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お前はどんな話が聞きたいんだ? 俺から出てくる話なんてどれも似たようなものだ。お前がリクエストしてくれれば、それなりのを用意する。っても、やらせじゃないぜ。俺が話すのは全てジツワだからな。
子供の頃の話? それは前に話したろ? 他にはないかって? ないってことはないけど、今はそんな気分じゃないな。今はそうだな・・・・
お前はなんだ、ここに来るのに電車で来てるのか? そんなケツしてると大変だろ? 痴漢にとっては最高の獲物だよな。触りがいのある大きさ、パツンパツンのスーツ。あいつもそんな女を獲物にしていたよ。
勘違いするなよ。俺は痴漢なんてしない。興味もないね。何が楽しいんだ? 嫌がってる奴に無理矢理、意味が分からないね。あいつってのは俺の友達でもない。偶然出会ったおっさんだ。
あの日俺は珍しく電車に乗っていた。何年前だ? 会社が潰れてすぐ後だったからな、もう五年も前になるか。昼間から酒を飲んで、パチンコにでも行こうかと思っていたんだ。
昼間の電車は寂しいくらい空いていた。ホームには数人しか立っていない。やって来た電車のその車両には、その駅では俺一人だけが乗り込んだ。中には数人が座席に座っていたよ。
何処にでも嫌な奴ってのはいるもんだな。何をしてもしていなくても、そこにいるだけで周りを嫌な気分にさせる。その車内にも、そんな奴が乗っていた。




