ショートエピソード 夜に女性が男性にする気持ち良いことと言えば
こんにちは。
わたし、平民のエレンといいます。
突然ですが自己紹介です。
5人姉弟の一番うえで両親が必死に働いても追い付かないほどの貧乏な家に生まれた私。
そんな私は根っからの長女気質で、私が稼がないと幼い弟妹が飢えてしまうかと思うと、どんな仕事もどんとこいになってしまいます。
さいわい、この国は貧しい平民への仕事の依頼を商業ギルドが担っているのでこんな私でも働ける場所を積極的にあっせんしてもらえて非常に助かります。
どうやら、ギルドの方によると年齢は関係ないけど、稼ぎの良い仕事につくにはある程度常識とマナーが必要とのこと。
稼ぎが良いのは貴族の家の下働きが多いのので、必要最低限の知識を得るために別の家でお試しの仕事をしてほしいと言われました。
勿論私はどんな仕事もどんとこいなのですが、そんな都合のいい家があるのでしょうか。
あ、あるみたいです。
この方を知っているかですって?
あ、はい、ギルドで何度かお見かけしたことが、あ、はい。
(あ、この人、ギルドで有名な商業人のひとだ。少しギルド員たちから軽く扱われていて他の人がいやがる仕事を押し付けられている。といことはやっぱり私の案件も面倒くさいってことね)
え?あ、はい、この人の家でお試しで働くのですか?
え、いえいえ、私は全然構いませんけども。
え~となになに、家にはたくさんのメイドがいるからわかりやすく教えてくださるですって。
それはありがたいです。こちらこそよろしくおねがいします。(ぺこっ)
こうして私は貴族区にある邸宅で働くことになりました。
ひゃ~~~ここの邸宅のメイドさん。
見たこともない美人ばかりで目がチカチカする。
貴族の人もきれいと聞きますが、絶対こっちのほうが美人さんです。
それにこの家は主人がだれだかいまいちよくわからない。
エクレア様というメイド長を名乗る女性があきらかにすべてを取り仕切っており誰も逆らわないし逆らえる雰囲気ではないのです。
しかし、この女性がご主人様とよぶ男性がいる。
例の私をここへ連れてきてくれた商業人の人。
だけど、どうみても主人という柄ではない。
平民だし、何の力もなさそう。
1週間後。
おかげさまでだいぶ仕事に慣れてきました。
最初はすごく不安で、緊張していましたが、周りのメイドさんが丁寧に教えてくださったおかげでとても分かりやすかったです。
この分だと、貴族の家へ下働きに出れそう。
やっと稼げるわ。
そう思っていた矢先のことだった。
夜、洗い物が遅くなり厨房から自室へもどろうと廊下を歩いているとある部屋から男女の声が聞こえてくる。
「あふぅ、そこぉ、きもち、い、い、う、」
「うぐぉ、ふぁふぅ。う、う、うふぅ」
わたしは一瞬頭が白くなった。
「え?なに今の声。まるで(ピーッ)の声?かしら」
なにせ耳年増なもので経験はないがそういう場面はいくらでも目撃している。
まあ、それ以上に男女の修羅場もみているけど。
すると、
「うふふ。どうですか。さわってみてください。やわらかいでしょう」
「うん、やわらかい。やわらかくてきもちいいよ」
「ふふふ、もう少しがまんですわ。ご主人様。もっともっと気持ちよくなりますわよ」
・・・・・・もう完全にあれのやりとりである。
しかも複数の女性の声がきこえる。
まさかの複数プレイ?てかハーレムプレイ?美貌のメイドをはべらかして?
なんて、うらやまけしからん。じゃなくて。
「うう、う、あ、あ、あああーーー!」
と男の声でひときわ大きい嬌声があがる。
私はもう聞くのも恥ずかしくて頭が真っ白になり、その部屋のドアを思いっきり開けてしまった。
「一体、なにやってんですかーーー!!」
「・・・・・・え?あれ?」
そこには、ご主人様といわれている男の人をマッサージする2人のメイドさんがいた。
一人はエクレア様、もう一人はシェラ様と言う方だった。
男の人はよほどマッサージが気持ちよかったのか。
すやすや気持ちよさそうな表情で眠ってしまっている。
(作者に代わってエクレアからの一言メモ)◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ご主人様が柔らかいと言っていたのはマッサージを受けていた時につかんでいたベッドのシーツです。
〇〇〇〇だと思った方はエッチだと思います。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
エクレア様が
「何の御用ですか?エレン。ノックもなしに入ってきて。それにご主人様の部屋に無断で入るとは何事ですか!」
ととても冷たい口調で言われてしまった。
完全に私の勘違いだった。
「ご、ごめんなさーい」
私は逃げるように立ち去った。
紛らわしい。あんなの誰でも勘違いするでしよ!




