その11 ダンジョン
これから一週間に一回くらいは必ず……
ですがやっぱり不定期になりそうです。
エルナの教育はアサギが実力を示したおかげでなかなかうまく行った。エルナがユウジたちに教わる価値を見出した。といったほうが良いかもしれない。
エルナは筋がもともと良かったため、教えたことをどんどん吸収した。ユアナとユウジが剣を、魔法はアサギとミラを中心として教えると、一週間のうちにそれはそれはとんでもなく成長したのである。
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一週間後
「どうしてこうなった………」
このパーティの常識人(?)ことユウジが足で火球、水球、光球をもてあそびつつ見る先には、こんな風景が広がっていた。
なにかにとりつかれたようにゾンビにオーバーキルの攻撃をして、倒れないゾンビをさらに攻撃するユアナ。
そこにいた吸血鬼を執拗に痛めつけるアサギ。
アンデットを浄化するミラ、引きつった顔でアンデット以外を相手にするエルナ。
時は一時間ほどさかのぼる………
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一時間前、一行は屋敷を出る前にサリムスとの会話を思い出していた。
「お父様、私ランクEくらいまでの強さにになりました!」
「すごいな、エルナちゃん!!ありがとう。君たちのおかげだ。そして、これが依頼されたぶんの金額だ。」
「ありがとうございます。……?ずいぶんと重たいですが」
持つと、かなり重たい。袋も大きいし、アイテム袋でもないこの袋に金貨100枚以上は入っている重さだ。
「ああ。不可能に思えるような依頼を達成してくれたからね。金額は多めだよ。
そして、もう一つ頼みたいことがあるのだが………。」
「なんですか?」
「ダンジョンにいって、エルナちゃんの力が通用するのか確かめてきてくれないか?大丈夫。低級モンスターしかいない安全なダンジョンだから。」
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ダンジョンはきまった種類や属性のモンスターが出現する迷路のような場所を差し、様々な形状をしている。
今回入ったのは洞窟のダンジョンで、低級の土属性モンスターが出るらしいのだったが………
ダンジョンではランタンか蠟燭、もしくは光か火の魔法であたりを照らす。照らしているのはアサギの火のため、どことなくおどろおどろしい雰囲気だ。
ダンジョンにはいってしばらくしてから、ユウジは思うのだ。まあ、安全だろうけどさ、
「このチョイスはおかしいぃ!!!!」
「たしかにね。モンスターは弱いけど、ここは暗いから足元が危険だね。」すかさず言葉をはさむアサギ。喋りながらも次々と遠距離から魔法を飛ばし、モンスターを撃退している。
「そういうことじゃないんだよ………。」斜め上の発言に思わずため息をつくユウジ。そこへ、さらにユアナが追い打ちをかけた。
「では、どういうことだ?聞いていたものと出てくるものが違う、ということか?土属性の延長のようなものだぞ?」
「それも違うんだよ………」
チラリとエルナの方を見ると、出てくるモンスターの姿にすっかり怯えている。
それもそのはず、このダンジョンはアンデットダンジョンで、死体や骨や幽霊がどんどん出てくる。そして迷路が終盤に差し掛かると、首無しや吸血鬼にリッチなども出てくると迷路であった冒険者に聞いた。
「あれ?ミラはどこいったの?」
アサギの少し能天気な声が響く。
そういえばどこいったかと思い見渡してみると、何ができるか全くわからなかったため、ユアナの提案で荷物持ちにさせていたミラが荷物をほったらかし、ちょうどモンスターの前へ行っているところだった。
「おいミラ!何やって―――」
「ターンアンデット!」
ミラから光があふれ、光に当たったアンデットモンスターたちが消えてゆく。今まで苦労していたモンスターを一撃でやっつけたミラに方法を教わろうと、皆が集まった。
「今のはなんだ?!教えてくれ!」
「私にも使えるか?」
「僕には?」
「私にも教えてください!」
皆から褒められ、調子にのったミラがもったいぶる。指に髪をくるくると巻き付けたり、腕を組んだりする。
「どーしよっかなぁ?」
その物言いにイラッときつつも一同は“お願いモード”をくずさなかった。なにせ、これの方法さえ教わればあとはなんとかなるのだ。
「そこをなんとか……」
「お主も悪よのう。」
「いちごや、はよう教えるのだ!」
「ユアナ、それ何か違う。アサギ、いちごやではなく越後屋だ。」
「早く教えてください!あっ、モンスターが!」
あっ!UFOっといった感じで何もない奥を差したエルナに続き、めずらしく迷走しがちなユアナ&アサギもミラの口を割ることに一役買い、
「あははは!!もうやめて!ヒィヒィ、もうやめて!」
「早く言わないともうひとり追加するぞ!今度はエルナだよ!」
「あはは、あははは!!」
「おいミラ、早く教えないとアンデットたちが!早くするのだ!」
「ひゃはははは!!」
「早くいえばこの”こちょこちょ“もおわらせられるのになーああ、こんなことをするなんてー、ほんとうは俺だってやりたくないのになー」
「ユウジさん、棒読みですわよ……ミラさん、私もくすぐりに参戦させていただきますわ!!」
「ハァ、ハァ。わかった。わかったわよ!話すわ!」
やっと攻撃が終わり、ミラが息を整えてから話し始めた。
「いい?アンデットは闇属性で、特殊なことに回復の魔法はすべてが逆転して作用するの。だから、治癒魔法をぶち込めば本来回復するぶんだけダメージを与えられるのよ!あと、光魔法以外は効きにくいのよ。水魔法は、ちょっとだけ他よりましね。」
ふむふむ。と聞く四人。ミラはまるで教授になったかの様に身振り手振りをつけて話した。当然のごとく立話である。別にそういうことを話してはいない。しつこいようだがあたりを照らすのはアサギの狐火であるため、まるで怪談でも話していそうな雰囲気だ。
「この中で使えるのは治癒が私、光がユウジとアサギと私。水はユウジ、アサギ、私、エルナ。あら。ユアナは荷物持ちかしら?」
意趣返しの様に荷物持ちにさせられ、歯ぎしりするユアナ。だがユアナは空間魔法が使えるのでそこまで苦にならず、前線で足止めをすることになった。ミラは、地団駄を踏んで悔しがっていたが。
「てきえいかくにん!」
アサギの危機感を持たせない警告が響き、一行のダンジョン攻略が始まった。
vsアンデットダンジョン次回へ続きます!
テゥービーコンティニュー
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