【第二章】第三十六部分
「このやり方も効果なし。もうダメだわ。」
両手で頭を抱えてひざまずいた凪河。
憂果莉は、るとの頭に小さな傷口があるのを見た。
「猫柳さん、騎馬戦の前にロリキュアの頭に噛みついたことを思い出してください。あそこに刺激を与えればもしや、もしかすることが起こるかもしれません。」
「わかったわ。こうなったら何でもしてやるわ!」
凪河はるとの頭を掴んで、傷口をグリグリやった。るとの傷口が再び開いた。
「痛いわ!やめろ!」
「もう一度、不確実性の原理!」
あまりの痛みに、るとはフラレた思いが破壊された。
「今です、質量保存の法則!」
『シュウウ。』
駐車場に静寂が広がった。
「ありゃ、鍵の先祖にフラれた思いが記憶から消えたぞ。・・・なんてことがあるか!小手先のヘボな作戦でワシが動くと思うのか。」
そんなるとのところに鍵が近づいて、背中を曲げて、いきなりるとの唇を奪った。それも三分間に渡る超絶ディープなキスだった。
「凪河、オレのあきらめの良さを奪ってくれてたんだったな。オレはるとと結婚する!」
「えええっ!」
「永遠の時の中で、ワシはその言葉を待っていたんじゃ。いや、るとは待ってたでちゅ。」
るとは昔に戻って女らしく、ならぬロリらしくなっていた。
「ご先祖さま。やっぱりロリキュアにはそれがお似合いでちゅ。みみはうれしいでちゅ。」
日食が解けて、辺りは明るくなった。
しかし、るとと鍵はいなくなっていた。
「け、鍵がいなくなったわ!世界を救っても鍵がいないと意味がないわよ!うえ~ん。」
凪河は人目もはばからず、号泣した。
「猫柳さん、泣かないでください。黒霧さんは素晴らしい決断をされたのです。」
「世界に素晴らしくても、アタシに素晴らしくないとダメなのよ!」
再び凪河は泣き出した。
「凪河、もう泣くのを止めろよ。周りが迷惑するだろう。」
「鍵、鍵なの?」
「ああ、オレだ。あきらめが悪くなってしまったからな。」




