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『神になるには、遅すぎた』 ―誰にも求められなかった男の創世記―  作者: 凡夫 成


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Episode 6-4 「聖女軍」

ここまで読んでいただきありがとうございます!

5章はかなり重めの話になりましたが、 6章は少し視点を変えて、

「神の国で生きる人々」

に焦点を当てていきます。

久しぶりに観測者ナギも登場します。

個人的にも好きなキャラクターなので、 楽しんでいただけたら嬉しいです。

それでは第6章、 よろしくお願いいたします!


帝都。


外縁区。



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春。



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教会前広場。



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人で埋まっていた。



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千人。



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五千人。



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一万人。



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そして今では。



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数万人。



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誰も武器を持っていない。



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誰も暴れていない。



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ただ集まっている。



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それだけだった。



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中央。



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マリア。



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相変わらず簡素な修道服。



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相変わらず困った顔。



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「だから私は……」



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「何度も言っていますが」



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「指導者ではありません」



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群衆が笑う。



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「知ってる!」



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「だから信用できる!」



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さらに笑いが起きる。



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マリアは頭を抱えた。



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本当に困っていた。



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やがて。



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一人の男が立ち上がる。



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元兵士。



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片腕が無い。



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マリアを見る。



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「聖女様」



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「質問です」



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空気が静まる。



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マリアが頷く。



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「どうぞ」



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男は真剣だった。



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「本当に戦争は必要なんですか」



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沈黙。



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誰も喋らない。



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最近。



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帝都では噂が広がっていた。



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人口増加。



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食料不足。



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属州間対立。



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水資源問題。



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そして。



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戦争。



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まだ決まっていない。



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だが。



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誰もが感じていた。



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何かが起きる。



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マリアは少し考える。



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そして答えた。



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「分かりません」



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正直な答えだった。



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だが。



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続ける。



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「でも」



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「戦争以外の方法を探すべきだと思います」



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静寂。



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「人は考える事をやめてはいけません」



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「神を信じる事と」



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「考える事は別です」



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群衆が息を呑む。



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マリアは続ける。



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「本当に必要ですか」



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「他の方法はありませんか」



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「話し合いましたか」



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誰も答えない。



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答えられない。



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その言葉は。



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神への否定ではなかった。



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神への問いだった。



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その頃。



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王城。



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神妃ジュリア。



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報告書を読んでいた。



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発言記録。



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「戦争以外の方法を探すべき」



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「神を信じる事と考える事は別」



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「本当に必要ですか」



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沈黙。



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ジュリアは静かに書類を閉じた。



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「危険ですね」



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紫衣卿が見る。



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「武装はありません」



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「違法行為もありません」



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「暴動もありません」



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ジュリアは頷く。



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「だから危険なのです」



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静かな声。



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「思想は剣より遠くへ届く」



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紫衣卿は黙る。



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セイジを思い出していた。



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あの男も。



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最初は言葉だった。



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玉座の間。



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ハザムは報告書を眺めていた。



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その後ろ。



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白騎士レオン。



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黒騎士カズハ。



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変わらず立つ。



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神話の番人。



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さらに後方。



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白銀の詩唱卿リオ。



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そして紫衣卿。



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誰も喋らない。



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ハザムだけが報告書へ目を落とす。



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「違法行為は」



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「ありません」



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紫衣卿が答える。



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「なら問題ない」



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ハザムはそれだけだった。



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昔から変わらない。



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思想より結果を見る。



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だが。



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紫衣卿は少しだけ不安だった。



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教会。



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夕方。



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集会が終わる。



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人々が帰り始める。



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だが。



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全員が帰る訳ではない。



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残る者達がいた。



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元兵士。



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移民代表。



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職人組合の若者。



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地方領主の使者。



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彼らは輪になって話している。



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「属州へ仲間を送ろう」



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「同じ問題を抱えている」



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「集会を開くべきだ」



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「資料を作れ」



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「神殿側も動き始めるぞ」



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マリアは知らない。



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教会の掃除をしていた。



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いつも通り。



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ただの善人のまま。



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だが。



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その背後で。



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運動は組織になり始める。



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組織は思想になり始める。



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思想は信仰になり始める。



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遠く。



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鐘の音が響く。



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帝都の夜。



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観測者ナギは屋根の上から眺めていた。



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教会。



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神殿。



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王城。



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全てを。



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そして小さく笑う。



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「始まったな」



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「今度は剣じゃない」



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「信仰の戦争だ」



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夜風が吹く。



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帝国はまだ平和だった。



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だが。



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誰も気付かない場所で。



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神と民衆の距離は。



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少しずつ広がり始めていた。

読んでいただきありがとうございます!

最近は戦闘シーンよりも、

「会話で殴り合う」

場面の方が増えてきました。

レオン。 セイジ。 ガロウ。 ユリウス。

それぞれ違う形でハザムへ挑みました。

そして今回のマリアは、 また違う方向からハザムへ向き合う人物になります。

どんな結末になるのか、 作者自身も楽しみながら書いています。

次回もよろしくお願いします!

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