↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔皇の魔法とハツミリア ~名のない帝国の花々~  作者: 道草 遊者
魔界観光編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
86/416

第85階 銀の弾丸

命君が剣を教えてと

マテハに言った。

もっと強く成りたくて同行した

ターキッシュアンゴラちゃんは

命君と勝負の約束を交わす

そしてマテハは

ターキッシュアンゴラちゃんの

実力を確かめる為に世界を創造した


ごくっと1つ唾を飲み込み

ターキッシュちゃんは

先に入ったマテハの後で

次元の穴に飛び込んだ


それに命君も他のフォアローゼズに

シンガちゃん、そして私が続いた


「相変わらずの出来映えね

マテ姉」


「マユナも協力してよ

2人の特訓に」


「えぇ、出来る限り」


「マ..テハ?」

マユナに手を引かれる

シンガちゃんがマテハに目を向ける


「何?」

シンガちゃんに笑顔を向ける


「ター姉!凄く強いよ!!」


「...分かっている」

1つ微笑んでマテハは舞台に向かった


そこは"密度の濃い速い世界"だった


白く人の住む世界では何で

創られたかも分からない

真四角の白い場所を中心に

樹々が生い茂り川が流れる音が

耳を癒す


マテハの対面でターキッシュちゃんは

身体をほぐしていた


「勝てる?」

命君は切り株で出来た椅子に

腰掛けて足をぶらぶらさせていた


「実力的には敵わない

気持ちで勝つ」

ターキッシュちゃんも

歩いていった


イムとマスカリアと私は

"いつも"の観覧席に座っていた


「いつもこうして見てるんだね?」

私は初めて座る

"いつも"は2人から聞いた


「マユ姉、マテ姉に負けたく無くて」


「マユの負けず嫌いを育てたのは

マテだよな〜」

朗らかな表情でマスカリアも

足をぷらぷらさせている


「まさか私がこっちに来るなんてね」

マユナはシンガちゃんの

手を引きながら命君も連れて来ていた


「座ってマユ姉達!始まる!!」

イムの声に向かい合う2人が

構えている事に気が付いた


「魔法まといし魔武具使い

それに、それは?」


「アオナさんから父が譲り受けた

"私の闇"」


「気を楽にして、全力で向かって

来て欲しい」

マテハは既に"ジュウゼンジュウビ"で

ターキッシュちゃんの首元に

狙いを澄ましている


その瞬間ざわっと

何かがまとわりつく様に流れた


...先手必勝

ターキッシュちゃんは

心の中で何かを呟いた


「古之風(エクスカリバー)!!!!!!!」


ターキッシュちゃんに吸い寄せられた

全ての風が豪風となって

マテハに牙を剥いた


「吹き飛ばせぇぇぇぇ!!!!」

竜巻が龍の様に幾重にも

マテハに襲いかかる


「!!!」

ターキッシュちゃんは

マテハに微笑まれた


それと同時にまとわりついた

エクスカリバーと共に

ターキッシュちゃんに向かって来る


聞こえるという猫耳獣人の

優位性をもってしても

音の無いマテハの一閃は


ターキッシュちゃんの

顔をスレスレで舐める様に

斬撃が収束していった

嵐の様な風が力を無くし

霧散していった刹那の出来事だった


ターキッシュちゃんは深く理解していた

だから状況を飲み込めた

父達さえも簡単に打ち伏せる

龍髭から母と妹を救ってくれた相手

それは即ち龍髭に立ち向かう

裏打ちされた実力があった事を

現実に刻み付けていた


そして後ろに跳躍し

斬撃後の自ら生み出した

隙に支配されているマテハに向けて

ターキッシュちゃんは

余りの強さに父に使用を禁じられている

「干将(シルバー)・莫耶(ブレッド)」

と囁き正と負のマイナスゼロを

一点に収束し放った


空間を斬りつけ次元を破る様な

一筋の光がマテハに向かう


「言うなれば

絶対零度と宇宙の始まりの対消滅か、

よりエネルギーは深いわね」


技を放ったターキッシュちゃんは

額に汗を滲ませた

マテハが余裕の笑みを浮かべて

構えすら取らなかったからだ


マサムネさんはターキッシュちゃんに

殺しをさせたくなかった

その様に思える

シルバー・ブレッドはそれ程に強い

それでも龍髭には勝てない

龍髭を倒す=殺すとなる以上

ターキッシュちゃんには

自責の念がまとわりつく

更に転生を糧に死を恐れない

それでは戦術として破綻している

心を殺しシルバー・ブレッドを

使用しても死がアドバンテージに

ならないので龍髭の被虐心を

逆撫でするだけ

やはり私でなければ

龍髭に絶望は送れなかった

非常に良い時期に

魔界観光に来たといえる


「それでも人の知恵の内」

マテハに向かった光は

音も無く凍て付いた


ターキッシュちゃんの放った場所から

マテハ迄に一本の美しい氷の線が

浮遊力を失い地面に落ちて割れた


「...教えて下さい、マテハさん」

ターキッシュちゃんは涙を流していた


「父はその力を全てを滅ぼす可能性を

秘めたと仰っていました....

それでも私は貴女に放ってしまった」


「.......1つ言うわね」

マテハの冷たい声に

私以外は何らかの反抗を示した


「私を滅ぼすなんて真似

どう考えてもどう計算しても

誰にも現状出来ないから安心して?」

マテハはニコッと笑った


やられたわ

力量的に可能な私と力を秘めるイムは

マテハが大切過ぎるし

心を許すマテハとマユナも同様

マテハの敵は私が全て蒸発させるし

心は完全に掴まれているわね

それにマスカリアの力は

計算外の攻撃を無効にする程に

優れている

マスカリアが近くにいる事で

攻勢に専念しても問題無いと


私がチラッと横を見ると

命君が悔しそうにしていた

現状ターキッシュちゃんは

一国の天才の枠を外れるぐらいに

強かったしマテハは

それさえも圧倒し過ぎた

流石は我がミリカンテアにて

天才を霞ませる天才だわ


それにしてもこの世界

吹き荒れたのに全て元のまま

ピンピンしてるわ

マユナとマテハが実力を

高める為に使用するなら

仕方ないかぁ


こうして手合わせは終わって

皆は元の部屋に戻って来た

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。