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ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第12章 ネコ戦士、召喚の魔法の真実を知る

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12-2 ネコ戦士、薬の原料の詳細を知る

キトさんは、話を続けた。

「その原料というのはとても珍しいキノコで、めったに見つからないのです。そのため、この村に必要な分を除き、少し余分になった物を王都の薬屋に卸すのですが、本当に少しだけなのです」

なるほど…すっごく珍しいから、薬屋も高いお金を払って仕入れてるんだ。

「そのキノコは、どこに生えてるのにゃ?私たちなら世界中色んなとこに行けるから、探せるかもしれないにゃ!」

そう言ってみたけど、キトさんは首を横に振った。

「偶然見つけたものなので、探すのは難しいかもしれません」

「だから、どこで見つけたのにゃ?」

さらに尋ねると、キトさんは言った。

「このモロコシ畑の中です」

は?!

そんならいくらでもあるんじゃないの?!

私が首をかしげていると、キトさんは

「モロコシの実を狙う小鳥をネコたちが退治してくれるのですが、ネコは退治した小鳥をそのままモロコシ畑の中に放っておくことがあるのです。そしてその小鳥の死骸から生えていたのが、薬の原料となるキノコなのです」

と言った。

それって、前世の世界にもあったような…えーと…

良く知らないけど、それも確か珍しくて高価だったような…と私が考えていると、

「それゆえ、そのキノコはいつでも手に入るというわけではないのです。そして今、余分なものはございません…」

キトさんは、申し訳なさそうに言った。


ってことは、今王都の薬屋とか医者のとこにある分がなくなったら、しばらく薬は手に入らないってこと?

どうしよう…と考えていると、キトさんは言った。

「あの薬は、ロナ村では古くから伝わる薬なのです。もしもキノコが手に入ることがあれば、私どもが薬の調合をいたしましょう」

「でもっキノコがないとダメなんにゃろ?どうしたらいいのにゃ…」

私は、どうすればいいのかわからなくて、落ち込んできて…しっぽも下がってしまった。

それでも、どうにかしなきゃ。

「…そのキノコは、決まった小鳥の死骸だけに生えるのにゃ?」

そう尋ねてみると、キトさんは

「そういえば…他の小さな動物の死骸にも生えていたような…」

と答えた。

ということは…生き物の死骸ならなんでもいいかも…ってこと?

そう思いついたけど、キノコの発生条件って他にもあったような…

そうだ、湿気と日陰?だ、多分。

良くわかんないけど。

「ロナ村には雨は良く降るにゃ?」

私の問いに、キトさんはうなずいた。

「はい、降り過ぎないほどには雨が降りますが…」

湿度は充分。

そして、モロコシ畑の中の死骸ってことは、日陰だろう。

「…わかったにゃ!ありがとにゃ!!」

私が急に元気になったので、キトさんもギルド長も驚いた。

そして、私のしっぽはぴん!!っと上がった。


「ネコ戦士殿、何か思いついたのか?」

ギルド長がそう聞いてきたので、私は思いついたことを言ってみた。

「キノコって、湿ってて暗いとこに生えるにゃ。バーサさん達とキノコ探しに行った時も、ベリー村の南門から出た林の日陰に生えてたにゃ」

「なるほど…それで?」

ギルド長が首をかしげた。

(やまい)の特効薬になるキノコは、生き物の死体から生えるにゃ。それなら…ちょうどいい死体があるにゃ」

私の答えに、ギルド長は少し考えてから

「…もしや、例のツラーオか…?」

と言ってきた。

「そうにゃ。もしあのツラーオたちからキノコが生えたら、あのツラーオたちは無駄死にじゃなくなるにゃ!ヒトの命を救う薬になるなら、ツラーオを殺したことは無駄にならないのにゃ!!」

そう言いつつも、せっかくお墓を作ったツラーオをキノコのモトにするのには抵抗を感じる。

それでも、試してみるしかないんだ。

「キトさん、ありがとにゃ!!ためになるお話をいっぱい聞けて助かったにゃ!!」

私がそう言うと、キトさんは

「いえ…たいしたお役にも立てず、申し訳ありませんでした…」

と、本当に申し訳なさそうに言った。

私は首を横に振って

「そんなことないにゃ!ホントにありがとにゃ!!」

とお礼を言って、ギルド長と一緒にベリー村に向かった。


一時間ほどでベリー村に戻った私たちは、早速村長に頼んで伝書鳩を飛ばしてもらった。

(やまい)の特効薬になるキノコを作れそうなのかい?!」

「それができたら、肺病の患者がみんな助かるかもしれないのか…!!」

村のみんなはそう言ってくれたけど、まだどうなるかはわからない。

「キノコが生えたらいいにゃ…って話にゃよ」

私がそう言ったら、ジンさんが

「…俺の嫁さんは風邪で肺を患って死んじまったけど…傭兵さんの親父さんが助かったらいいな…」

と、何かを思い出すような顔で言った。

そんなジンさんに、私は

「助かったらいいにゃ…キノコ、生えてくれたらいいにゃあ…」

と言うしかなかった。

もう亡くなってしまった人は、還らない。

でも、今、病気で苦しんでる人が助けられたら。

無残にも殺されてしまったツラーオたちが、ヒトを救う特効薬のモトになってくれたら。

フリーザードラゴンも、ツラーオの死体をキノコの栽培に使わせてもらうことを、許してくれるかもしれない。

私は、心の中でフリーザードラゴンに祈った。

傭兵に殺されたツラーオたちが、無駄死ににならないかもしれないって。

ヒトの命を救う救世主になるかもしれないって。

…だから、せっかくお墓を作ったけど、ツラーオを掘り返すことになるかもしれない…って。

心の中で必死にフリーザードラゴンに語りかけながら、私はギルド長に言った。

「フリーザードラゴンを呼んでみるにゃ!それで、ツラーオのこと、頼んでみるにゃ!あと、桶に水を入れてツラーオのとこに持ってくにゃ!!」

「…は?」

最後のひと言に、ギルド長の目は点になった。

 


うちのネコはおやつを要求する時、必ず私の座ってる横にお座りをします。うちのネコ、かしこい~!!とか思ってたけど、おやつを待ってる間お座り状態になるのって…普通なんでしょうかね…

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