二十三章 芳香剤は、蜜の味
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読んでってください。
私はマリス達と別れみんなに服や下着を返しに行くことにした。今見ると、アクルの下着は黒の紐パンだった。少し、大人っぽすぎると思うが本人の自由だし、何も言わないでおこう。
◇◇◇◇◇◇
「アクルさん。洗い終わったんで返しますね。」
「おお!そうか、ヴァルは仕事が早いのぅ。さすがわしの愛する人じゃ」
「冗談は止めてくださいよ…。そういえば、水洗いだけなんで少し匂いが残ってるかもしれないんですが…」
水洗いだけなので、ヴァルのドレスから少し土の匂いがした。アクルなら、何かいい方法をしっているんじゃないかと訪ねてみた。
「それなら、これじゃ!!」
アクルはそう言うと、部屋から何やら透明な液体が入った木の箱を持ってきた。
「これは?」
「これはな!…いや。わしが拾ったいい匂いがするやつじゃ。これを垂らせば匂いも良くなろう!!使ってよいぞ。」
つまり、芳香剤のようなものらしい。いつ拾ったのだろうか?
アクルに視線を向けるとそっぽを向かれた。
…怪しい。
でも、取り敢えず試しにドレスに1滴垂らしてみた。すると、土臭さがなくなっていい香りが漂ってきた。確かにアクルがいっていた通りだ。
「ありがとうごさいます。これで、仕上がります。はい、アクルさん!ドレスと下着です」
私は、返すときにその液体を振りかける。いい匂いで周囲が満たされる。
「ハァハァハァ…」
液体をかけると同時にアクルの顔が赤くなっていく。息も荒い。大丈夫だろうか…。
「んん!ありがとうなのじゃ!わしは、一生これを身に付けるぞ!!」
「一生って…。また、その服洗うかもしれませんよ。」
「じゃあ、そのときもそれをかけてくれ!必ずだからな!!」
アクルが、必死の形相で詰め寄ってくる。そんなに、これが(液体)を気に入っているのだろう。私もこの匂いは好きだから言われなくても掛ける。だが、この液体はなんだろう?
◇◇◇◇◇◇
結局あの、液体の事は聞き出せなかった。分かれば、取りに行くのに…。
ただ、あれは少女達に人気だった。サラには、
「この匂い、なんだか安心するわね。これなにかしら?」
と、言われた。サラでも、これがなんなのかわからないらしい。
「アクルさんが、持っていたので本人に聞いてください。」
と言った。
カミュには、
「わぁ!!ヴぁるさんの匂いがするー!ふがふが…」
私はそんないい匂いしませんよ、と言おうとしたがカミュが、服に顔を埋めていて言えなかった。本当になんだろうか?
【アクル視点】
わしは、今幸せじゃー!
なんせ、わしの下着とドレスがヴァルので染められているからのぅ。履くとなんだか興奮して、濡らしそうじゃ…。
まあ、今はこれがあるからいいが、将来はヴァルに直接してもらいたい。
「ちょっと…。アクルー…」
「お邪魔します。」
何じゃ…。わしがいい気分になっておるというのにサラとカミュめ、邪魔しおって。
「何じゃ…、わしは、今忙しいんじゃが?」
「ヴァルが、この匂いにした液体を貴女が持っていたと言うけど、それなんなの?私の服。魔力を、帯びてしまっているのだけれども…」
さすが、ヴァルのじゃ!普通の服に魔力を付与してしまうとは!
「お主、知りたいか…」
「ええ、なんなの?」
「教えてー、ヴぁるの匂いがするのはわかるんだけど…」
「そう、まさにそれじゃ!!」
二人は、わからないのかきょとんとしていた。
「これはな、ヴァルの──────から採集したものなんじゃ。言っとくが、ヴァルには内緒じゃぞ。怒るからな。」
二人に、打ち明けた。二人は匂いの元がなんなのか分かると。途端に顔を真っ赤にする。
「貴女バカじゃないの!!?」
「何じゃサラ?お主嫌なのか?」
「べ、別にそういうわけじゃないわよ!だって、そんなこと急に言われたら普通言うわよ。」
「やっぱりー…。でも、ヴぁるのなら、ずっと纏っていたい…。」
結局二人は戸惑いながらも、受け入れた。愛する人のを纏えるのなら受け入れるのが当たり前!
「それ、私に少しわけてくれる?」
「私も!少し、頂戴」
「わかったのじゃ。そんなに慌てなくともよい」
どうせ、何に使うのかは手に取るようにわかる。
今夜は、荒れそうじゃ。主に、下が……
小さい木箱に小分けして二人に渡した。二人はそれを嗅いでいる。
「あ、いい忘れておった。それ、舐めても美味しいぞ!!」
そう言うと、二人は遠慮がちに舌を出して舐めてみた。すると、二人はビックリし、顔を緩めた。美味しかったのだろう。ヴァルは、本当に有能じゃ。別の意味で…
「さあ、渡したし出ていくのじゃ」
「アクル、ありがとう。貴女は本当に心から尊敬するわ」
「ありがとー。アクル」
サラは、耳を揺らしながら、カミュは尻尾をぶんぶんゆらしながら上機嫌で自分等の部屋に帰っていった。
誤字脱字があったら教えてください。




