~一刀と関羽、鈴々に会いに行くのこと~
どうも!遅れてすいません!書くのに結構時間を使ってしまいました。では、どうぞ!
前回、関羽にボコボコにされた一刀はとにかく必死で謝り、なんとか許してもらった。昼頃となり、二人は村の飲食店で食事を取ることにした。
「ははは!そりゃ災難だったねぇ~。」
「ええ、まあ。」
話を聞いた女将は大きく笑い、一刀は苦笑いで答えた。
「笑い事ではない。なんなんだ?あの悪ガキどもは。鈴々山賊団とか言っていたが…。」
と関羽が聞くと、女将は答えた。
「名前通り、鈴々って子が大将の悪ガキ集団さ。」
「へぇ~、あの赤毛の子が?」
一刀が言うと、女将は続けた。
「まあ、やっていることは畑を荒らしたり、牛にいたずらをしたりってところかねぇ。そういやこの間、庄屋様の家の屏にばかでかい庄屋様の似顔絵を落描きしてたけど、ありゃ傑作だったねぇ~。」
女将はまた大きくわらった。
「それにしても、親はなにをしているのだ?山賊気取りの悪ガキを放っておくなんて。」
「……あの子、親はいないんだよ。」
「えっ?」
関羽が驚くと、女将は途端に暗い表情になり、話し始めた。
「なんでも小さい頃、押し入ってきた賊に両親を……その後、村の近くの山小屋に住んでいた母方のじいさんに引き取られてきたんだけど、そのじいさんも亡くなって今は一人…。あの子だって根はいい子なんだよ?ただ、今はちょっと羽目をはずしているだけ。手下の子の親たちも大目に見てやってるのよ。」
「そうだったのですか。」
女将の話を聞き、そう答えた関羽の横で一刀は思った。
「“両親が死んで、引き取ってくれたおじいさんも、か…。俺と一緒だな。”」
一刀は心のなかで、そう呟いた。大切なものを失う悲しみを味わった自分も、そういう時期があったからだ。
「あの~実は女将、折り入って頼みがあるのだが…」
「ん?頼み?なんだい?」
「えぇ~~と~」
「“まさか、関羽……”」
言いにくそうにする関羽を見て一刀は、嫌な予感を感じ取ったのであった。
~~その頃~~
村の近くの山小屋に鈴々山賊団がいた。山小屋をアジトとしており、さっき取った卵をゆで玉子にして食べているところだった。
「今日も大成功!!そういやこの間、庄屋の家の屏に描いた絵、消されちゃってたな。」
「傑作だったのに、もったいないよねぇ~。」
「だよねぇ~。」
山賊団の子供たちが、ゆで玉子を食べながらそう言っていると、
「な~に、今度はもっとすごいのを描いてやるからいいのだー!」
鈴々はそう言い出した
「さすがオヤビン!」
「鈴々山賊団サイコー!!」
「「「「サイコー!!!!」」」」
子供たちは一斉にそう叫んだ。そんな中、外はもう夕方であった。
「あ、そろそろ帰る?」
「うん♪」
「……あ…」
子供たちの一人がそういうと鈴々の表情が一瞬暗くなり、続いて他の子が、
「じゃあ、あたしも。」
「俺も。」
「アタイも、と。」
子供たちは、全員外へ出た。
「オヤビン、じゃあね~!」
「またね~!」
「うん、また明日~!みんなで山賊するのだ~♪」
子供たちは、全員村へ帰っていき、鈴々も小屋へ戻っていった。
「……明日になれば…また…みんなに…会えるのだ。」
鈴々はそう呟き、真ん中に座った。
「明日になれば……また……」
その表情は、さっきまでの子供たちへ向けた明るい表情ではなく、とても悲しい表情をしていた……
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「はぁ~。あの女将、人使い荒いな~。」
「はは、まあ一宿一飯の恩義ってことで。」
関羽がそういうと、一刀も答えた。まさかのお金を持っていない、ということで働いて返すと同時に、一晩泊まらせてもらっているということである。
「でもまあ、いつもの野宿に比べれば、天国だな。」
「そっか。じゃあ、早めに寝るか。」
一刀はそういうと、藁の上に寝転がった。
「それじゃ関羽、おやすみ。」
「ああ。おやすみ、一刀殿。」
一刀が寝た中で、関羽は、横になりふと思った。
「賊に家族を…か…」
そう呟くと、関羽は眼を閉じた。
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「……しゃ…愛紗!起きろ、愛紗!!」
青年がそう呼ぶと、少女は目を覚ました。
「ん…兄者、どうしたのですか?」
少女が眠そうな目を擦りながら聞くと、
「戦だ!村が襲われた!」
「えぇ!?」
青年はそう答え、少女は驚いた。
「今すぐ寝台の下に隠れるんだ!」
「ッ!う、うん!」
少女は言われるように、寝台の下に隠れた。
「目をつむって、じっとしていろ。絶対に声を出すんじゃないぞ!」
青年はそう言い残すと出ていった。
「金目のものを奪えーー!!」
「ギャーー!!」
《ザクッ!》《ズシャッ!》
外からは、恐ろしい声や音が聞こえてきた。少女は恐怖に怯えながら、じっとしていた。心のなかで兄の無事を祈って。
「“兄者…兄者…兄者…”「ぐはっ!」“ッ!?”」
突然のことにびっくりして、少女は目を開けた。そこには、変わり果てた兄の姿があった……
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「ッ!?…はあ…はあ…夢…か…」
関羽は、目を覚ました。
「はぁ、嫌な夢を見たな…」
関羽はそう呟くと、一刀の方を見た。
「Zzz…」
「フフッ。まだ寝てるな。」
まだ寝ている一刀を見て、関羽は微笑んだ。
「こういうところも、あるんだな。……ッ!そ、そろそろ起こさないとな。」
関羽は、赤くなった顔を左右にふったあと、一刀を起こそうとした。
「一刀殿、起きてください。一刀殿。」
「…うぅ~~ん。」
「…なかなか手強いな。」
肩を揺らしても、起きない一刀に関羽は苦戦していた。
「一刀殿!起きてくだ…「うぅ~~ん、あと五分」《グイッ!》…え?あっ!」
《ドサッ》
関羽がもう一度起こそうとすると、寝ぼけた一刀は関羽の腕を引っ張り、引き寄せた。一刀は関羽を抱き枕のように抱いており、関羽の胸の部分を枕のようにしていた。
「ちょ、ちょっと一刀殿!?////」
「うぅ~~ん、柔らかい枕だぁ~♪」
関羽は抜けようとするが、一刀がものすごい力で抱きついていたので、なかなか抜けなかった。
「い、いい加減にしろっ!!////」
《ゴンッ!!!》
「いってぇー!?」
関羽は、なんとか右手を抜き出して一刀の頭に食らわした。あまりの痛さに、一刀も目を覚ました。
「いってぇ~。なんなんだよ一体!?」
「ふん!」
「?」
一刀は頭を押さえながら、起き上がった。
・・・この男は・・・・・
場所は変わり、厨房にて
「はっ!」
《シャキンッ!!!》
関羽は、大根を空中へ投げそのまま、切り落とした。横で見ていた女将も驚いていた。
「大したもんだねぇ~。けど、もう少し普通に切れないのかい?」
女将がそう聞くと、関羽は恥ずかしそうに
「ちゃんとした料理はあまりやったことがないので、つい。」
すると女将は
「まあ、いいさ。それにしてもこっちの子はなかなかのもんだねぇ~。」
女将はそういいながら、一刀の方へ目を移した。
「いや~、そうでもないですよ。師匠に言われて、教わったもんだし。」
と、口ではそういっているが、見事な包丁さばきで食材を切っているのであった。
「はっはっは!謙遜しちゃって~、顔も良いし、性格もいいときた。こんな旦那を持って幸せだねぇ~あんた。」
「えぇ!?////」
急に女将にそう言われ、関羽は顔を真っ赤にした。
「ま、待ってください!一刀殿とは、そういう関係じゃ……////」
「そうなのかい?あたしはてっきり……」
「違います!////」
「《グサッ!》“うっ!堂々と言われるときついなぁ~……”」
関羽の発言に、心を痛めた一刀であった。
「ははは!わかったわかった。じゃあ、それがすんだら薪割りと店の掃除、ついでに納屋の片付けも頼もうか♪「えっ?あの、ちょっと…」急いでおくれよ?」
関羽の言葉も届かず、女将はそう頼むと厨房から出ていった。
「うぅ、本当に人使い荒くないか?」
「まあまあ、俺も手伝うからさ。」
関羽が言うと、一刀は優しく答えた。
そして二人は、藁を背負いながら一緒に町を歩いていた。
「え~っと、後は納屋の片付けか。」
「ああ、後はもうそれだけ…ん?」
関羽は話すのを止め、ある屋敷の前に人混みができているのを見た。
「いいですか!?相手は子供とはいえ、手のつけられない暴れもの!油断は禁物ですぞ!?」
屋敷の広場で一人の偉そうな中年男性が、数人の兵士らしき人たちに叫んでいた。一刀は人混みの中の一人に聞いてみた。
「なにか、あったんたんですか?」
「なんでも、今からお役人に鈴々を捕まえてもらうんですって。」
村人はそう答えた。
「役人にって子供相手に大袈裟な…」
「庄屋さま、こないだの落描きが相当頭に来なさったらしくて。今回ばかりは、堪忍袋の尾が切れたんだって。」
「ったく、大の大人が何むきになってんだよ。」
一刀がそういうと、もう一人の村人が、
「しかし、お役人も本物の山賊には怖くて手を出さんくせに、こんなときだけ。」
「捕まったら、どうなるじゃろう?」
「殺したりはしないと思うが、ムチで叩かれるのはあるかものぅ。あぁ、おそろしや。」
村人が怯えながら言うと、
「……関羽」
「ええ。」
一刀は関羽と一緒に庄屋のところへ向かった。
「庄屋殿、お話の途中で申し訳ない。」
「ん?なんだ、お前は?」
庄屋がそう聞くと関羽は答えた。
「私は旅の武芸者で、名は関羽。こちらは、一緒に旅をしている、北郷殿。」
「・・・どうも。」
一刀はそう返事をして、関羽は続けた。
「聞くと、鈴々なるものは、大人も手を焼く暴れものとか。ここは一つ、私たちに任せてはもらえないでしょうか?」
「あんたらが?本当にやれるのか?」
庄屋がそう聞くと、関羽は答えた。
「ええ。所詮、相手は只の子供。本物の山賊に比べれば、かわいいものです。」
関羽がそういうと、役人が思い出したように言った。
「もしや、おまえが噂の黒髪の山賊狩りか!?」
「あんたが、あの!?」
役人と庄屋は驚いていた。
「いや、自分から称しているわけではないが。///」
関羽は照れくさそうに言うと、役人たちは何やらがっかりしたような様子を見せた。
「黒髪のきれいな絶世の美女だと聞いたが・・・」
「噂はあてにならんな。」
それぞれ文句を言っていた。
「そ、それは、どういう意味かな?」
関羽は、この態度にイラッときていた。確かにこう言われたら、そりゃ怒りますよね。
「“そんなことないと思うんだけど、こいつら女の子に対してそんな態度はないだろ。”」
一刀も心の中で庄屋たちに対して、イラッときていた。
「まあ、あんたは腕が立つと思うが、そっちの男はちょっとな…「ご心配なく。」…ッ!?」
庄屋が話している最中に一刀が口を開いた。
「俺も、一応腕はそれなりにあるつもりだからさ。ご心配なく……!」
《ゴゴゴゴッ!!!》
「「「・・・・。」」」
一刀は笑顔で庄屋たちに凄まじい(覇気)を乗せながら、答えた。
「わ、わかったわかった!じゃ、じゃあ、頼んだぞ!?」
「し、しっかりな!?」
庄屋たちは、その(覇気)に怯みながらそう言った。
「“この凄まじい氣。一刀殿、あなたは一体?”」
隣にいた関羽も一刀の(覇気)に驚いていた。
「よしっ!それじゃ行こうか!関羽!」(ニコッ)
「ッ!あ、ああ!」
一刀は笑顔で言い、関羽も一刀の後を追いかけていった。そして二人は、鈴々山賊団のいる山へと向かったのだった。
ということで、いかがでしたが?やっと一話の半分を行ったって感じです。次の話でようやく、一刀と関羽の二人が、鈴々に会いに行きます。次の話も是非ご覧になって下さい!それでは!




