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 髪の毛が長くて、少し赤みがかかっていた。天然だ。目の色は緑。ハーフ? そんな雰囲気だったけれど、純粋な日本人だそうだ。広いおでこが好きだった。

 彼女は可愛いというより、ハンサムな顔立ちだった。髪を短くすればきっと似合うだろう。彼女の顔が、その後の僕の好みを決定付けた。今でも可愛い女の基準は当時の彼女だ。残念だけど、今の彼女は可愛くない。おでこを常に前髪で隠している。自分のチャームポイントを分かっていないなんて、バカな女だ。

 俺は彼女の事をすぐ好きになった。初恋とは違う。恋に成長する前の、純粋な好きという気持ち。親や兄弟、同姓に感じる好きと同じだ。

 放課後一緒に帰らないか? 友達だろ?

 彼女は少しの間を置いて頷いた。

 下駄箱の前で待ってるよ。

 俺はそこで失敗をした。一人で待てばよかったものの、あいつらを連れて行った。

 いつも一緒に帰ってるの? 仲いいんだね。

 皆近所だからね。君の家は?

 彼女と俺の間にあいつが割り込む。俺は二人の会話を聞いていた。彼女の家はウチから歩いて五分。あいつの家からも同じ。ドラムスコの家はさらにそこから五分。ガキの足での話しだ。大人なら半分の時間で充分だよ。

 集団登校。あいつとは一緒だったけれど、彼女はいない。教室では俺の隣。授業中も先生の目を盗んで話をしていた。手紙のやり取りもしていた。休み時間は女友達と過ごしていたな。帰る時は四人一緒。放課後に俺達が校庭や教室で遊んでいると、彼女は女友達と遊んで待っていた。俺の事が好きなんだと、勝手な勘違い。

 俺は気付いていた。初めからな。あいつと話をしている時の彼女の目は、俺と話している時とは明らかに違っていた。彼女はその緑の目を輝かせていた。俺は始めて、本物の宝石を見た気がした。

 彼女に言っといたよ。好きなんだろ? 君が何も言わないから、俺が代わりに言ったんだ。そしたら彼女、泣いて喜んでたよ。

 余計なお世話だ。そう思ったけれど、怒らなかった。ありがとうなんて言葉を使った。その意味は、ふざけるなよ、だけどな。

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