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【第二章】第二十七部分

「何がプラス思考じゃ。妄想は何ら生産性のない超マイナス思考じゃ!。」

相手の助っ人が増加し、凪河の位置は中之島の真ん中からデッドラインに近づいていく。

「向こうのパワーが完全に勝っているわ。もうこのまま負けてしまうのね。」

敗色濃厚で窮地に追い込まれた凪河は、ふと、るとの顔を見た。るとは顎が上がって、苦しそうな表情である。

「こんな状況なのに、いったいどうしたのかしら。あれ、腰を動かしてるわ。ま、まさか、鍵が幼女を犯してる⁉」

たしかに鍵が、るとをバック責めしているように見えた。綱引きすればそんな体勢になるのは至極当然であるが、一度火の付いた嫉妬という炎は燃え盛るのみ。

凪河は怒りが炸裂してそれが筋肉に伝達され、綱引きは再び拮抗した。

「不確定性の原理!」

「「「「うわあああ~!」」」」

中之島が地割れして全員が暗闇に落下した。

「どこまで落ちるの~?」

「まさに自業自得じゃ。暗闇の中では、死神が手招きしておるかもな!」

「そんな~。アタシの人生、これで終幕なの?まだ開演してもいないのに!」

「開演してないのは、ワシもじゃ。」

「そんなのウソだわ。ミニスカロリスという子孫がいるじゃないの!」

「いや、性母マリアの例もあるじゃろ。」

「その漢字を使うのは、池袋か歌舞伎町のお店だよ!」

「ワケがわからん!」

『バシャーン!』

四人が落ちたのは地面ではなく、プールだった。


「ふうう。どうやら命は取り留めたようだわ。」

憂果莉は懐中電灯を付けた。いざという時のために、防災グッズを携帯しているのは、生徒会長らしい危機管理である。

「水はきれいみたいです。飲んでも問題ないような感じです。ごくごく。」

「アタシの周りの水を飲まないでよ!」

「猫柳さんのではなく、幼女のエキスを吸ってるのです。コラーゲンたっぷりで、栄養満点です。」

「余計、悪いわ!腹を壊すぞ。油断もスキもないヤツじゃ。」


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