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第56話 ジャイアントキリング・ポテト~お姉さまの無茶ぶりを添えて~


「コレットぉぉっ!死ぬなぁぁぁぁ」

ハティが泣き叫んでいる。


「いえ、もう大丈夫……」

「うわぁぁぁぁん、アイツら許さん!滅するっ!焼き払うぅぅぅ!」


先のランドルフ戦で傷を負ったのだ。

エリーゼが駆けつけて傷を癒したので痕は残っていない。

「大丈夫ですよ」

コレットがなおも言うが、周囲のテンションが異様だ。

「先生も何か……え?」


エリーゼがデスクに座り、両手を組んだ状態で肘をついている。

手は口元にあり、小声で何やら呟いている。


「どうしてくれよう…コレットの恨み……家族を傷つけた罪…生き埋めか?いや、生ぬるい……」

目が据わっている。


スッとリャナンがその前に立つ。

「あいつら、『やって』しまっていいですか?」

リャナンも目が据わっている。


「……そうだ、(暗殺するなら)お前が適任だ。奴らの陣中に乗り込んで、大将首を獲ってきなさい」


そこへガレットが割って入る。

「いやいやいや、無理だって、出来っこねぇよ!」

「いいから、やりなさい」

「ムリだっつうの!出来っこねぇって」

いくらスポ根脳筋でも、仲間が無茶をしそうなのは止める。


「いつもは『できる、お前ならできる』って言いますよね」

フィンレーが青筋を立てながらガレットに詰め寄る。


「状況考えろ!お前らのテンション、ワケわかんねぇよ」

それかふと後ろを振り返り、ある方向を指さす。


「それよか、ハルの方が重傷だろ!アレは良いのかよ」



僕は部屋の隅っこでさめざめと泣いていた。

ここまで扱いが違うだなんて……


僕さ、手を矢が貫通して穴が空いたんだよ?

血だってドバドバ出たんだよ……


なのにさ、エリーゼさん「唾でもつけときゃ治るでしょ」って。

いや、法術ですぐに治してくれたけどさ。


「ペッ」て唾を吐きながら「棒」を蹴飛ばすなんてさ……

酷いよぉ、あんまりだよぉ。

ハティさんが歪むのわかる気がするよぉぉ……

でも、無茶苦茶痛かったんだよ……

なんで誰も慰めてくれないんだよぉ……

世界は優しくなんてないんだよぉ。


みんなはコレットが傷つけられたってぶち切れてる。

それを押しとどめるガレットさんたち「黒金の鷹」。


みんなの気持ちはわかるよ。

でも、暴発したらさ、大変なことになるよね。


ガレットさんたちの理性が素晴らしいよ。



「なあ、誰に襲われたんだ?」

「ランドルフって名乗ってました」

僕の言葉に全員が固まる。


「なんだとっ?!」

ガレットさんが詰め寄ってくる。

「あのランドルフ・エッガーを退けたのか!」


驚愕の顔。

エガちゃんってそんなに凄い人だったの?


「あの野郎は共和政府軍の将軍だぜ。しかも俺らの天敵」

そう言って僕の肩を叩く。

「やるじゃねぇか!ハル!」

痛いよ……


「アイツは俺らの射程外からバンバン遠距離攻撃かましてくるからな」

「しかも、狙撃スキルでほとんど外さない。隠蔽スキルで姿を隠しているから見つけようにも手間取る。メチャクチャ厄介な奴なんだ」


「そうなんだよ、アイツが伏兵でいるってだけで狙撃を警戒しなきゃいけない」

「おかげで目の前の敵に集中できないんだ」

ガレットさんに続いてハティさんが言う。

ハティさん、切り替え早いなぁ。


そのランドルフを退けたのが、実はハティさんがくれた「アミュレット」の力だった。

そう、言わずもがなそれは「銀の右腕」の加護。

なんであの時発動したかは原理が分からないけれど。


うう、なんか言いたくない。

言ったら負けな気がする。

だって、結局ハティさんのおかげなんだからさ。


「そうなると、ティアに集中できますね」

エリーゼさんが言った。

この人も切り替え早いよなぁ。


「ハル、ありがとう。あなたのおかげでこの戦、勝てそうです」

え?そうなの?

「今の敵陣営は『ランドルフ』と『ティア』が大将と言っていい」

そう言って静かに言う。

「いくら大軍を率いようとも、頭が潰されたならば機能不全に陥る」

そうして「ふふふふ」と小さく笑う。

「あの弓使いを無力化できた。ならば、次はティアを無力化するのです」

な、なに?どういうこと?


改めてエリーゼさんがデスクで手を組んだまま言った。

「ハル、政府の本陣に『乗り込み』なさい」

は……?


「あなたが適任です。フェンリルナイトたちと共に行きなさい」

「いやいやいや、無茶ですよ、出来っこない」

「いいえ、あなたならできます。あなたこそ適任です」

「無茶だよ!出来っこないよ、わけわかんないよ!」

「いいからやりなさい」

「『乗り込む』ってわけわからないよ」

「アナタが適任なのです」


ガレットさん、助けてぇ。

僕は後ろを振り返った。


「おう、ジャガーノート様なら間違いないな!あの『お貴族様』の首獲って来い!」

アンタまでぇ!


「最高の『ヴィクトリーーーー!』を見せてくれよな」


いいかげん、もうお家に帰してよ。

芋畑耕させてくれよぉ……



今日も1日お疲れ様です!


皆さんもムチャ振りに困っていませんか?

「スン」って消せたら楽なんですけれどね。


現在、pvが14くらいまで急下降……

これはもはやハルくんの涙と同じく「世界は優しくなんかないんだよぅ」と作者も泣きたい気持ちです。

どうか皆さまの「愛の手」をお願いいたします。

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