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あいつとの出会いは驚きだったな。あんな事をする奴は始めて見た。
危ねぇな! おい! 電話番号教えろ!
それがあいつの声だった。初めての言葉は、俺に投げかけていた訳じゃない。俺の目の前に倒れていた女に向かっての言葉だった。
その日の俺は車でパチンコに行き、気分転換に外で食事でもしようかと車を走らせ、なんとなく意味もなくコンビニに立ち寄った。パチンコ屋の敷地内やすぐ近くにも食事の場所はある。勝っている時はそこで食べる事も多い。けれどあの日は負けていた。負けているのに店の近くで食事をするのは気分が悪い。そんな時俺は、車を走らせる。その日は何故か、コンビニが目に留まった。俺はコンビニが好きだ。意味もなく立ち寄る事もしばしばだ。夜中に突然行きたくなる事もある。夜中のコンビニは楽しい。生意気な学生がたむろしている。俺はいたずらに声を掛けたりしていたな。若い頃の話だけどな。喧嘩になる事もあったよ。あいつらは血気盛んな年頃だからな。ちょっとのちょっかいですぐ食いついてくる。そこで何をしたのかなんて聞くなよ。これはオフレコだ。時期がきたら話してやる。って言ってもな、その時期は絶対に来ない。つまらない話だから。思い出すだけで恥ずかしくなる、若気の至りってやつだ。墓場まで持っていくような話なんだよ。
夜中のコンビニには怪しい連中も大勢集まる。挙動不審の若者、そわそわしている家出娘、寒さをしのぐ浮浪者、何をしたいのか分からない中年親父、場違いな綺麗なキャバ嬢風女。何の用事がなくてもそこにいるだけで楽しくなる。俺はそんな雰囲気を楽しむのが好きなんだ。そんな中で立ち読みをしながら人間観察。飽きたら酒を買って、つまみを選んで家に帰る。夜中に出かける時はたいていが歩きだ。歩いて帰る最中に、酒もつまみもなくなっちまう。後は家で寝るだけ。




