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ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第9章 ネコ戦士、己の役割を考える

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9-1 ネコ戦士、村人に全てを語る

フリーザードラゴンとは、ずいぶん長い間話をしていたように感じた。

フリーザードラゴンが語ってくれたことは、きっとモンスター研究所長のケラーさんにとって、ものすごく大きな新発見になるだろう。

当然だ。

ヒトの遺した古文書には、ウソも入ってたんだから。

いや…ウソってのは違うかな。

四人のネコ戦士たちは、自分たちがモンスターと話せることを、ヒト族に言わなかったのかもしれない。

言えなかったのかもしれない。

モンスターたちと戦ってるうちに、ネコ戦士たちはヒト寄りの考え方をするようになってたのかもしれないから。

だったら、討伐したって言った方が、ヒト族は安心すると思って…ウソをついたのは、ネコ戦士たちの方かもしれない。

フリーザードラゴンから聞いた色々なことで頭の中がぐるぐるしてたけど、気がついたらもう夜が明けてたので、家に帰って寝よう…と私は思った。

北門を開けようとしたら

「モモちゃーん!!」

「モモちゃん!!」

「モモちゃんー!!」

と、私を呼ぶみんなの声が聞こえてきた。

「どうしたのにゃ?」

と私が声をかけると、みんなは

「あああああっ!!」

「どこにっ…どこに行ってたんだいっ!!」

と口々に言いながら走り寄ってきた。

…あっ…フリーザードラゴンに会いに行くこと、誰にも言ってなかった…


「ごめんにゃ~。フリーザードラゴンとお話してたのにゃ」

私はみんなに頭を下げて謝った。

みんなはぎょっとした顔をして凍りついたけど、

「フリーザードラゴンとはちゃんと話せたんだねぇ…良かったね、モモちゃん」

バーサさんだけは、そう言ってほほ笑んでくれた。

なので私は嬉しくなって

「良かったにゃ!この世界のこと、いーっぱい話して教えてくれたにゃ!!」

とバーサさんを見上げて言った。

バーサさんは

「まずは無事で良かったよ…お腹減ったろ?みんなで一緒に朝ご飯食べながら話そうじゃないか」

と言って

「さあジンさん!肉焼いとくれ!」

とジンさんに肉を焼くようにうながした。

ジンさんは慌てて屋台に戻って、肉を焼き始めた。

アンナもお手伝いして、あっという間に村のみんなの分の焼き肉は出来上がった。

そしてそれぞれが肉や野菜、リーナさんちのモロコシパンを買って、朝ご飯の準備は終わった。


村のみんなは広場に移動して、ベンチ代わりの丸太に座り、私はみんなの真ん中に立った。

でもまずは朝ご飯だ。

「いただきますにゃ!」

と言って私が焼き肉を食べ始めると、みんなも焼き肉や焼き肉サンドを食べ始めた。

焼き肉を食べてリンゴも食べて、前脚で顔を洗ってから、私は話し始めた。

「フリーザードラゴンが言うには、私は…ネコ戦士は、モンスターとヒトの真ん中の存在だそうにゃ」

私の言葉に、村のみんなはどよめいた。

「…モンスターとヒトの真ん中って…」

カールさんがそう尋ねてきた。

やっぱり動揺してるみたいだ。

「モンスターにはモンスターの神様がいて、ヒトにはヒトの神様がいて、その神様たちが、モンスターとヒトの間の架け橋として獣人族を…ネコ戦士を産みだしたって言ってたにゃ」

私がそう言うと、

「モンスターの神と…ヒトの神の産んだ子…」

バーサさんも動揺しながら、そうつぶやいた。

「じゃあモモちゃんは、神の子ってことなんだな?!」

ジンさんがそう言うと、みんなは、おお…と声を上げた。

「大昔にこの国の王様に神様が授けた魔法…」

「そうだ。ネコ戦士召喚の魔法は、神様から授けられたって話だろ?!」

みんなが口々に言う中、村長が

「…じゃからモモは、ヒトともモンスターとも話せる…のか…!」

と言った。

「そういうことらしいにゃ」

と答えると、村のみんなは、神の子!神の子!と騒ぎ出した。

…恥ずかしいからやめてくれ…


「でもフリーザードラゴンが言うには、高位モンスター以外には私の言葉は通じないらしいのにゃ。だから、モールとかツラーオとかには話は通じないにゃ」

と説明すると、みんなはうんうんとうなずいた。

「それで、大昔に四人のネコ戦士たちは、フリーザードラゴンとアクアドラゴンとは話ができたから、ヒトの世界に現れない約束をしてもらったそうにゃ…倒したわけじゃなかったのにゃ」

私の言葉に、カールさんが

「…伝説の中には、ヒトの都合のいいように捻じ曲げられた話もあるってことか…」

と眉間にしわを寄せてつぶやいた。

なので私は

「ネコ戦士たちは、ヒトの気持ちを考えて、倒したって言った方が安心するって思ったんだと思うのにゃ。だから、古文書がウソなんじゃなくて、ネコ戦士たちが優しいウソをついたって思うにゃよ」

とカールさんの方を向いて答えた。

するとカールさんは目を見開いた後、ふっと笑って

「そうか…優しいウソか…モモちゃんも優しいもんな…」

と私を見つめて言った。

…私は優しくないけどね…

みんなが落ち着いてきたので、私はみんなに心配をかけたアクアドラゴンについても話しておくことにした。

「アクアドラゴン、生き返るだろうってフリーザードラゴン言ってたにゃ!」

と私が言うと、みんなは目を見開いて、ぎょっとした顔をした。

わたし的には朗報のつもりだったんだけど…大型モンスター復活の話はまずかったか…?

 

第9章開始です~。なんか最近ネコがやたらゴロゴロ言います。昔はこんなにゴロゴロ言わなかったのに…もしかして今までは満足感が足りなかったのか…?

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