二十八章 門での出来事
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「あ、見えてきた。ヴァル、あれが私達の国カミハラだよ!」
見えたのは、物凄く高い石壁だ。外敵の侵入を防ぐにしてはでかすぎるようか気がするが…
「あ、今壁でかすぎると思ったでしょ!!それはね、空を飛ぶモンスター…ええと、ドラゴンとかが易々来れないように高くつくってあるの。だからあの壁のお陰で、王国は300年ぐらい平和なままだよ。」
この世界にもドラゴンというのがいるらしい。一度見てみたい。でも、どうやって入ればいいのだろうか?まさか、登っていくわけではないし。
「あそこに、門あるから行くよ」
良かった。門があるらしい。だが、ヴァルとさくらは身分を証明するものを持っていない。追い出されたらおしまいだ。そのことにドキドキしながらも彼女達についていく。
◇◇◇◇◇◇
「おじさんー!帰ってきたよー」
「おおー、ケミス達かっ!!それと…」
衛兵はケミスと一緒にいるヴァル達に気づく。
「お前っ!!なんでここにいんだよっ!!」
衛兵は、ヴァルに槍を向けてきた。これも、アクルの魔法のせいなのか、男の人には敵として見られているのだろう。
「待っておじさん!?この子は敵じゃないよ。私達を助けてくれたの」
「いや、だが…。すまねぇな。お前さんを見ているとムカムカするんだ。なんでだ?」
「私に触れてください。そうすれば治りますから。」
衛兵は、しぶしぶヴァルに触る。すると、アクルの魔法が解け本来の姿に見えるようになった。
「!?お嬢ちゃんだったのか…。いきなり槍向けてすまねぇな。怖くなかったかい」
衛兵は、申し訳なさそうにヴァルに詫びをいれた。汚いと思うが私は、困っていることを話した。
「あの、私達身分を証明するものを持っていなくて…。どうすればいいんでしょうか」
「そうなのか。お詫びといってはなんだが、これ嬢ちゃん達にあげるよ」
と言って、衛兵が渡してきたのは二つのカードだ。右上に王冠マークが書かれていた。
「それはな、この国の施設ならどこでも融通がきくカードだ。それを使えば、身分も証明できるし、買い物だって少し安くなるぞ」
まるで、永久的に使えるクーポン券のようだ。なんで、こんなものを彼が持っているのだろうか?さすがに、これを貰うのは気が引ける
「あの、これを貰うのは申し訳な………」
「いや、貰ってくれ!!この王国騎士団長セイク・ガリバーが貴女のような可愛らしい嬢ちゃんに武器を向けたとあっては先代に申し訳がたたん。これは、王から賜ったものだが嬢ちゃん達にあげるぜ」
逆に私のような子供が持っていてもいいのだろうか。まあ、取り敢えず、身分を証明できるものをゲットした。後は、この変なのを冒険者ギルドに行ってお金に換えよう。
「ん?お嬢ちゃん、それはゴブリンじゃねぇか!?小さいのによく狩れたな。その鎖みたいなものも嬢ちゃんが出している魔法みたいなものか」
「あっ、はい。そうです。」
ヴァルも、あまりこの鎖の事を知らないので魔法ということにしといた。
「まあ、色々あったが…。この国にようこそ!嬢ちゃん名前は?」
「私はヴァルキリー。ヴァルって呼んでください。隣に居るのはさくらです。」
「ヴァルにさくらか…。ん?奴隷じゃない獣人なんて珍しいな。」
この国では奴隷が当たり前なのだろうか。ただ、頭にけもみみがついているだけで差別する人族を好きになれない。
「おおっ?!嬢ちゃんそんなに睨むなって…。俺は、獣人だって人族と同じ仲間だと思っているぜ。だか、勇者が来てからか、獣人の奴隷化が当たり前になってしまったんだ。あの勇者のやろー!子供でも構わず気に入ったやつを奴隷にしやがって!!王様がどれだけ迷惑しているか…。もう、アイツが魔王じゃないかと疑ったぜ!」
勇者の入れ知恵らしい。全ては勇者を召還したのが原因だ。後で、こっそり王様と一対一でお話しなければ…
「おっと、長話してすまねぇな…。通っていいぞ!あ、冒険者ギルドは、あっちにあるからケミス達に送ってって貰え」
「何から何までありがとうごさいます。」
「いいってことよ」
こうして、ヴァルとさくらはなんの問題もなく人族の国に入ることができた。
誤字脱字があったら教えてください。




