【第二章】第三十七部分
鍵はいた。いなくなったのは鍵の先祖だったのである。
日食騒動から一年が経過していた。
凪河はゆりキュア活動に従事していた。それは母親とではなく、憂果莉とであった。
一方、黒霧組が復活して、鍵の母親が組長となり、やくざとしては、細々と活動していた。
ある時、黒霧組に呼ばれた凪河。
「鍵がアタシを家に呼ぶなんて、ついにコク、コク、コックローチなのかしら。そのあと、オレの部屋で、ちょこっとだけいいかとか、いやいやそんなところに留まらなくて、チョコレートとか、いやいや更にチョメチョメとか、いやいやもう一声チョモランマとか。だ、かっら、今日は勝負下着だし♪」
ルンルン気分の凪河は玄関の横引きの扉を開けた。
廊下には学生服姿の鍵が立っていた。
「鍵!チョメチョメ・リクエスト~!」
「俺は先祖の方だ。」
「ガクッ。じゃあ、帰るわね。」
大袈裟に崩れた凪河はすぐにリターン態勢にシフト。
「ちょっと待て、ナギナギ。」
「その声はロリばばあ!」
「超絶美幼女を捕まえてその言い方はやめんかい。久しぶりじゃのう。」
そこには、るとがいた。赤い幼児服姿である。
「ワシらはこの一年ずっとチンモクして世界を見守ってきた。」
「わざわざ、カタカナ語を使用しなくていいわよ。」
「些細なことにこだわるな。さて、想定通り、人間がいる限り、真の悪はなくならなかった。魔界に落とさねばならないやつが一定の確率で生まれてきたし、これからも続くじゃろう。だから、お前は再びスケパンデカになるんじゃ、いやなってくれ!」
「何よ、いきなり。その格好が、どれだけ恥ずかしいと思ってるのよ。」
「と言った、油断した瞬間に変身じゃ!」
眩い光を伴って、見事にスケパンデカの凪河が登場した。
「やっぱりこれは恥ずかしいわよ!」
凪河は透けスカートを押さえた。
「猫柳さん、私とヤルのです!」
凪河にむしゃぶりついたのはスケパンデカ姿の憂果莉だった。
「私はこれを待っていたのです!ゆりキュアだけじゃ、ピュア過ぎて、正義力が発揮できないのです。やっぱりエロが入らないと!すりすり。」
憂果莉は凪河の胸に顔をこすりつけている。さらに、その姿勢をキープしつつ、『幼女、萌えです~!』と叫びながら、るとを小脇に抱きかかえて蹂躙していた。
以降、スケパンデカとしてセクハラに悩む凪河の日々が続いたのである。




