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真・恋姫†無双~北刀伝~  作者: NOマル
第二章~新たな出会い~
40/90

~群雄、黄巾の乱を鎮めんとするのこと~【準備の場】

お待たせしました!

いやぁ、中々調子良くいかないものでして、書くのが手間取ってしまいました。

それでは、どうぞ!



瑠華と昴は二人、何とか陣地に到着した。華陀の治療のおかげで、二人は大事には至らなかった。


二人は別の天幕に移されたのだが、瑠華は着いた途端に、


「この馬鹿者がっ!!」


軍神の拳骨が脳天に落とされた。頭にはたんこぶが出来、そのまま説教を聞く羽目になってしまった。傍らでは鈴々がドンマイと言わんばかりに、にゃはは……と乾いた笑いを出していた。

無事でよかった、と泣きながら抱きつく劉備。体がズキズキと痛むが、顔が彼女の大きな膨らみに押し付けられて、文句も言えずにされるがままであった。

朱里にはポカポカと叩かれ、彼女の目には涙が溜まっていた。珍しく、一刀も怒りの表情を浮かべていた。


多大な心配をさせてしまった事を素直に謝罪する瑠華。皆も瑠華の言い分を聞き、最終的には許してくれた(朱里はまだ少しご立腹な様子だったが)。

そして念のため、昴と一緒に別の天幕で休む様に言われた。華陀はというと、










天幕に連れて来られた途端、腕を後ろ向きに取り押さえられ、首の後ろには夏候惇の剣が添えられていた。華陀は苦痛に顔を歪ませ、そんな彼を、冷たい笑みを浮かべながら見下す曹操。


「華~陀?自分から首を捧げに来るとは良い度胸ね?私に浴びせた恥辱の言葉、忘れてないわよ?」

「華陀……お前一体何したんだよ?」


一刀も言うと、華陀は反論してきた。


「ご、誤解だ!俺はただお前の―――」

「無礼者!」

「曹操様と呼べ!」

「そ、曹操様のべ、いっ!?」

「それ以上言ったら本当に首を落とすわよ……!?」


怒りのオーラを纏った曹操に睨まれ、華陀の顔から血の気がなくなっていく。


「わ、分かった!だから話を聞いてくれ!」

「曹操殿、どうだろう?話だけでも聞いてみては……?」

「華陀のお兄ちゃんは良い人なのだ!」

「……そうね。関羽がそう言うのなら」


その言葉を聞き、ふぅっと安堵する華陀。


「但し、話が下らないものだった時は」

「いっ!?」

「分かってるわね……?」

(な、なるほど……これが覇王の睨みって奴か……)


曹猛徳の凍てつく様な瞳で睨まれ、華陀はもちろん、横から見ていた一刀でさえも顔を青ざめていた。





「っ!?“黄巾の乱”は太平要術の仕業?」

「ああ……。俺の探った所では、黄巾党の者達は皆、太平要術を使う張三姉妹に妖術で操られているらしい」

「張三姉妹は、何故そんな事を?」

「前に話したと思うが、太平要術はそれを持つ者の胸の内にある“悪しき心”を育み、妖術で世を混乱させる様、仕向ける力がある。今回の事も、恐らくは……」


舞台を盛り上げる為に太平要術の力を用いたつもりが、いつの間にか自分達の方が使われている様になった、というわけだ。


「たかが本一冊と甘く見ていたけれど、それがこうまで大きな力を持つなんて……」

「ああ。これ以上、被害を広げない為に何としても太平要術を封印する必要がある」

「そうね……その通りだわ」

「ではその為にも、まずは黄巾党を“討伐”し、張三姉妹を―――」

「っ!ちょっと待ってください!!」


桂花の声を遮る様に、劉備は声を上げる。


「黄巾党の人達は、張三姉妹に操られてて、その張三姉妹も悪い事をしているのは太平要術のせいなんですよね!?だったら、太平要術さえ封印すれば良いわけで、何も黄巾党の人達を討伐しなくても―――」

「あなた、事態がよく分かってない様だからもう一度言ってあげるけど、張三姉妹は数万の黄巾党に囲まれた中にいるのよ?」

「そ、それは分かってます!」

「なら、黄巾党を討たずして、太平要術の封印もないこと位分かるでしょ?まさか、封印させて下さい、と言えば、はいそうですか、と張三姉妹が太平要術を差し出すとでも思ってるんじゃないでしょうねぇ?」

「で、でも、黄巾党の人達は操られてるだけなんですよ!?なんとか傷つけない様に―――」

「馬鹿言わないで!誰の血も流さずにこの事態を収める様なうまい手がある訳ないでしょう!?」

「け、けど……」


完全に論破され、何も言い返せない劉備。俯く彼女の側に寄る愛紗。そんな劉備の肩に温かい手が乗せられた。振り向くと、一刀は劉備に微笑んだ後、顔を引き締めて曹操の方に向き直った。


〈じゃあ、そのうまい手があるって言ったら、どうする?〉

「はぁ、一体何言ってるの?」

「……何か策があるの?」

「まあね。さっき聞かされた華陀の話や偵察に行ってくれた瑠華と昴から聞いて考えた結果、ちょっと思い付いたんだ」

「一刀、一体……?」


愛紗が聞くと、まあ見てて、と一刀は手で制する。


「華陀、黄巾党は張三姉妹の歌によって操られているんだよな?」

「あ、ああ。そうだ」

「つまりは、歌を気に入っている奴にしかその術は効かない。なら、逆に張三姉妹と並ぶ位の歌で、黄巾党の奴等を虜にすれば……」

「そうか!そうすれば黄巾党は張三姉妹の言いなりにはならない!」

「確かに、張三姉妹だけなら捕まえるのは容易い筈」


目には目を。歯には歯を。

そして、歌には歌を、という一刀の考えた作戦である。


「でもそれは、張三姉妹に匹敵する程の歌い手がいて、初めて成り立つ策でしょ?そんな歌い手がどこにいると―――」

〈歌なら妾にお任せなのじゃ!〉

〈はい♪〉


意外な事に、あの袁術が名乗り出たのだ。








歌を披露した袁術と張勲。袁術は、ふふん♪と胸を張って堂々としていた。


「おお、上手い……」

「すっご~い♪」

「驚いたわ……蜜を舐めるしか能のない生き物だと思っていたのに、こんな才があったなんて」

「蜜を舐めては綺麗な声で歌う。まるでコオロギの様な事」

「わっはっは♪苦しゅうな~い、遠慮せずもっと褒めてたも♪」

「さっすが美羽様♪どんな皮肉も通じない所は正に王者の風格♪」


あの曹操さえも認める程の歌唱力を持つ袁術と張勲。アイドル級の美声を持つこの二人ならいけるかもしれない。


「曹操さん、これなら何とかなるでしょうか?」

「そうね、やってみる価値は有りそうだわ」


曹操も賛成の言葉を唱える。


「ただ、張三姉妹は三人組。出来ればこちらも、もう一人歌い手が欲しい所だけど……」

〈ごほん!〉


夏侯惇は咳をした。しかも少しわざとらしい


「どうした姉者?風邪か?」

「我が軍で歌が上手い者と言えば……」

「あ~ごほん!ごほん!」

「誰かいたかしら?」

「げはっ!?」

「姉者静かに。煩くしては華琳様の邪魔になる」


夏侯惇は肩を落とし、しゅん……と項垂れる。


「曹操様。他に宛がないようでしたら、稟ちゃんがよろしいかと」

「こ、こら(ふう)!何を!?」

「稟ちゃんは故郷の村では“黄河の歌姫”と呼ばれていた程の歌自慢で、風呂上がりに姿見(すがたみ)の前で輪唱しては、一人悦に入っている事もしばしば」

「それは意外ね」

「い、いえ、その……」

「郭嘉。期待しているわよ?」

「はっ、はい!」


程イクに無断でバラされ、顔を真っ赤にしてもじもじとする郭嘉。しかし、曹操の期待に答えるべく、気持ちを引き締めて臨むのであった。


「そうと決まれば早速練習じゃ!」













一方、別の天幕。

そこで用意されている簡易式寝台。そこには瑠華と昴が横になっていた。天井を見上げながら、瑠華は未だに引かないたんこぶを撫でていた。


「うぅ~いたた……。愛紗の拳骨はとんでもない威力だ……」

「自業自得だろ、まったく」

「ごもっともです……」


そんな会話をしていると、天幕に誰かが入ってきた。


「と、殿」

「一刀……」

「よっ。具合はどうだ?」


一刀は近くにあった椅子に腰かける。華陀の治療の賜物か、外傷はほとんど残っていない様だ。


「はい。華陀殿のおかげで、大分楽になりました」

「そっか、それはよかったな。後……」

「…………」


一刀が視線をよこすと、瑠華は気まずそうに目線を伏せた。勝手に行動して迷惑をかけてしまったという後ろめたさがあったのだろう。


「瑠華……正直、俺はすっごい怒ってる。理由は分かるか?」

「…………」

「まず、勝手に判断して、一人で行動した事。そのせいで昴を巻き込んだ」

「と、殿。瑠華も十分に反省していますし、その、もう―――」

「昴は黙っていてくれ」


若干強めに言われ、昴は押し黙ってしまう。瑠華はというと、ただ無言を貫いていた。


「それと――――――俺達の事をすごく心配させた事だ」

「……っ!」

「お前が俺達の事を大切に思ってくれているのは凄く嬉しい。だけどな?それは俺達だってそうだ。お前が大切な“家族”だから心配してるんだ」

「……家族…」

「一人で片付けようとするな。みんなで協力して乗り越えようぜ?なっ?」

「…………うん」

「よしっ♪」


真剣な面持ちから一転。微笑みながら、弟の頭を撫でる一刀。気恥ずかしそうに俯く瑠華。

その姿はもう、まるで本当の兄弟の様であった。昴は一人傍観しながらそう思った。


「朱里にももう一度謝っとけよ?すんごい心配させてたんだからな」

「う、うん……それは勿論」


少なからず、また正座で説教を受ける事になるんだろうな、と予想する瑠華であった。


「―――でだ。二人にも、今回の作戦を伝えに来たんだ」

「作戦……まさか、討伐を」

「いや、そうじゃない。華陀やお前達から聞いたのを参考に練ってみたんだ」

「殿が自ら、ですか。して、どのような?」

「うん。戦わずして乱を収められるかもしれないけど、かなり危ない方法でね…………」


一刀は両手を握りしめながら、二人に今回の策を説明した。確かにそれなら戦わずに収められるかもしれないが、もし失敗すれば、決行する側は危険に晒される可能性がある。


「大丈夫、なのでしょうか……。それに―――」

「ああ。当然“奴等”も攻めてくる。今件の引き金は太平要術だからな」

「やっぱり、あの本が……」


敵陣の天幕で目にした書物。あれが太平要術。

問題はその白装束の集団をどうするか。


「一応、曹操にもその事を説明して、俺達が引き受ける事になったんだ。だけど、突撃部隊にも兵を出しているから、実質、俺達の所へは数千くらいしか出せないらしい」

「一万と千……およそ十倍の差がありますね」

「でも、黄巾党の陣地に行く部隊の援護にも兵を回さないといけないから、これが限界なんだと思う」


一万対千の兵。真正面から突撃しても勝算はない。それに黄巾党の陣地に赴くというのもまた無茶な作戦だった。


「しかし、敵の真っ只中に突入するなんて、本当に大丈夫なんでしょうか?」

「それなんだけどな……」

「きっと……大丈夫だよ」


瑠華が唐突に入ってきた。


「みんな、あの本に操られてるだけなんだ。それに……あの張三姉妹って人達もそんなに悪い人じゃないんじゃないか?って僕は思ってる」


敵陣でやられそうになった時、自分を逃がそうとしたくれた。

ただの憶測に過ぎないかもしれない。でも、信じてみたい。瑠華はそう答えた。


「……そうだな。ほんの少しの可能性でも、信じてみるか!」

「うん」

「殿、某もお供します!」

「おう。それじゃあ二人は体を完全に治す事。俺は準備に取りかかってくるよ」

「はい!」


そう言って、一刀は天幕を出ていった。


「さて、俺達も早い所手伝いに行かないとな」

「そうだね」


まずは怪我を完治させる事が先決。二人はお互いに拳を合わせた。














それからは、義勇軍、曹操軍。共に協力しあい、作戦の下準備を行っていた。


まずは袁術・張勲・郭嘉の三人組は、歌のレッスンは勿論、振り付け等の練習も行う。

劉備と于禁の二人は三人の衣装合わせや振り付け指導を担当していた。主に于禁が指導係で、劉備はその助手の様なものだ。

そして一刀も、自分の世界でのアイドル知識を提供し、衣装のデザインも手掛けたりと、プロデューサー顔負けの腕を見せつける。


舞台の建設は、李典と鈴々が受け持っている。李典はものづくりの腕を生かし、自作の設計図を元にして、鈴々が運んできた木材を利用して組み立てていく。

時折、昴も手を貸して、作業は着々と進んでいた。


尚、休憩の際、典韋がおにぎりを差し入れとして持ってきてくれた。楽進も差し入れを出したのだが、彼女は筋金入りの“辛党”。持ってきたのは真っ赤な色をした激辛スープ。口にした瞬間、李典と鈴々、昴も口から炎を出す羽目になった(楽進は平気な様だった)。


天幕では、軍師達(朱里・筍イク・程イク)も己の頭脳を駆使して、黄巾の乱を鎮める策を練っていた。


















少年は机の上に地図を広げ、じっと見据えていた。腰に手をやり、何かを考えては首を横に振る。


「もし一万の大群が来たとして、千の数でどう打開するか……う~ん」


唸りながら頭をかく瑠華。明らかに真正面からぶつかったら勝ち目はない。だとしても、障害物すらないこの荒野を舞台にどう戦況を有利にするか。

“あの人”から学んだ兵法の内容を元に練ってみるが、中々うまくいかない。


「……ここは本職の軍師に聞いてみた方がいいかもね」


休憩がてら、軍師達から意見を聞こうと考え、瑠華は天幕を後にした。







歩を進める途中、作業に取り組んでいる他の一同に目をやる。力仕事や裏方の打ち合わせ等、色々とやらなければならない事がある。丁度一休みしているらしく、皆差し入れを味わっていた。中でも、楽進が用意した鍋を食べた三人が顔を真っ赤にして、口から炎を出していた。

その光景に微笑を浮かべ、そのまま立ち去っていった。


いくつも張ってある天幕を通り、その中の一つである天幕の入り口を通り過ぎようとした。


「……あっ」

「あら?」


バッタリと、覇王である少女と鉢合わせした。向こうも予想外だったらしく、自分と同じように、呆気にとられていた。


「そ、曹操さん……」

「確か月読、だったかしら?久し振りね」

「は、はい。お久し振りです。曹操さんは何を?」

「私はあの子達の歌を作ってるの」


曹操はというと、作詞作曲を手掛けており、琴を使ってリズムを奏でながら、楽譜を書いていた。一通り済んだ為、休息しようとした矢先、天幕を出て直ぐに瑠華と出くわしたという訳だ。

ビシッと直立し、返事を返す瑠華。若干挙動不審にも見える行動だが、瑠華はゆっくりと曹操に頭を下げた。


「あの、その……すみませんでした」

「……というと?」

「僕が勝手な行動をとってしまったばかりに、合流して早々ご迷惑をお掛けして……」

「ああ、その事ね。今更咎めようだなんて思っちゃいないわ。謝罪の言葉ではなく、今後の戦績で誠意を示しなさい」

「は、はい……」


気にしていないと言われるも、申し訳なく思ってしまう瑠華。オドオドとしている彼を見て、曹操は微かに口の端をつり上げる。


「でもそうね。私の部下になるなら許してあげなくもないけど?」

「えっ!?いや、そもそも僕は―――」

「“男”でしょ?私は才能ある人材であれば、構いはしないわ。それに、あなたは男にしては実に可愛らしいしね……」


中々に柔らかい頬に手を添える曹操。触れられている事もあり、間近で見られ、瑠華は慌てて目を伏せてしまう。


「あの、でも僕は……」

「ふふっ、冗談よ。冗談♪」


くすくすと笑みを作る曹操。からかわれたと知ると、たちまち顔を赤くする瑠華。


「ホント可愛いわね、あなた」

「か、からかわないで下さいよ。それじゃあ僕はこれで」

「ねぇ………あなた、劉備についてどう思う?」


やはりこの人は苦手だ。

そう思い、隣を通り過ぎようとする瑠華であったが、すぐに呼び止められる。


「私はこの乱世を終わらせ、必ずや全てを掌握してみせる。その目標を胸に掲げ、今も覇道を歩み続けている。だが悲願達成には、尊い犠牲が付き物」

「……犠牲…」

「今回は“あの男”の考えた策が採用されたから良いようなものの、劉備という者はかなりの甘ちゃんね」

「えっ?」

「争いを好まないのは悪い事ではないわ。でも、時には残酷な決断が必要になる事だってある。彼女はそこが欠けているわね」


軍議で見た劉玄徳の事を思い出しながら、瑠華に話しかける。

劉備の“優しさ”は、曹操―一部の人間―からすれば“甘い”と評される。

軍議の内容については、一刀を通じて瑠華も耳にしていた。


「―誰も傷つけない―なんて事、普通はあり得ないもの。現実はそう甘くはないわ」

「で、でも、誰だって平和な世の中になってほしいって―――」

「誰もが思うその理想が互いに衝突し合い、やがては戦を呼ぶ。夢だけほざいても、力がなければ何の意味も成さない。本当の平和には程遠いわ」


互いの利益に拘り、私利私欲に溺れ、世の中は荒んでいる。そんな乱世で理想を成し遂げるには、気の遠くなる様な歳月が必要となってくるだろう。


「そんな重荷を背負える覚悟が、彼女にあると思う?」

「それは―――」

〈それは分からない〉


横から入ってきた若い声色。一刀は二人の会話に入ってきた。


「一刀……」

「休憩してたら、気になる話を耳にしたんでね」

「そう、やっぱり……」


彼女の口ぶりから、最初から一刀の存在に気づいていたらしい。つまりは、一刀も話に加わっていた、という訳だ。


「さっきの話だけど、その覚悟は劉備本人しか分からない。本心は自分自身しか理解出来ないからな」

「で、その劉備が耐えきれなくなったら?」

「その時は、“俺達”が全力で助けるだけだ」

「助ける、ねぇ……」


いつの間にか、瑠華は傍観する側になっており、口を挟まずに二人の口論を見ていた。


「人間誰だって、一人だけじゃ限界が来る。でも、信頼できる仲間がいれば、どんな困難だって乗り越えられるんだ」

「……そんな綺麗事が今の世に通じるとでも思っているの?」

「辛い道程なのは承知の上さ。だから“俺達”がいる」

「…………」

「…………」


互いに目を反らさず、睨み合うこと数分。静かに瞳を閉じる曹操。


「そう……。まあ精々頑張る事ね。でも取り敢えず今は一万の軍勢をどう対処するかが先だけど」

「ああ、それも何となく考えついてる」

「えっ!?」


思わず声を上げる瑠華。曹操も目を少し見開いた。


「ふぅん。そうなの」

「まあ、ちょっと力業というか、さっきのに比べたら充分荒っぽい作戦だけどね」


あはは、と頬をかいて照れっぽい笑顔を見せる一刀。先程の真剣な面持ちとはまた違う一面に、曹操は子供っぽいという印象を覚える。


「……まっ、頑張りなさい。もし達成出来たら、部下にしてあげるのも考えてあげるわ」

「それはありがたいけど、俺は皆と一緒の方がいいんだ。悪いね」

「いいえ、言うと思った。でも、そうねぇ……」

「……っ?」


何を考えたのか、ニヤリと小悪魔な笑みを浮かべ、曹操はちょいちょいと手招きする。怪訝に思いながら、一刀の耳元に囁いた。


「なんなら……あなたの子供を生んであげてもいいわよ?」

「はあっ!?」


とんでもない発言に一刀は声を張り上げる。顔を紅潮させながら、慌てふためく一刀。


「ちょ、ちょい待った!何故そうなる!?そもそも俺達まだそんな知り合っても―――」

「ぷっ……あはははははは!やっぱり面白いわ、あなたたち」


腹を抱えて、目尻に付いている笑いの涙を拭う曹操。弟と同じ目に遭い、一刀は深いため息をつく。


「お、驚かすなよ……」

「でも、あなたの力量は認めてるのよ?だから、この戦で見せてもらうわ」

「…………」

「じゃあね、北郷」


身を翻す際に見せた、覇王の冷たい微笑。凍える様な感覚に襲われる二人を尻目に、曹操は天幕へと戻っていった。


「試すってか……流石は曹孟徳」

「一刀?」

「瑠華、俺も対策に参加するよ」

「いいの?劉備さんや于禁さんは」

「ああ、俺の知りうるアイドルの全てを伝授したから大丈夫さ」

「あ、あいどる?」

「さっ、行こうぜ」


瑠華の背中をポン、と押して、一刀は一緒に作戦会議の天幕へと戻っていった。


〈……何言ってるのかしら、私〉


一人の少女が天幕に入った瞬間、微かに頬を赤く染めていた事を誰も知らない。













愛紗は夏侯姉妹と共に、黄巾党の動きを偵察しに赴いていた。馬に誇り、少し高い崖の上から眺める愛紗。


「あれが張三姉妹の舞台か……」

「黄巾党の連中、あまり警戒している様子はないな上手く入り込めればいいのだが……」


上から見ても黄色で埋め尽くされており、数えてもきりがない程の規模であった。


「歌姫の策……か」

「敵に気取られぬ様、兵は連れて行けぬ。事が破れた時は、我が黒騎兵が助けに行くが、正に決死隊だな」

「袁術殿は気づいておられないがな」

「それにしても、こんな作戦よく思い付いたものだ」

「ああ、軍師でも考え付かない様な発想を言い出すからな。一刀は」

「ふっ、余程信頼を寄せているのですね」

「えっ!?あ、まあ、大切な仲間ですし!うん、信頼するのは当然の事」


まるで自分の事の様に、一刀を称賛する愛紗。夏侯淵は仲間を頼りにしているのだなと聞くと、愛紗は慌てながら言葉を返す。

微かに頬を赤く染めていたのは、見間違いではなかった筈。

そんな二人に対し、夏侯惇は馬から下りて一人踞っていた。後ろから見ても、どんよりとした負のオーラが出まくっている事が分かり、地面の上にのの字を書いていた。


「この頃、夏侯惇殿は元気がないようだが、どうされたのだ?」

「構うと面倒なので、そっとしといてやってくれ……」

「は、はぁ……?」

「うぅ~……私は小鳥ぃ~……歌えぬ小鳥ぃ~……」


もしかしたら、自分がやりたかったのかもしれない…………。


「……夏侯淵殿」

「何か?」

「その、黒騎兵を何割か一刀の方に分けるというのは出来ないであろうか?」

「…………残念ながら、曹操様の御命令でなければ」

「し、しかし!一万に対して千ではあまりにも―――」

「関羽殿。今は己の責務を果たすのが良いと思われますが」


自分とは別の作戦に携わっている青年。もしもの事があれば……!

そう思うと胸が締め付けられる。

しかし今は何もできる事がない。できるとすれば、それは信じる事。

きっと生きて帰ってくる。そう信じるしかなかった。


「……一刀……」


蒼い空を見上げ、その名を呟く愛紗。その姿はどこか儚げで、美しい黒髪は風で靡いていた。










華陀は今回の作戦に必要な物を仕入れる為、五斗米道の本拠地へと赴いていた。そして、ようやく陣地に戻ってきた。


「みんな、待たせたな」

「それは?」

「ゴッドヴェイドーの教主【張衡】様にお願いして用意してもらった物だ」


机の上に置かれた三個の綺麗な宝珠。もう一つは数枚の札。


「これは声が大きくなる様に術をかけた珠。こっちは楽器の音を奏でる呪符と、光を操る呪符だ」

「マイクと音響効果の術って訳か。それを使って、張三姉妹と同じ演出を行うんだな」

「ただし、どちらも込められた妖力に限りがあるらしい」


つまり、妖力が尽きるまでに勝負がつかなければ、こちらの負けという事になってしまう。




舞台は整った。





作戦は、明日決行される―――















作戦を明日に控えたその日の夜。一刀は一人で外に出ていた。蒼い三日月に照らされながら、丁度良い位の丸太があった為、そこに腰を落ち着かせる一刀。


「いよいよ明日か……」

〈一刀?〉

〈あっ、北郷さん〉


振り向くと、二人の少女がそこにいた。


「どうかしたんですか?」

「いや、ちょっと月を眺めてただけだよ」

「月、ですか?」


二人もつられて空を見上げる。数多に輝く星々の中で、夜空から地上を照らしている月。明かりも何もない今だからこそ見れる、月本来の輝きに目を奪われる二人。


「綺麗……」

「ええ……」

「…………」


二人が星を眺めてる中、一刀はじっと動けずにいた。自分の両端に、いつの間にか、二人が座っていたのだ(一刀から見て右に劉備、左に愛紗)。二人は夢中になって気づいてないのか、かなり密着している状態である。肩と肩との間に指一本入る位。


「と、ところで、二人はどうかしたの?」

「私は偶々劉備殿と会ったので、二人で話してた所です」

「関羽さんったら、私の事、全然お姉ちゃんって呼んでくれないんですよ?」

「い、いや、流石にそこまでは……」


拗ねる様に頬を膨らませる劉備に、恥ずかしがる愛紗。そんな二人を見て思わず微笑んでしまう一刀。


「……一刀」

「ん?何、愛紗?」

「無茶だけは、するなよ?」


その言葉はどこか怯えている様にも聞こえた。そんな彼女を安心させる様に、一刀は肩に手を乗せた。


「分かってるさ。ちゃんと生きて帰る。約束するよ」

「一刀……」

「ぶー、関羽さんだけですか?」

「もちろん、劉備もだよ。君だって、大切な仲間なんだからな」


その時、丁度目と目が合ってしまった二人。おまけに顔の距離もかなり近かった。超至近距離で見つめ合ってしまい、二人同時に顔を赤くし、すぐに顔を反らしてしまう。


「ご、ごめん……」

「い、いえ……」

「…………」

「痛っつ!?」


腕がつねられ、何とも言えない痛みが一刀を襲った。つねられたのは左腕。つまりは、


「あ、愛紗、どうしたんだよ?」

「…………別に。では私はこれで」

「あっ、おい!」


呼び止めようとすると、愛紗に鬼の形相で睨まれた一刀。蛇に睨まれた蛙の如く、一刀はその場から動けず、愛紗は立ち去っていった。


「な、何があったんだ……?」

(……関羽さんも、やっぱり……)


何の事だかさっぱり分かっていない一刀に対し、劉備は少なからず、何かを感じ取った様であった。















―――そして当日。

黄巾党の陣地に接近する大型トラック程の巨大な車体。天使の羽の様な装飾もあり、明るいカラーリングが施されている。もちろん、普通車両などの技術がない古代中国。運転は自転車(原理は一刀の提供)の様に人力式である。

李典の腕によりをかけて作り上げた“移動式舞台車両”。李典の後方にある席には愛紗・鈴々・劉備・楽進・于禁・補佐に華陀の六人がいた。愛紗は小型の窓を引いて、外の様子を観察する。


「いよいよだな……。しかし、やはり劉備殿は本陣で待っていた方がよかったのでは?」

「乱を静める為、妹二人が死地に赴く以上、私だけが安全な所でのうのうとしてられません!」

「みんなは鈴々が守ってやるのだ」

「ぷはぁ♪蜂蜜水で喉の具合もバッチリなのじゃ♪」


今回の作戦の要でもある袁術・張勲・郭嘉の三人組アイドルユニット。こちらも準備万端の様だ。


「よぉし、そろそろええやろ」

「華陀殿!」

「おう。音よ……光よ……元気になれええええ!!」


その音色はオルゴールの様に鮮明で、ピアノの様に美しかった。

華陀が歯車を回し、舞台が中央から外へと展開していき、それはやがて大きな舞台場となった。


〔みんな、妾達の歌を聴くのじゃ~~!〕


舞台の中央からゆっくりと出てきた三人。彼女の美声が響き渡り、黄巾党の気持ちも段々と高揚していく。


「どうだ?」

「ええ感じや。邪魔する者はおらへん。流石は張三姉妹の舞台が好きで集まっとる奴らだけあって、この手の演出に慣れとるで。凪!沙和!行けるでぇ!」

「うむ!」

「はいなの!」

「気を付けてな。劉備殿……」

「またぁ♪ちゃんとお姉ちゃんって呼んで下さい♪大丈夫。歌が好きな人に悪い人はいないよ。じゃあ行ってくるね」


蒼い色をした棒付きキャンディ。張三姉妹の舞台でもあった演出の一つでもある(張三姉妹が橙色で、こちらは青色)。それらが入っている籠を持ち、開かれた扉から配りに出ていく楽進・于禁・劉備の三人。

笑顔で地上に降りていく劉備を、心配そうに見た後、その扉を閉じた。


「どうぞなの~!これで応援して欲しいの~!」

「舞台前の広場で歌います!みんな集まって下さい」


黄巾党の一人一人に配っていく楽進と于禁。

その黄巾党の中には、毎度お馴染みアニキ・チビ・デブの山賊トリオも参加していた。曹操軍のアイドルユニットを観賞するトリオ。


「中々可愛いじゃねぇか~♪」

「はい、これで応援して下さいね」

「おお!こっちも良い!するする!何でもする!」

「ホントに!?じゃあ、広場に集まった人達に、飴を配ってもらえますか?まだまだ馬車にいっぱいあるんです」

「おう!」

「任せとけ!」

「任せるんだな♪」


と、三人に大量のスティック飴が乗せてある籠を一気に押し付けた劉備。


「うっ、うう……!」

「お、重い……!」

「前が見えない……!」


運ぶのに苦戦する三人組。


「よろしくね~~♪」


全部押し付けた劉備。天然というのもあるかもしれないが、悪意がない分、タチが悪いのも事実なのかもしれない。





一方、こちらは舞台のほぼ向こう側にある、張三姉妹専用の天幕。そこで張角と張宝の二人は食事をとっていた。


「ねぇ、ちいちゃん。外が騒がしいけど、何かあったのかな?」

「黄巾党のみんなが応援の練習とかしてるんじゃないの~?」


すると、張梁が慌てた様子でやって来た。


「姉さん、大変よ!」

「どうしたの?そんなに慌てて」

「もしかして、漢軍の襲撃!?」

「とにかく二人共来て!」


促されるまま、妹と外に出る二人。そこでは、路上ライブならぬ車上ライブが行われていた。野外にも関わらず、熱気がとてつもなかった。


「あ~~~~!!」

「何なの、あれ?」

「分かんないわよ。気がついたらあんな所に入り込んでいて……」

「けど、この歌結構良いかも」


綺麗な旋律が奏でられ、ついリズムに乗ってしまう張角。


「なに呑気なこと言ってるの!こんな事して、あいつらきっと何か企んでる筈よ」

「よしっ、とにかく追い払っちゃおう!着替えるわよ」


こちらも準備を整える張三姉妹。


こちらは大反響だったらしく、歌が終わった後、大歓声が鳴り止まなかった。


「流石、曹操様のお作りになった歌。大ウケだわ……!」

「美羽様の歌い方が良かったんですね♪」

「わははは♪も~っと褒めてたも」


すると、舞台衣装に身を包んだ張三姉妹が舞台に上がってきた。三人はそれに気づくも、張宝がマイクに氣を流し込み、大声で叫んだ。


〔みんな~~!あいつらを追っ払って~~~~!!〕


黄巾党全員の耳に入った“お願い”。普段ならばすぐに実行されたかもしれない。しかし、今は状況が違う。


「って言われても……」

「なぁ……?」

「仲良くやろぉぜ?」

《さんせ~~》


無茶苦茶な願いを聞き入れない観客一同。集団催眠の術にかかっていない事を物語っていた。


「どうして……?何でいつもみたいに術が効かないの……!?」


予想だにしない状況に動揺を隠せない張宝。


「おしっ!こっちの思惑通りにいっとるようやで」

「一刀の策が上手くいったな」

「ああ、流石は一刀だ」


車両に残っている、裏方の愛紗達。一刀の策が成功した事に安堵する。


「ちい姉さん、きっとみんなの心が私達のよりあいつらの歌に惹かれちゃったのよ!こんな時に漢軍が攻めて来たら……」

「それがあいつらの狙い!?」

「充分あり得るわね……」

「今漢軍が来たら、私達はすぐに捕まっちゃって………って、どうすればいいのよあたし達~~~!?」

「そんなの簡単じゃない!あっちに心惹かれてるなら、もう一度私達の歌で、みんなの心を奪い返すのよ!」

「ちいちゃん……」

「さあ行くわよ!」

「分かった」

「えっ?あ、うん!」


三姉妹も本気を出し、持ち前の歌唱力と、妖術を利用した演出で、一気に会場を盛り上げていった。


「うわ~、張三姉妹の歌をこんな近くで聞けるなんて……♪」

「沙和、感激してる時か!」


生ライブに感激するも、すぐさま楽進が叱咤する。


「うぬぬ、こっちも負けずに歌うのじゃ!」

「「はい!」」



今ここに“紅白歌合戦”ならぬ“黄白歌合戦”が開幕した―――
















―――その光景を少し離れた渓谷から見下げる一人の男。元から吊り上がっている目付きが、更に鋭くなっている。


「なんだあれは……!」

「オンヤ~、アイツラモ考エタモンダネェ~」

「グルルッ……」


左慈の横に蟇蛾と鉄拐、後ろには約一万の白装束の兵が控えていた。


「小癪な真似を……!」

「御命令ヲ……左慈殿」

「命令……承ル」


いつものふざけた様子から一転、主に仕える従者の様な丁寧口調を行う蟇蛾と鉄枴。


「決まっている……奴等を全員叩き潰す!弓矢用意!!」

「「御意!」」


左慈の号令を合図に、白装束兵は弓矢を手にする。弦を引き、上空目掛けて、一斉に矢を放った。放たれた無数の矢は、豪雨の如く、行われている舞台に降り注いでいく―――














―――が、そうはならなかった。


「っ!?」


突然、三日月型の斬撃、数発のボーリング球状の氣弾、先端に短剣が備えられた鞭の様な武器。それらが全ての矢を、叩き落としていった。

苛立ちで顔を歪ませながら、左慈はゆっくりと下を覗き込む。

そこには、一人の青年と二人の少年。更に後方には、槍やら剣やらを携えた義勇軍兵士達がいた。


「邪魔はさせない」

「北郷…一刀………!」


歯軋りしながら、憎き男の名を呼ぶ左慈。


「ケッ!タッタ数千ノ兵デ何ガ出来ルッテユウンダァ!?」

「数の問題じゃない。策を駆使して自軍をどう勝利へと導いていくかが試されるんだ」


非難する蟇蛾に対し、冷静に言葉を返す瑠華。


「……コノ匂イ……オマエカァ………!!」

「貴様は俺の“大切なモノ”に手を出そうとした……この戦場(いくさば)で斬り捨てる!!」


武器を構える昴と物騒な牙を見せつける鉄拐。こちらも何やら顔見知りな様で、互いに威圧し合っていた。


「だが、本当にどうするつもりだ?所詮は多勢に無勢。貴様らに勝ち目等ない」

「勝手に決めつけんな。数がどうこうじゃなく、胸の内に覚悟を決めているかどうかだ!」


見下す左慈に対し、一刀は叫んだ。

後ろにいる兵士達が続く様に、大声を張り上げる。


「俺達は北郷さんに一生ついて行くと決めたんだ!」

「北郷さんと一緒なら、何も怖くなんかねぇ!」

「どんな相手でもへっちゃらだぜ!」

「俺達よりも小さい子達も戦ってるんだ!俺達だってやればできるんだ!」


ここにいる兵達は皆、村で一刀と触れ合ってきた者達。彼の人柄に共感し、ついて行くと誓った。

初めて殿を務める一刀。しかし、彼には何も恐れる事はない。後ろには、支えてくれる仲間(みんな)がいる。


「誰も死なせない……全員生きて帰るんだ!!」

《オオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!》


高らかに宣言し、それに答えるかの様に、雄叫びを上げる義勇軍。そして、昴が太刀と共に肩に担いでいる一振りの旗。生地は緑、その中心には“十文字”が刻まれていた。

昴はそれを大きく振り上げると、地面に深々と突き刺した。


「貴様の言う“絆”という奴か……ふん、笑わせる」

「証明してみせる……俺達の“絆の力”を!!」


抜刀し、切っ先を左慈に向ける一刀。宣戦布告を意味する行動を示され、左慈は組んでいた腕を解いた。同時に、蟇蛾と鉄拐も黒いローブを脱ぎ捨てる。


一刀は刀を両手で持ち直す。瑠華も撃剣、昴も慣れない太刀を構え、後方の義勇兵も備えている。




















――――――――――




――――――――――




――――――ッ!



「全員突撃っ!!」

《ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!》

「いざ……出陣っ!!」

《オオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!》



激しい衝突を始めた二つの大軍。





もう一つの闘いの火蓋が今、斬って落とされた―――




ついに始まりました【黄巾の乱】!

三国志ならではの出来事ですよね。

アイドル同士の歌合戦や、一刀vs左慈の戦いにも注目していただけたらと思っております。

今回もやり過ぎたかな?と思う所がありますが、許して頂けたら助かります。

戦闘描写があるので、結果的に長くなってしまうと思われます。下手ですが、頑張りたいと思っております!

第二章、最・終・回!お楽しみに♪

それでは!

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