群れが森の中を駆ける


 戦いが始まってすぐにフェンリル達に合図を送っていたのだ


 距離的にはすぐだがまだ自分たちの仕事があったのかかなり遅かったがまあいい


 フェンリル達はすぐに新手敵だと思い怯えている白虎族を2、3人づつ背に乗せ撤退を開始する


 「アリエス!!」


 「ワォン!!」


 頼れる相棒の声に思わず笑みが浮かぶ


 レオンハルトはかなり焦った声を上げる


 「貴様逃げる気か卑怯者め!!

  正々堂々戦え!!」


 4倍の人数で疲れ切った人間を追い回した奴がいうとこう胸が熱くなる


 全員乗ったのを確認して自分もアリエスに乗っかる


 「あの、えとありがとうございます!!」


 「ありがとう!!」


 怯えさせた女の子とあの子と似た少女が嬉しそうにそう言った


 「ああ」


 短くそういう


 きっとチュダック的にはこの子たちを全部ジルシーナに引き渡して問題を起こさないのが一番いいんだろう

 でも自分のわがままで助けた

 傭兵としてこれは正しい行為か?

 

 (まあ昔からなんだかんだ自己満足のためにこういうのはやらかしてきたからいいか)


 守れたものを数え今はこれでいいかとただ思う


 戦禍は歌い全てを奪い悲しみに塗りつぶす


 しかしここでは違う色、違う音だといいな


***********************************************


 この後戦争は順当に進んだ


 大海が暴れに暴れてまずそもそもやる気が全くなかったヴィルヘムニアがとっとと撤退を開始


 それを見て他国の兵士も逃亡を始め戦線は完全崩壊


 国境まで死ぬ気で撤退戦を実行していた


 この戦争後の各国の動きについてもまとめたい


 教国はもっとも被害が多く4万人の兵力でなんと2万もの被害がでた

 かなりヒュウマン以外の種族の奴隷も多かった

 うまいこと大海が無力化と解放を行ったが最初の交戦でかなりの死者がでた

 もともと国民の数がやたら多いのであまりダメージはなさそう

 しかし今回の戦争で廃人になってしまうような薬を使ったことで周辺国からの評判が悪化したことを追記する


 ルキニアの第二王子派は今回の全く役に立たなかった責任で事実上壊滅した

 このあとルキニアとヴィルヘムニアが国内でサルバドル教を締め出して教国が激怒して戦争になり掛けたがチュダックがもしそうなれば教国に攻め込むと正式に声明を発表し戦争は回避された

 被害としては3万の内1万とほとんど農民であったが多くの腐れ貴族も捕まって国の膿が無くなったとひそかに王城で宴が行われたと共に無理やり戦争に駆り出された農民の家族にかなり手厚い保障が出て第一王子の人気が高まったとか


 ジルシーナの王子レオンハルトは立ち去った白虎族を追ってそのまま戦場まで来たが

 ここででしゃばればいらぬ敵を作ると思い

 そのまま尻尾を巻いて逃走した

 この際大海の強さを見て絶対に勝てない事を理解して白虎族のことを断念した

 国内では憎い仇に味方した大海にしばらく憎悪が集中したとか


 チュダック王国はこう言ってはあれだが戦争の規模に反してあまり被害が出なかった

 国境の警備の強化や素早い村の復興など王の素晴らしい腕に皆が称賛を送った

 ちなみにこの後国力をかなりつぎ込んで大海を懐柔しようとしたが失敗してしまいそれに怒った貴族が何度も暗殺を試みて尻の毛までむしり取られたそうだ


 獣王連合の白虎族は族長のシイナが王位継承権を正式に放棄して完全に獣王連合との繋がりを切った

 全員が大海に所属を希望したが能力的に足手まといなので保護するが入団は許可されなかった

 しかしめげずに数人は今も大海の団員に訓練を見てもらって努力している


 最後にヴィルヘムニアについて

 死者を一人も出さなかったが特に成果も上げなかったので人気が微妙に減った

 しかし今回は教国に無理やり参加させられたのも理解はされている

 国王が戦場において大海の所属を聞いて傭兵であることを聞き出したのは周辺国は称賛し対外的に大海をチュダックのものとしようとしてきたチュダックは呪詛を吐いたそうだ

 ちなみに撤退の時に露骨に教国から奴隷を奪ってきた


CFOの知識辞典

 今回も各部隊の副団長について

 マナ・・・ステラ隊の副団長

 基本無口で無表情だけどたまに見せる笑顔が素敵なビーストの女の子

 得意武器は双剣で速さと器用さを生かした連撃が得意

 ステラにお姉ちゃんと呼ばれあちこちに引っ張りまわされている苦労人

 本人は全然気にしていないしむしろそのために気絶しそうになったり過労死しそうになるほど頑張って仕事を早く終わらす

 ステラがすぐにお腹を空かしたり服を汚したり部屋を散らかしたりするのでかなり家事スキルが高い

 いつも注意しようとするが楽しそうな彼女の姿を見るとついつい甘やかしてしまいしつけができるのは当分先かも

 元々は生贄になるところを大海が保護しそのまま仲間になった

 レン以外の主要メンバーは基本遊びほうけるか趣味に熱中しているので事務仕事は副団長の仕事

 ヒナタとはかなり仲がよくよく一緒にいるがハルとステラをくっ付けようとしているので基本親友だけどたまに腹黒い小競り合いに発展するかも

 大海の風紀委員的な側面を持っていてこの程度で大海の問題が収まっているのは彼女のおかげかも

 クールビューティーでなんでもテキパキこなす姿はちゃらんぽらんなメンバーが多い大海では本当に尊敬されている

 基本的に真面目なメンバーで構成される副団長の中でも特に真面目

 異世界に転移して大海の本部に飾っていたステラからもらった花の冠がなくなって一日中泣くという乙女な一面もある

 そのあと心配したステラが新しい冠を上げて今度は一日中笑顔でいた

 今日も自由なメンバー相手にため息が出る

 でもそんな自由で楽しく騒がしい家族が大好きでいつもいつも嬉しくなる

 今日はどこに連れって行ってくれるのかな?

 そんな妹とのお出かけのために一日を全力で駆け抜ける

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