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ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第10章 ネコ戦士、四人のネコ戦士の子孫を探す

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10-6 ネコ戦士、ネコを見つける

ネコだ。

ネコだネコだネコだー!!

うれしくて跳び上がりたくなってた私は、気づいた。

黒いネコは、やせ細ってて、その足元には虫の羽根とか足みたいなのがいっぱい転がってる。

ネコは肉食だから、野生なら鳥や虫も食べるし、当然だろうけど…

でも、あまりにも痩せて…汚れてる。

怯えた様子の黒ネコに

「大丈夫にゃ。助けに来たにゃよ」

と小さな声でそう言うと、

「ニャアアアァ…」

黒ネコはそう言いながら、私に抱き着いてきた。

淋しかった、怖かったって聞こえた。

この黒ネコがネコ戦士たちの子孫なのかどうかはわからない。

でも、このままほっとくなんて、できない。

私は大切に大切に黒ネコを抱きかかえて、ギルド長のとこに戻った。

「ネコ戦士殿、それは…?」

ギルド長は不思議そうに黒ネコを見つめた。

黒ネコ派、ギルド長を見ると必死で私にしがみついてきた。

「怖くないにゃ。このヒトも私と一緒に、あなたを助けに来たのにゃ」

そう言うと、黒ネコは落ち着いたようだった。

…かわいい。

やっぱりネコは至高の存在だ。

愛猫モモが亡くなってから久しぶりに普通のネコに出会えたので、私は感動して頬ずりをした。


「ネコ戦士殿、それがネコ戦士の子孫なのか?」

ギルド長が聞いてきたけど

「わからないにゃ」

と答えるしかなかった。

…なんだかギルド長は、初めてネコを見たみたいな感じだ。

でも…だったらなんで”ネコ戦士”なんて言葉が生まれたんだ?

私の言葉が通じるってことは、このネコもモンスターの仲間ってことだろう、それも高位の。

ってことは。

大昔には野生のモンスターとしてのネコがいて、それに似た姿だったから、獣人族は”ネコ戦士”って呼ばれるようになったんじゃないの…?

色々考え始めたけど、とにかく今は、このネコだ。

私は荷馬車から干し肉を持って来て、用水の水に浸して少し戻して柔らかくした。

そしてそれを黒ネコに差し出して

「食べるにゃ?おいしいにゃよ」

と言うと、黒ネコは恐る恐る肉に噛みついて、そして目を見開いてすごい勢いで食べ始めた。

「ゆっくり食べてにゃ。まだあるからにゃ」

私がそう言ったら、黒ネコは涙を流しながら、肉を味わうように食べた。

かわいい。

やっぱりネコは天使だ。


お腹一杯になったらしい黒ネコが、私の両前脚の中で眠り始めたので、私は自分自身にいつもしているように、黒ネコの毛づくろいをした。

土埃にまみれて汚れていた黒ネコは、汚れを取るとつやつやになった。

「まるで親子のようだな…」

ギルド長が小さな声でそう言った。

大きなネコが小さなネコをかわいがる図…確かに親子っぽいだろう。

「かわいいにゃあ…」

私はじっと黒ネコを見つめた。

こんな…何もないガレキの中で、この黒ネコは虫とかを食べて、必死に生きてきたんだろう。

他にネコらしいのはいないみたいだから、この子の親兄弟は死んでしまったのかもしれない…

「これからは、私が仲間にゃ」

私はもう一度、黒ネコの頭をなめてから、眠っている黒ネコにささやいた。


「ネコ戦士殿、それは…どうする?連れて帰るのか?」

ギルド長がそう話しかけてきた。

「もちろんにゃ!」

この子をこのままひとりで置いとくなんて選択肢はない。

連れて帰るの一択だ。

そしてまた、フリーザードラゴンに教えを乞うべきだろう。

なぜヒトは、獣人族をネコ戦士と呼ぶようになったのか。

この子はネコ戦士の子孫なのかどうか…

そう思いながら、私は黒ネコが目覚めるのを待った。


しばらく眠っていた黒ネコは目覚めると、私の両前脚の中で脚をぐーっと伸ばした。

ネコらしい伸びだ。

「おはようにゃ。私たちはこれから、私の村に行くにゃ。一緒に行くにゃろ?」

私がそう言うと、黒ネコは私にまたしがみついた。

でも、このままじゃ馬に乗れない。

「ガイさんは私が乗ってなくても、エリンさんと並んで走れるにゃろ?」

ガイにそう言ってみると、ガイはひひんといなないてうなずいた。

なので私は安心して

「ギルド長さん、私はこの子と一緒に荷台に乗っていくにゃ」

とギルド長に言った。

ギルド長はうなずいて

「では私はエリンに乗ってゆこう。行きと同じ休憩所で休みつつ、ベリー村に参ろう」

と言ってくれた。


こうして私たちは、またゆっくりペースでベリー村に戻ることになった。

私と一緒にいると、黒ネコはおとなしく馬車の荷台に乗っていてくれた。

休憩時には私と一緒に茂みに入って土を掘ってトイレもした…黒ネコは、オスだった。

ベリー村までの一週間ほどの道のりの間に、黒ネコはどんどん太って元気になっていった。

そうして…長い長い道のりを経て、私たちはベリー村に辿り着いた。

私は黒ネコに話しかけた。

「今日からここで、一緒に暮らすんにゃよ」

黒ネコは

「ニャー!」

と言って返事をして…そして、笑ったようだった。

挿絵(By みてみん)

 

久々の挿絵です。やっぱり色鉛筆は難しいですが、描きたくなったら描いてしまいます…すみません…

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