マイナスの評価
先生がどっかに行きしばらくすると、ランク戦のクエストが終わったのか、続々と生徒が講堂に転送されてきた。
大半の生徒がなぜか顔色が悪い。
「なぁ、ランクもらった?」
「いや?…ということはお前、誰かと戦った?」
「ああ。こんな事になるんだったら、クエスト真面目にこなしときゃよかった。」
どうやら、私以外の生徒はクエストが終わった時にランクが表示されたらしい。
が、もらえない人が大半だったようで…。
人が増えるたびに悲壮感あふれる講堂になっていく。
と、また新たに転送陣が出てきたかと思うと、そこからは新入生ではなく、先生達が出てきた。
「皆さん、ランク戦お疲れ様でした。」
ドラハール先生が生徒に向かって喋り始める。
「今回のランク戦でランクが貰えたのは全体の1割もいません。最初に言いましたよね。新入生試験とは違うと。クエストよりも対人戦に向かう魔導士がどこにいますか。ですので、今回のランク戦で対人戦を始めた生徒にはランクをあげていません。次回のランク戦は同じ轍を踏まないよう願っていますよ。」
そして、私の方に視線を移し、
「ランクをもらった方はランカーリングを差し上げています。ランク別に色が変わるので、今後はそれを指標に頑張っていくのもいいでしょう。では、今後を期待してます。」
ドラハール先生がそう締めくくると、先生達は転送陣で戻っていった。
やれやれ、新入生試験に続き、ランク戦と慌ただしかったけど、これで一息つけるかな。
う〜んと伸びをして、今後の授業に期待を膨らませていた私は、知る由もなかった。
まだ慌ただしい時間が終わっていない事に。
◇
ランク戦を見ていたのは、なにも教師だけではない。
「あら〜、何この子。私欲しいわ。」
「それはこっちのセリフ。」
「おいおい、決めるのは魔法道具だろう?僕たちが勝手に決めるものじゃない。」
ソウレイ学院には4つの寮がある。
いや、厳密には5つと言ったほうが正しいかもしれないが。
それぞれの寮のトップである寮長達が今年の新入生を探るのは、至極当然のことと言えるだろう。
なにせ、今後の戦力に直結するのだから。
「さて、私達もいきましょうか。新入生を歓迎しに。」
4人の生徒は立ち上がり、講堂に向かうべく、転送陣を展開した。




