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第一話

俺は今、走っていた。とにかく走り続けていた。後ろを振り返らず。


「待ってーーー!」と背後から追いかける声がするが

振り返ってはいけない。振り返ったら最後、

身ぐるみをはがしてでも契約書にサインさせようとしてくる。


「今なら寿命10日でお買い得よーーーーー!」


と水を押し付けてくる。てか、寿命10日もあれば、

それよりも遥かに良いものを買うことができる。プチ贅沢し放題なのだ。


「今なら私の水着写真集付きよー!」 


なっなにィ!水着写真集だと。

しかし、漢たるものそんなことで心が揺らいだりせぬ。


「追加でバニーガールつきよ♡」

「か、買ったぁぁぁぁーー!」


「毎度ありー!」

いかん、いかん少々揺らいでしまった。

しかし、これもしょうがないことよ。

この人はサラ。金髪ねーちゃんでスタイルが抜群だ。

ぼっきゅんぼんを体現している。

俺は心を込めて、サラさんとお呼びしている。

通行人の視線がなぜか、すごい気がするが

何、気にすることはない。

ゆっくりとこの本を見るだけだ。

俺は誓って、変態ではない。

後でゆっくりと見させてもらおう。

そんなことを考えていると、


「そういえば、メグル君。エナちゃんがあなたのこと探し回っていたわよ。」


前言撤回。俺はこの聖書…ではなく、

イケない本をゆっくりとみる時間はなさそうだ。

サラさんにお礼をした後、すぐに馬車を捕まえて、

職場に行く。

20分もすれば、つくだろう。しかし、この時に手ぶらでなにも持って行かないのは、最悪の選択だ。

恐らくそんな選択をするのはブラジャーを見たこともないような男だけだ。だが、俺は漢だ。

女の子の扱いぐらい心得ている。

ということで俺は花屋で花を買い、職場に戻った。


職場に着くと、エナさんが般若の顔で俺のことを

見ていた。

しかし、流石俺というべきだろうか。

颯爽と、花を差し出す。

フッ、決まったな…

直後俺は空を回っていた。体操選手も二度見するような、美しい回転だった、らしい。

らしい、というのは俺はエナに顎をけられ、気絶していたからだ。

女の子の日なのかな、と思いつつ今に至る。ちなみにパンツは水玉だった。

なんやかんやありつつ、エナさんに謝罪?を済ませ、仕事が割り振られる。


「前にも言ったが、あたしたち仲裁官は寿命の譲渡のときに渡す側の記憶を受け取る側の未来に変換している。あたしたちがいなきゃ、大半の寿命譲渡は行えない。なぜだかわかるか、メグル。」


俺は習ったことを思い出す。確か本には

【寿命を譲渡するとき、その者の生きた記憶が

引き継がれる。普通ならば、その者の年齢が50より、後ならば、受け継がれる記憶が膨大すぎてしまい、

受け継ぐ者は最悪の場合、亡くなってしまう恐れがある。その観点からか仲裁官と呼ばれるものたちが逆時化またの名を星転を行い過去の記憶、というデータを未来というデータに変換する。という作業を承っている。

しかし、その未来はほとんど使い物にならず、しかも、見える時間が短いときは30秒、長くて60秒ほどなのでこの未来を渡すのは任意となっている。】


「記憶が膨大すぎると、受け取る側の脳がパンクして、最悪の場合、亡くなるから…でしたっけ?」


「正解だ。お前にしてはやるじゃねか」


「ありがとうございます。」

ここは素直に礼を言っておく。直後、エナさんから書類が渡される。

「ほらよ、受け渡し人はクライスで受取人は…」


「どうかされましたか?」


「いやなんでもない。受取人はミーティアだ」


「クライスさんとミーティアさんですね。わかりました。」

そういって俺は書類をめくり、日時を見る。


「あれ…おかしいですね。寿命の欄が空白ですよ」


「ほう…確かにおかしいが特段、変ではないぞ。違法でもない。自分の寿命なんていうものはただの」


「そうです、よね。それじゃ、もう帰ります。」

俺はエナさんの言葉を聞かずにそくささと帰った。


その日は仕事の時間も相まってか、さっさと寝てしまった。


翌朝。鳥の鳴き声と自動カーテンの開閉により、目を覚ます。

「ふぁ~~」


いい睡眠だった。さっさと仕事着に着替え、

俺は待ち合わせ場所に向かう。

そこは広い屋敷だった。

しかし、ところどころ時代を感じさせるものの

美しことには変わりない。

玄関の呼び鈴を鳴らし、待つ。

しかし、一向に人が出てくる様子はない。

ここは確か、受取人の自宅だった…はずだ。少し、不安に思い、書類を見るが、ここであることには変わりない。試しに玄関が開いているのか調べてみる。


ガチャっ


開くんかい…これは入ってもいいのだろうか。

俺は悩む…しかし、仕事に遅れるのはもっと困る。

ということで俺は屋敷の中に入ろうかと考えた時だった。俺は息をのんだ。

美しい。心からそう思った。長い銀髪の髪。琥珀のような色をした目。

どれをとってもこの世界の神が作り出した最高傑作。そういわざるを得ないほどに美しかった。

どれぐらい見ていただろうか。少女も俺を見つめる。そして、少女は自分の体を見る。

それにつれられ俺も見る。

少女はだんだんと顔を赤らめ、自らの体を隠すようにする。

なぜかはわかったときにはすでに時遅し。少女の口から放たれた一言。


「変態」

それはあまりにもかぼそかった。

しかし、俺の心をえぐるには十分だった。





こんにちは。Senraku です。まず、この作品を見てくださり、ありがとうございます。


本作品は初投稿、初作品で試行錯誤をしながら書きました。

温かい目で見守ってくださったら幸いです。


誤字脱字、アドバイス、感想の評価などありましたら

ぜひ、コメントしてください。

私が喜びまくります。


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