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英雄賛歌 ~前世の力で今世は楽しみます~  作者: 如月
第二章 英雄、冒険する
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003 冒険者ギルド

「冒険者ギルドへようこそおいでくださいました。今日はどのような用件でしょうか。」

「……その前にあれはいいのか?」


 あれとはもちろん絡んできた冒険者二人組のことである。一応様子を伺っていたのだろうが、二人は道で倒れ伏しているので通行の邪魔だろう。それに、冒険者ギルドとしてどのような対応をするつもりなのか。そこも重要だ。

 あまりに舐めたことを言う用だったら、もう一戦必要かもしれない。もちろん今度は暴力ではなく、他の手段でということになるだろうけど。


「どうやら迷惑をかけてしまったようですね。申し訳ございませんでした。お詫びとしてですが、便宜を図ることを約束しましょう。」

「……。」

「目的に即した特典をお付けいたしますが、どういたしましょうか?」


 便宜とはどうにも抽象的な言葉だが、こちらである程度要望を言えば聞いてくれるだろう。それにしても、二人が地面に倒れ伏していることには全く触れないのだな。

 ゆるふわウェーブの可愛い感じの見た目に反して、中々冷徹さも備えているようだ。こういうタイプが一番苦手なんだよなぁ。


「今日は冒険者登録と従魔登録をしに来ました。」

「お二人と腕のスライムですね。承りました。では、記入用紙をお渡ししますね。文字は書けますか?」

「大丈夫です。」

「では、ご記入いただきますようお願いいたします。」


 登録に必要な情報はそこまで多くない。一応、組織に所属するわけなのだが、冒険者自体命を削る仕事であるし、また、世間的なイメージとして、ならず者や落第者、フリーターなどといった見方をされる。

 そのため、基本的に要求される情報は個人を識別するための情報と連絡先くらいのものだ。氏名、年齢、所在地。この三つがあれば最低限の情報としては成立する。


「確認できました。本来登録料が必要ですが、今回は無料とさせていただきます。また、ギルドカードに500コインを振り込ませていただきました。ギルドカードに関する説明は必要でしょうか?」

「いえ、大丈夫です。」


 要はクレジットカードです。以下に簡単な仕様を書いておきます。なお、決算システムや実際のカードの挙動は魔道具のため魔法で動いているということにしてください。

 ギルドカードとは各ギルドが発行する決済時に扱えるカードのことだ。各組織が保障となり、現金でなくても信用でお金のやり取りをすることができるようになる。

 ギルド金庫に預けられた分しか基本的には扱えないが、利用限度額までならギルド金庫にある預金額以上を融通させることが可能となっている。これは家の購入や武器、ポーションなどの消耗品を買えるようにするための処置である。


 また、ギルドカードを介した取引時に取引金額の数%のギルドコインが付与され、決済時に同価値で取引が可能である。同時に、取引はギルド側に情報が蓄積するため、納税時に参照することも可能となっている。

 利点として、死亡時に街の外でお金が消失することの回避が可能であり、高額商品の取引時に資金の準備を簡単に済ませることができる。商人側からするとギルドに請求すればいいので、請求先が一本化でき、効率が良いことがあげられる。


「続いて従魔登録ですが、こちらに従魔カードがあります。ギルドカードIDが従魔カードに紐づいています。従魔とお出かけの際はカードを所持の上でお出かけください。もし従魔カードの所持が認められない場合、従魔に攻撃を加えられても保護できません。また、発覚した場合に罰金を与えられる場合がありますので、ご注意ください。」

「はい。気を付けます。」

「よろしくお願いいたします。お二人は新規登録者ですので、石級からになります。階級は貢献度ポイントなどで上昇していきます。クエストをクリアすることで貢献ポイントを得られるため、積極的にクエストを受けることをおススメします。」


 冒険者ギルドのランク、石級、銅級、鉄級、銀級、金級、白銀級、魔銀級、黒鋼級。今は石級であるが、いずれは一番上のランクまで駆けのぼってやる。それに世界で初めて生きたまま黒鋼級になんてなったら、最高じゃないか。

 そう言えば、俺の前世アルベルトは黒鋼級になったのだろうか。生前は魔銀級になってはいたんだが、村にいた間はどうなったかを知る機会なかったからなぁ。


「分かりました。」

「これで説明は以上ですが、ご質問はありますか?」

「……金庫に預けたいのですが。」


 いや~、流石に自分のことを聞くのは恥ずくないか?自意識過剰かって。聞けないな。その内、機会があったら聞こう。それに230年なら一人まだ生きてる可能性あるしな。今からでも会うのが楽しみだ。


「おいくらお預けになりますか?」

「1250だけではありますが。」

「私は9650です。」

「承りました。……ご確認ください。」


 ギルドカードに青色の文字で数字が浮かび上がる。1250と500。どうやら、きちんと預金が出来ており、受付が言う用にポイントの付与も出来ているようだった。

 アリスちゃんを見ると9650と500とこちらも正常に預金が完了していた。これからはクエストを達成するたびにギルドカードに預金していく形になるだろう。ただ、特殊な場所などでは現金しか使えないということもあるので、現金も保有しておくことを検討したい。

 が、今は数%でもポイント還元を狙いたい。ちなみに石級と銅級が0.5%、鉄級が1.0%、銀級が1.5%、金級が2.0%、白銀級が2.5%、魔銀級が3.0%、黒鋼級が5.0%となっている。0.5%は渋いけれど、それ以上にお金が必要なんだ。


「「確認できました。」」

「早速クエストを受注しますか?」

「いえ、先に宿屋を探そうかと。あと、魔力特性検査できますか?」

「問題なくできます。今回は無料で行わせてもらいます。担当を呼びますのでお待ちください。」

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