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ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第8章 ネコ戦士、世界の秘密に近づく

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8-7 ネコ戦士、フリーザードラゴンを待つ

村のみんなの優しさのおかげで、やっと私は落ち着いた。

「心配かけてゴメンにゃ…」

と私が言うと、みんな首を横に振って

「何言ってんだよ…」

「モモちゃん、辛かったね…」

と言ってくれた。

みんなの優しさに、また私は泣きそうになったけど、もう泣いてはいられない。

「アクアドラゴンにもらった皮、ちゃんと役立てるにゃ…」

私はそう言って、鍛冶屋のケンさんの所に向かった。

そして

「ケンさん、装備の合成お願いしますにゃ!」

とケンさんに言うと、ケンさんは

「よし、じゃあまた手伝ってくれよな」

と、にっと笑った。

ファイアドラゴンとサンダードラゴンの合成装備に、さらにアクアドラゴンの素材を合成するというのは、カタログにも載ってなかったので、私たちは色々考えた。

その結果、ファイアドラゴンの素材の下にアクアドラゴンの素材を使うことにした。

武器は、ファイアドラゴンの武器にサンダードラゴンの角を足してたけど、そこにさらにアクアドラゴンの素材を足してみた。

前にケンさんを手伝った時と同じように、ケンさんがノミを当てたとこに私がトンカチで叩く…というやり方で、二人で夜が明けるまで作業を続けた。


そして出来上がった新しい装備は、見た目は今まで通りで、内側にアクアドラゴンの薄い皮を仕込み、水や氷に強いものになった。

改造した武器を持って軽く振ると、炎と雷と水が噴き出した。

すごい武器だ…もう必要以上にモンスターを倒したくはないけど。

フリーザードラゴン相手にこの武器を使うことがないように…と私は祈った。

ギルド長は村長んちに泊まってたんだけど、新しい装備を見て

「…すばらしいな。装備にも武器にも、アクアドラゴンが宿っているようだ…」

と言った。

「…いい表現にゃ。アクアドラゴンの命を奪った分、ちゃんと…大切に使わせてもらうにゃ」

私がそう言って少し笑いかけると、ギルド長はほっとした顔をして

「ネコ戦士殿に笑顔が戻って良かった…」

と言ってくれた。

ギルド長にも心配かけちゃったな…

「ギルド長さん、私はもう大丈夫にゃ。フリーザードラゴンと話したいから、フリーザードラゴンを見つけたら、すぐに知らせてほしいにゃ」

私がそう言うと、

「うむ。必ずすぐに知らせよう。フリーザードラゴンとの対話は、ネコ戦士殿に任せる」

ギルド長はそう言ってうなずいた。

そしてギルド長は少し考えてから

「ならば、また飛行艇に乗ってみるか?空からならばフリーザードラゴンを探しやすいだろう」

と言った。

え?また空の旅ができちゃう?と、私の心はちょっとだけ浮き立った。


また空の旅ができるというのは魅力的だったけど、

「…んにゃ、いいにゃ。空の旅は観測隊の人たちにお任せするにゃ」

と断った。

ギルド長は首をかしげて

「なぜだ?早くフリーザードラゴンに会いたいのであろう?」

と私に尋ねてきた。

私は、バツ村に舞い降りてきたフリーザードラゴンのことを思い出していた。

「私がどこにいても、私に会いたいって思ったら、フリーザードラゴンは私のとこに来るんじゃないかって思うのにゃ」

私がそう言うと、ギルド長は私の考えを見透かしたかのように

「…なるほど、バツ村の時と同じように…ということだな?」

と言った。

察しが良くて助かる。

「そうにゃ。きっとフリーザードラゴンは、私に会いたいって思った時に、私のとこに来てくれるにゃ」

と私が言うと、

「神の気まぐれ…というやつだな」

ギルド長はそう言った。

神のようなフリーザードラゴンが、いつどんな気まぐれで私に会いに来るかはわからない。

でも…今度こそ、間違えない。

アクアドラゴンを倒してしまったように、フリーザードラゴンを問答無用で倒しちゃいけないんだ。

話が通じるなら、きっと話し合える。

ひとりの人間として、私はそうしたいと思う。

…今はネコだけど。


こうして私は、しばらくフリーザードラゴンを待つことにした。

今まで通り、時々モールやツラーオを倒すけど、倒すたびに必ず拝むようになった。

モールやツラーオには言葉は通じなかったけど、それでも私は、拝まずにはいられなくなった。

そしたらカールさんも一緒に拝んでくれるようになった。

「そうだよな…こいつらにもきっと、親兄弟がいるんだもんな…」

私が倒したモールを拝んでから、カールさんはそう言ったけど、解体はてきぱきとしてくれた。

血抜きをして皮をきれいに剥ぎ、肉を丁寧に骨から外してパーツごとにきれいに荷車に積んだ。

いつもの丁寧なカールさんの仕事だ。

倒したモンスターを最大限丁重に扱うのは、拝み始めるようになる前から変わらない。

私は”ああ、この人のこういうとこが好きだなぁ…”と思って

「カールさん、大好きにゃよ」

とカールさんに言った。

「えっ?!えっ?!」

カールさんは真っ赤になってあたふたしたけど、

「ヒトとして大好きってことにゃよ」

と言うと、ちょっとがっかりしてた。

私は、ベリー村の人たち、みんな大好きだ。

アクアドラゴンの件でより一層、その思いは強くなった。

ベリー村のみんなは、親で、兄弟で、友達で…みんなみんな、大好きだ。

夜になり、そんな幸せ気分を抱えたまま、私はベッドで丸くなった。

そしてしばらく眠って、夜明け前にふと目覚めると、声が聞こえてきた。

なにかの…誰かの声が。

”ネコよ…”

頭の中に響くような声に、私は飛び起きた。

そして念のため装備だけは身に着けて、その声に導かれるまま私は家を出て、村の北門に向かった。

 

入力してるとネコが膝に乗ってきて、丸くならずに膝の上で立って私の顎に頭をすりつけまくりつつゴロゴロ言います。邪魔すぎるけど幸せ…←

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