【第二章】第二十五部分
「あやつ、みみを振り回して柏村にぶつけて、入れ替えたんじゃ!」
「ゆりキュアのパートナーは放送開始前から決まってるのよ。配役を急に変えたら、視聴率大幅下落になっちゃうからね。」
「忌々しいヤツじゃな。綱引きは片手勝負じゃ。おぬしは、その重たそうな堅物を抱えたままでまともに戦えるかのう?」
「そんなことないわよ。お荷物があったって、アタシのパワーなら楽勝・・・あれれ?
憂果莉に繋がる左側にバランスを崩してしまう凪河。会長、勉強し過ぎの運動不足だわ。ダイエットしてよ。」
凪河は左側頭部から声を発して、憂果莉に文句を言っている。
「パワーならアイツには負けないわ。何を言う。こう見えて、ワシの方がパワフルじゃ。ハアハア。」
るとは左手でミニスカロリスを支えることができず、両手+全身の筋肉稼働率を上げて、ようやく立っている状態である。
「これなら超絶楽勝だわ。デブ会長のハンディがないと面白くないわね。」
「デブとか言わないで欲しいです。たしかにお腹は見えないです。太り過ぎですか?」
『ムカッ!バシッ!』
憂果莉は胸でお腹が見えない憂果莉のロープをしごいた。
「ワシは分身の術が使えるんじゃ。」
「人間界にそんな法則ないわ。やれるなら、やってみなさいよ。四足歩行に痔疾はないわ!」凪河は、バトルの緊張感で、オトメの恥じらいを失っていた。
「そんなのできるわけなかろう!ただ言ってみただけじゃ。ひひひ。」
「ボク、ドラエロ悶。それでは勝負開始!ちなみに勝敗の行方はどちらが暗闇に転落するかだからね。引っ張る力が勝れば、相手は自然に落っこちるからね。」
「軽く引っ張って、ゲームを終わらせるわね。あらよっと。・・・。あれ。おかしいわね。全然動かないわ。ロープの故障かしら。」
「ワシの能力じゃ。」
「どうして急に重くなったのよ。まさか、デブる能力?」
「デブってなどおらんわ!おぬしの危惧心を揺さぶってできた悪いイメージを具現化したものじゃ。つまり、分身の術という言葉から連想される多数のワシのイメージを利用させてもらったというワケじゃ。」
「それがあんたの能力なの?」
「はっ。思わず言ってしもうた。でも問題ない。人間はあまりに弱い。人の心はちょっとしたことで揺れるものじゃからのう。これがワシの法則魔法、『神の存在証明』じゃ。」




