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三人でのお泊まり会。計画は去年から、ようやく実現する。あいつは大喜び。俺も別の意味で大喜びだ。金曜の夜から一泊二日。親に話して許可も取ってある。
家に帰って準備をした。少しの昼寝。タバコとマッチをポケットに。興奮で寝られなかった。
あいつの家、庭に忍び込み、タバコに火を点けた。まずはリラックス。タバコを吸う大人の気持ちが理解出来た。・・・・様な気がした。
タバコは後一本。俺はポケットにしまった。火事の原因が二本のタバコ。不自然だろ? というか、俺まで疑われる。
俺はマッチを擦り、浮き上がった火を、芝生に乗せた。その隣にはタバコの吸殻。マッチは切り取った一本だけを残し、ポケットの中だ。芝生の火が広がっていくのを確認してから、家に戻った。
ドキドキの一日だった。俺の部屋からはあいつの家が見えない。どうなっているのか、確認が出来ない。消防車のサイレンをひたすら待っていた。
不思議なもんだよな。あれ程興奮していたのに、俺はすぐに眠りの中だ。ガキにとっては深夜でも、現実はまだ十時。休みの前の日ならテレビを見ている事もある。
ウゥーウー ピーポーピーポー
俺の頭の中で様々なサイレンが鳴っていた。
キャー! 大丈夫か! 今助けるぞ!
悲鳴と叫びが頭を巡る。俺はうなされ、汗だくで目を覚ました。
窓から外を覗いた。いつも通りの町並み。失敗に終わった。そう感じた。ショックだよ。当然だろ? 安堵感なんて少しもなかった。安堵を感じたのは、台所に行き、母親の口から事実を聞いた時だ。
昨夜は大変だったのよ。あなたはよく起きなかったわね。どうなるのかしらね。とにかく皆無事でよかったわ。
詳しい話はしなくても分かるだろ? 俺の計画が大成功だったって訳だ。あいつの家は全焼。隣の家にも少し燃え広がった。俺の家とは反対側の隣だ。誰も死ななかった。それも計画通りだ。




