第84階 空飛ぶ船の中で
私達は魔物の国とお別れをして
龍髭の遺産をそれぞれの国への
帰還の為に使用する為に
大地之歪達に乗り込んだ
そして眼前に龍髭の遺産が姿を見せた
空飛ぶ船"龍達之水晶"は
"空飛舞幻想"とも謳われ
東の大国"893"の軍事力を象徴する
宇宙翔ける輸送船を戦艦仕様に改造し
4匹の龍が流れる様に描かれた
悪鬼の芸術品としても恐れられた
ネクさんがパラパラとページを
めくりながら説明する
「4匹の龍って俺達の事か?
狼じゃねぇところがセンスの
無さを感じるぜぇ!」
私達はその龍達の水晶の真下にいた
「4匹の龍は霊獣の最上位種族龍神を
表している、軽く扱って
縁起が良いものではないと思うぞゼムよ」
マサムネさんは上を見上げながら
"龍達之水晶"に心を
奪われているようだった
「今の時代を創るのは俺達だ!
いつまでも覇権を握れると思うなよ
龍神!!」
ゼムさんは大きく吠えた
「意気込みは満点だな、
頼もしい限りだ」
テュポさんはあたたかい
笑みを漏らしていた
「さぁ!乗るぜぇ!!!
野郎どもぉ!!!!」
みんなでドッと笑いが漏れた
ゼムさんはノリにノッている
「地上から一気に内部まで
瞬間移動とは、なんという技術力」
マサムネさんはネクさんと共に
大はしゃぎしていた
飛べない人のかつての夢か
太極、いやドゥオの時代には
物好き達のおもちゃになっていた
第二次全世界崩壊前には
幼い少女達さえ飛び
魔法少女部隊"黒空"として
崇高な"少女達の明日"と題し
軍事利用に投入された
それが成せたのも
現ドゥオを名乗る太極の
カリスマ性と求心力があったからこそ
実際に最強部隊として成り立ち
名を馳せ歴史に刻み付けた
魔法と呼ばれた創られた全ては
女性の方が適性が高かった
それを知らしめ後の人類の
発展に一躍担った
その時代を境に個の最強から
全の最強に変わっていった
「エネルギーを自動回復とは!!」
周囲のありとあらゆる物質を
エネルギーに変換するシステムが
第一次全世界崩壊前に開発されていて
人体に不要度が高い物から
優先してエネルギー変換を行う
それを応用して魔法と呼ばれ
謳われるものを創り上げた
まるでオセロの様に変換を行ない
奇跡を起こした
「でも、良かった
みんな楽しそうで」
「ハツミ!!凄いぞ!!
機能満載過ぎて
ネクさんがひっくり返っている!」
マスカリアが腕にしがみついて
こっちこっちと指を指す
ネクさんは火を噴く様に赤くなっている
「おい、火竜本かよ
お前は!!!」
ゲハハハハハハとゼムさんの
笑い声が聞こえてくる
「オーバーヒートでも
起こしたのかな、ネクロ殿は
まぁ気持ちは分からんでもないがな」
マサムネさんは目がキラキラしている
「ゼム様!!!」
神々しいオーラを放ち
長い先端の白蛇の鼻を器用に
動かしている身軽そうな魔獣
「神巨象卿!!」
「ゼム様にお許し頂ければ
我等三天伯とテュポーン卿を除く
キャメロット・オブ・フィナーレも
御同行させて頂きたい」
綺麗に頭を下げる
「抜け目無いねぇ!このこのー!!
大船に乗ったつもりで乗船しな
この船の今後なんかを話しに行く」
「悪いお前等、今から
俺達の船だって貴族達に
アピールして来る」
そう言ってゼムさん含めた
大地之歪とテュポさんは
新たな貴族アジ・ダハーカ卿と
共に歩いていった
「そういえば、部屋決めない?
さっと見回した所
かなり多いみたいだし」
マテハの提案に皆賛同していた
私達は客室の様な部屋が並んでいる
廊下を歩いていた
「汚れた部屋とかあったら
綺麗にするから言ってね」
マテハはそう言ってかちゃんと
ドアを開けた
「ざこ寝出来そうか〜?」
マスカリアもマテハと覗く
「そしたら大きな部屋1つと
夫婦の部屋で良いかもね」
私の提案にアビシニアンさんは
赤らめていた
「うむ、シンガはどうする?
ママといるか?
お姉ちゃん達といるかい?」
優しくくだけた表情で
シンガちゃんに話しかける
マサムネさん
何処の父親も似た様なものなのね
私は自分の父を思い出して内心
苦笑していた
「わたしわね!
マユナお姉ちゃん達とお話しする」
「との事なんだが?...」
「あなた!!!」
「私も一緒にお話ししたいな」
マユナはシンガちゃんに微笑んだ
「ほらー!ぱぱ、気持ちが
通じあってるぱぱとままみたいに!!」
御二人は赤らめて苦笑していた
「行こっか!」
マユナの言葉にシンガちゃんは
「うん!」と満面の笑みで答えた
アビシニアンさんは
「よろしくお願いします」と
頭を深々と下げていた
「うーん!ふかふかだぁ〜」
マスカリアは部屋に入るなり
布団を用意して飛び込んだ
「ふかふかだぁ〜」
真似してシンガちゃんも飛び込んだ
マスカリアは顔を赤らめて照れていた
「命は何とも無い?」
「無いよ、それよりマテハさ
剣教えてよ!」
「考えとく」
「へぇー、貴方も強くなりたいの?」
ターキッシュちゃんは
爽やかな笑みと共に話しかける
「...だって、父がいたら
女の子は守るもんだぜって
多分言うと思う...そんな気がする」
ターキッシュちゃんがニヤッと笑う
「そしたらさ、
旅の終わりに勝負しない?」
「いいよ、大丈夫?」
「ははーん?私は国で天才少女と
呼ばれていて父以外は相手が
出来ない程の才能を
持っているんだから!!」
「...それまでに強くなる!」
「良い刺激ね、そしたら私が
2人に教えるよ
此処に、いや、創ればいいのか」
マテハが何かを企んでいる様な
表情をする
「創る...?」
ターキッシュちゃんの困惑した
表情にマスカリアが笑顔を向けた
「ターキッシュちゃんの
実力を見てみたい、今から
闘える?」
マテハがターキッシュちゃんに
薄っすらと笑みを向ける
「いいけど、何処で?」
「創るんだよ、場所を」
マスカリアは起き上がった
危なくなったら止めるから
安心してくれよとマスカリアは
ターキッシュちゃんに告げる
ズズズズズっと
次元に穴が開く
「ほぅわ!!!?」
驚きで腰を抜かす
ターキッシュちゃん
「さぁ行くよ」
マテハは微笑んだ




