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『神になるには、遅すぎた』 ―誰にも求められなかった男の創世記―  作者: 凡夫 成


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45/80

Episode 6-6 「開戦」

読んでいただきありがとうございます!

最近は戦闘シーンよりも、

「会話で殴り合う」

場面の方が増えてきました。

レオン。 セイジ。 ガロウ。 ユリウス。

それぞれ違う形でハザムへ挑みました。

そして今回のマリアは、 また違う方向からハザムへ向き合う人物になります。

どんな結末になるのか、 作者自身も楽しみながら書いています。

次回もよろしくお願いします!


帝都。


灰神大聖堂。



---


鐘が鳴る。



---


重く。



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何度も。



---


何度も。



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人々は理解した。



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何かが決まった。



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神殿前広場。



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神妃ジュリアが立つ。



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周囲には神官。



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貴族。



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将軍。



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属州代表。



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数万人の民衆。



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ジュリアは静かに告げた。



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「属州間調停は失敗しました」



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ざわめき。



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「水資源問題」



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「食料問題」



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「人口問題」



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「全ての協議は決裂しました」



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沈黙。



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そして。



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「灰神皇陛下は決断されました」



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空気が張り詰める。



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「限定戦争を許可します」



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歓声は起きない。



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だが。



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誰も反対しない。



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それが神の決定だった。



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その日の夜。



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教会。



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マリアは報告を受けていた。



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誰も座らない。



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皆立っている。



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元兵士。



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職人。



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移民代表。



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地方代表。



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彼らの顔は険しかった。



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「戦争が始まる」



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誰かが言う。



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「止めなきゃならない」



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別の誰か。



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「属州は死ぬぞ」



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「また大勢死ぬ」



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マリアは黙る。



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しばらく。



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本当に長く。



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やがて。



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「私は戦争をしたくありません」



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皆が頷く。



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当然だった。



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マリアは続ける。



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「でも」



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「戦争を止めるためなら」



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顔を上げる。



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「私は神殿へ行きます」



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静寂。



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誰かが息を呑む。



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「灰神皇へ直接会います」



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その言葉は。



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反逆ではない。



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嘆願だった。



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だが。



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王都中へ広がる頃には。



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話は変わっていた。



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「聖女マリアが立ち上がった」



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「神へ異議を唱えた」



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「聖女軍結成」



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尾ひれ。



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憶測。



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願望。



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恐怖。



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全てが混ざる。



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人は事実ではなく。



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物語を信じる。



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数日後。



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帝都北門。



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数万人。



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人が集まる。



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武器は少ない。



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旗だけ。



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食料だけ。



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祈りだけ。



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中央。



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マリア。



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困った顔をしていた。



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「だから違います」



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「軍じゃありません」



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誰も聞かない。



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元兵士が叫ぶ。



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「聖女様のために!」



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群衆。



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「おおおおお!!」



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マリア。



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頭を抱える。



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ナギが遠くで笑う。



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「もう遅い」



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誰にも聞こえない。



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その言葉だけが風に消える。



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同じ頃。



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王城。



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玉座の間。



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報告を受けるハザム。



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「帝都北門」



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「集結人数」



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「推定十五万人」



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紫衣卿が淡々と告げる。



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「武装率は低いです」



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「ですが組織化が進んでいます」



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ハザムは黙る。



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後ろには。



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白騎士レオン。



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黒騎士カズハ。



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神話の番人。



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リオ。



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静かに本を閉じる。



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ジュリアが言う。



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「反乱です」



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即答だった。



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「早急に鎮圧を」



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紫衣卿は黙る。



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ハザムも答えない。



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そして。



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しばらくして。



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ハザムが問う。



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「マリアは武器を持ったか」



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「いいえ」



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「人を殺したか」



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「いいえ」



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「法を破ったか」



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「いいえ」



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沈黙。



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ジュリアの顔が曇る。



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ハザムは立ち上がる。



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窓の外。



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帝都。



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神殿。



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そして。



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北門へ集まる民衆。



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遠くからでも見えた。



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ハザムは静かに言う。



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「まだ反乱ではない」



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ジュリアが驚く。



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紫衣卿も見る。



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だが。



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ハザムは続ける。



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「だが」



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そこで止まる。



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初めて。



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少しだけ疲れた顔をした。



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「時間の問題だ」



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その夜。



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北門。



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マリアは眠れなかった。



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焚き火。



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数万人の人々。



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皆。



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期待している。



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自分を。



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それが怖かった。



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本当に怖かった。



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マリアは呟く。



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「私は救世主じゃない」



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「ただ」



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「話し合いたいだけなのに」



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その時。



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後ろから声。



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「大体そういう奴が祭り上げられる」



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ナギだった。



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焚き火の横へ座る。



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マリアが苦笑する。



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「どうすればいいんでしょう」



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ナギは空を見る。



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満天の星。



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そして。



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小さく笑った。



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「さてな」



---


「神と話すしかないんじゃないか?」



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遠く。



---


帝都の鐘が鳴る。



---


神妃派。



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聖女派。



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どちらも善意。



---


どちらも正義。



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だからこそ。



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止まらない。



---


こうして。



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灰神圏史上初。



---


第一次信仰戦争


の幕が上がった。

ここまで読んでいただきありがとうございます!

5章はかなり重めの話になりましたが、 6章は少し視点を変えて、

「神の国で生きる人々」

に焦点を当てていきます。

久しぶりに観測者ナギも登場します。

個人的にも好きなキャラクターなので、 楽しんでいただけたら嬉しいです。

それでは第6章、 よろしくお願いいたします!

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