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【第二章】第三十五部分

「これって、日食⁉どうして急に皆既日食になっちゃったのよ。天体の運行って、天文学の計算に従って、決まってるんじゃないの?」

「その通りじゃ。ワシらレベルのスケパンデカによる天体法則魔法によって決定されたものじゃ。」

「ええっ?天体の運行も法則魔法なの?」

「いまさら驚くこともあるまい。この世の法則はすべてスケパンデカの法則魔法で規定されておる。カギを外せば、法則魔法の計算を変えてしまう。皆既日食が一年でも続いてしまうと、世界はどうなると思う?」

「日照時間が長期間閉ざされたら、地球全体の温度が下がって、かつての恐竜時代が滅びてしまったことの再来となるわね。」

「そういうことが起こらないように、真の悪の歪みを抑える。それがカギの役割なのじゃ。」「それって、他のひとはできないの?鍵がカギになる前は誰かがカギになってたんでしょ。」「その役割は鍵の先祖並びにその子孫たちが担っていたんじゃ。」

「ええっ?そんなことがあったの!」

「カギの役割は、ひとりである程度の年月は保てる。逆に言えば、賞味期限があるというワケじゃ。鍵の五百代前の先祖の期限が到来して、ちょうど代替え時期となったのじゃ。本当は一人当たりの賞味期限はもっと長いはずじゃったんじゃが、鍵の先祖がワシの気持ちを踏みにじったがゆえに、短い時間しかカギとしての機能を保てなくなったんじゃ。カギの能力発動にはワシの力も必要じゃからな。」

「ロリばばあの力も関与してるんだったら、なんとかならないの?」

「ワシの愛が憎悪に変わったからじゃ。もはや変えることなどできぬ。鍵もそのことを理解していたぞ。」

鍵が、目線を下に向けたまま、るとの前に出てきた。

「鍵!アタシのことがわかるんだね。だったら、アタシの目を見て喋ってよ。今の言葉を打ち消してよ!」

「ダメだ、凪河。悪いが、オレの先祖は人の気持ちがわからないヤツだったんだ。それはオレも同じだ。オレにも凪河の気持ちを理解する能力はない。オレのことは、あきらめてくれ。」

「そんなこと言うのは鍵じゃないわ。あきらめがいい属性はアタシがもらってるんだから。それを使わせてもらうわ。あきらめのいいのを、あきらめるわ。こうしてやるわ!不確定性の原理!」

凪河の魔法対象は、るとだった。

「なんどもその魔法は見ておるから、ワシには効かぬわ。」


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