閑話 美代と桜
すいません。投稿遅れました。
ブックマーク追加ありがとうございます。
今回は、文が少し多めです。
読んでってください。
(おにい、遅い!)
桜は、兄が帰ってくるのを待っていた。兄が買ってくるアイスクリームも。でも気づけばもう、外は真っ暗だった。
「おにい、早く帰ってきて…。一人は嫌だよぅ。」
桜は、頭を抱え込んでうつむいてしまった。桜は、兄、夜乃才に依存しすぎていた。
いつでも、構ってくれる。優しくしてくれる。ただ、それだけで桜は、幸せだった。両親が死んだ後でも、こんな私を励ましてくれた。
ガチャリ
玄関の方から音がした。
「おにい!!」
桜は、兄が帰ってきたと思い玄関の方に歩いていった。
「おにい!遅い、よ、?」
扉を開けたが、そこにいたのは兄ではなかった。
「はあはあ…。桜さん、急にごめんなさい」
この人は、たしか隣の家の美代さんだ。兄と楽しく話している所を何度か見ている。
「なに?美代さん」
桜は、不機嫌そうに聞いた。
「お兄さん…。才さん、帰ってきていますか?」
何故、この人がそんなことを聞くのかと思ったが、必死の形相だったので、兄に何かあったのだろうか…、
「貴女のお兄さんからこれ預かったの…」
美代から一つの封筒を手渡された。開けて中を見てみる。
「こ、これは…、」
中には、一つの銀行通帳と、手紙らしきものが入っていた。どちらとも『夜乃 才』と名前が書かれていた。桜は、手紙の方を見ることにした。
『
この手紙を読んでくれてる人へ
私は、あなたの事を身勝手ながら信用し、この手紙を託しました。
本当にごめんなさい。
私はもう長くはありません。この手紙を読んだ時、私はこの世にいないかもしれません。
そこで、お願いします。桜を、私の妹をどうか助けてやってください。この手紙と一緒に銀行通帳が入っています。それで妹を守ってやってください。それと…、妹は15になります。通帳に入っている学校に行かせてください。お願いします。
最後に、桜に伝言をしたいとおもいます。
ありがとう。こんなわたしの妹になってくれて。
それと、ごめんなさい。こんな、不出来な兄で…。桜を置いて先に死ぬ兄を許してください。私が居なくなってもめげずに生きてください。死んだらゆるしません!私の分も生きて生きて幸せになってください。
私の大切な家族 夜乃 桜 に
なんか、恥ずかしいので桜に見せないでくださいね──────── 』
遺書みたいな内容の手紙だった。
「そ、そんな────…、おにい、おにぃっ!」
桜は、泣き出した。兄が…、最後の家族が居なくなってしまったからであろう。美代はそんな桜を、まるで、母が子を撫でるような優しい手付きで、頭を撫でた。
「ごめんね。私じゃあ、貴女のお兄さんにはなれない。これから、私が貴女の事を面倒見るわ。才くんに言われた通り、貴女を守ります」
「おにいが、居ない、世界なんて、生きてても意味がない!死なせて!!」
桜は、美代から必死に逃れようとした。死のうとしてるらしい。
「!!…。そう、貴女もお兄さんが好きだったの…。
私もなんだ。
私ね、昔は学校でいじめられていたの。オタクだったからね。でも、才くんは、そんな私を助けてくれた。その趣味素敵ですねって言ってくれた!私も、才くんの後を追いたいよっ!でもっ、貴女がいる。
あの人が、必死になって守っていた貴女が!だから、私は貴女を死なせる訳にはいかない。才くんが、貴女の幸せを願っているんだもん!!」
「おにいがそばに居るだけで良かった!!それ以外何も要らなかったのに、」
バチンッ、
桜は、美代に頬を叩かれた
「才さんにとっては、貴女が幸せであることが幸せだったのよ。そこで、貴女が死んでどうするのよ!お兄さん、悲しむに決まってるじゃない。だから、軽々しく、死にたい、っていっちゃ駄目。貴女はお兄さんの分までいきるのっ!」
美代は、桜の肩を両手で掴みながら言った。その目には、涙がながれていた。
「おにい!おにいーーーーーーー!」
桜は、自分から美代に抱きついて泣いた。夜中だというのを忘れ、号泣した。それに、つられ美代も泣き出す。
◇◇◇◇◇◇◇◇
「ありが、とうごさいます、美代さん。」
桜は、たどたどしくお礼を言う。目が赤くはれていた。
「いいえ、こちらこそ。それにしても、桜ちゃんって可愛いですね!まるで、お人形さんみたい。」
美代は、桜をじっと眺めていた。
「こんな妹を、置いていく兄は、駄目駄目な人です!」
「たしかにおにいは、駄目人間」
二人は、笑った。桜の目には活力がみなぎっていた。
「私は、生きて生きて生きるっ!」
「その前に、学校ですね。私と、才さんが居た学校はいつでも、受験可能ですから。美代さんですと…、高校1年ですね。ということで今日から勉強です。」
「分かった。ありがとう。…美代、さん」
「美代ちゃんで、大丈夫ですよ!」
「分かった。美代ちゃん。」
「はいっ!」
こうして、二人は前に進む事に決めたのであった。
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