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ハンバーガーは異世界を救う?  作者: ぽいずん


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78 オルトロスは強い! 

誤字報告いつもありがとうございます。

 目が覚めた。眠っていたのは体感1時間くらいかな? 隣にはアイシャがまだ寝ているようだ… 俺の脇腹に背中をくっつけるような体勢で丸くなっている。

 子供だからなのか、狐人族だからなのかは分からないけどやたらと体温が高くて湯たんぽとしては超優秀なんだよな… クローディアもアイシャの隣で寝るのが当たり前かのように一緒に寝てるし、安心感を誘う人肌というやつなんだろう。


「んっ!」


 寝そべったまま固まりかけてた体を伸ばす、肩やら腰からコキコキと音が出る。体を伸ばした時にプルプルと震えてしまったからか、アイシャも目を覚ましたようだ。


「起きました? じゃあ狩り?」

「そうだな、毛皮が出ると良いな」

「はいっ!」


 目覚めてすぐでも元気が良いアイシャ、狩りに行くとしてもアイシャに頼りきりになるとは思うが久々に俺も実戦しておかないとダメだよな。


 手持ちの攻撃用ステッキはブルーウォーターステッキのみ… イエローとピンクはクローディアが持っていってしまってるから放水で怯ませて短剣で刺すって戦法になるかな… かなり不安だけど。いや待て、突撃してきたところバリアを張って激突させて怯ませてからの方が安全かな? 普通に放水しても躱されそうだしな、怯ませてから放水で押し出して刺す! よしその作戦で行こう。


 バリアで作った安全地帯はある程度離れてしまえば勝手に消えるので放置、いざ狩りに出発だ!



 アイシャが先頭に立ち、獣耳をピコピコさせながら音を拾いつつ索敵… うちのメンバーの中では最も音に敏感だから、オルトロスの足音を聞き逃す事はないだろう。

 しかし危険なダンジョン内だというのに、ピコピコ動く獣耳にゆらゆらと揺れる太めの尻尾はなんだか癒されるよなぁ… ヤバイ、モフりたい! でもなー、以前猫の尻尾を触った時はガチギレされて噛みつかれたしなぁ… あまり触られたくはない場所なんだろうな。それに尻の尾と書くくらいだし、セクハラ案件になってしまうのではないかという不安もある。

 まぁアレだ、見るだけにしとくか。


「ご主人様、オルトロスが1匹来るよ」

「よし、まずはアイシャが好きにしていいぞ。その次は俺にやらせてくれ」

「はいっ!」


 アイシャは手に持っていた短剣の柄でダンジョンの壁を叩き、引き付けるためにわざと音を出す。小さい音だったが前方にいたオルトロスには聞こえたらしく、爪が地面を蹴る音が俺の耳にも聞こえてきた。

 徐々に見えてきたオルトロスと目が合う… そして俺とアイシャの2人を見やると、どうやら俺の方が弱者と判断したのだろう… 俺に向かって走り出す。


 一応ダークバリアステッキは持っているものの、猛烈な速さで駆けてくるオルトロスの勢いはすごかった… しかしアイシャはそんなオルトロスを容易く捕捉し、全力で走っているだろうオルトロスの横腹に飛び蹴りを喰らわす。蹴りの威力でオルトロスはダンジョンの壁に激突してその勢いが止まり、狙いすましたかのように背後からオルトロスの首を斬り落とした。

 いや、マジでアイシャの速さはすげぇな… オルトロスなんかまるで相手になっていなかったよ。


「ご主人様! 毛皮が出た!」

「おお! 幸先良いな、じゃあどんどん狩っていこうか」

「あ、でも次にオルトロスが出たらご主人様が狩るんだよね?」

「いや、なんというかオルトロスを相手にするのは俺にはまだ早そうだったわ。だからどんどんやっていいぞ!」

「はいっ!」


 はいそうです、全力で自分に向かってくるオルトロスの速さを目の当たりにして理解したよ… 防御はできても攻撃なんて無理だなって。だってマジ速かったんだよ? 普段の戦闘はグレイがすぐに敵視を取ってくれるから自分に向かってくるなんて事はなかったし、なにより前衛のグレイとは少し離れていたからね… あの速さを体感できていなかったんだね、やはり俺は弱かったって事だな。


 でもアレだ、唯一の救いは不意打ちじゃなければオルトロスが相手でもダークバリアステッキを振るうだけの間はあったって事だね! 俺の攻撃は多分当たる事は無いけれど、バリアを張って直撃を免れる事は多分できそうだ… と、いう事が分かったよ。


 まぁそんな訳で、夕方までに8体のオルトロスを狩る事ができた。ドロップは最初に毛皮が出ただけで、それ以降は爪と牙ばかりだった… ま、それでも収穫には違いないから持ち帰るけどね。


「よし、じゃあ階段のところに戻ろうか。待たせるのもなんか嫌だしな」

「はいっ!」


 帰りもまた、ゆらゆらと揺れるアイシャの尻尾を眺めながら戻るのだった。









 SIDE:クローディア


 主から、今日の午後は自由行動じゃという言葉をもらった。

 それを聞いたグレイが、ドスドスと足音を響かせながら大剣担いで走っていったのは言うまでもあるまい。しかし90階層から下はフロアが随分と広がっておる、じゃからいくらグレイといえども階層全てのオルトロスを独り占めをすることはできないじゃろう… あの戦闘狂め、放っておくといつまでも戦うからのぅ、ここで自由行動が出来るとは有り難い事じゃ。いい加減私も戦いたかったからの。


 いつもならサーチ&デストロイの戦法じゃが、今日は自由行動じゃし普段とは違う戦い方をしてやろうか。

 主と出会ってからすっかりステッキを使った魔法しか使っておらんかったからな、この機会に通常の魔法も絡めた戦法を考えてみようかの。


「例えば… そうじゃの、束縛の魔法で動きを止めてからマジカルビームで撃ち抜くとか! いや、そもそもマジカルビームは百発百中、束縛する意味が無いのぅ。ステッキの魔法がすごすぎて意味が見出せんの…」


 いや、私が長い時間をかけて練り上げた魔法じゃ、他に使い道はあるはずじゃ!

 例えば… うむむダメじゃの、ファイヤーボールもウィンドカッターも動きの速いオルトロスが相手じゃと簡単に躱されてしまう… 束縛系の魔法を使ってからじゃないと満足に当てられぬじゃろうな。

 ではどうする? 私が使える最速の魔法はアロー系じゃ、しかしその速度は雷撃にもマジカルビームにも届かぬほど遅い…


 やはり主のステッキ魔法がすごすぎて、私の… というか、この世界の魔法がしょぼく見えてしまうの。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新お疲れ様です。 わりと遠い目標ですが、ヒビキが(汚い話ですが)鼻くそほじりながら「ハイハイ」とばかりに片手間でオルトロスを倒せる=動きに対応出来る位になった時が、正面切って勇者たちに…
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