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ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第24章 ネコ戦士、雷竜を連れて各地を巡る

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214/224

24-5 ネコ戦士、ロナ村に提案する

私がこの世界のヒト族やモンスターと話せるのは、異世界から来た私にはこの世界の言葉はみんな同時通訳みたいになってるからだと思うんだけど…

サンちゃんは、この世界の生き物なのに、私と同じで誰とでも話せるの…?

「みんな、サンちゃんのヒト語がわかるのにゃ?」

ネコたちにそう尋ねてみると、ネコたちは

「ニャー、ニャ」

わかる、ネコ語に聞こえる…って答えた。

モンスターの言葉でも話せるけど、ヒト語で話してもモンスターにも伝わる。

サンちゃんは私亡き後、ホントにモンスターとヒトの大きな架け橋になるかもしれない…

と考えていると、サンちゃんはネコたちと話し始めた。

「みんな、なにたべてるの?サンちゃん、サカナとりんごがすき」

「えっ?みんなはおにくだけ?」

「ときどきかわったものがたべたくて、トリをつかまえるのかー。トリ、おいしい?」

「そっかー、あじはおいしいけど、たべるところ、ないんだー」

サンちゃんとネコたちのやり取りに、ロナ村のヒトたちは目を白黒させて

「…そ、それで小鳥を捕まえてもちょっとかじってほっとくのか…」

「でも、それでキノコも時々育つからねぇ…」

とぶつぶつ言い出した。

そしたらサンちゃんが、

「サカナ、おいしいよ!べりぃむらではよくたべるよ!みんな、サカナたべてながいきするんだって!」

と言った。

…そうだ…!!


「ロナ村では魚食べないのにゃ?」

と聞くと、キトさんは

「モロコシを王都に運ぶ時に買ってみようと思うのですが、いつも売り切れなのです。体に良いので魚を食べるようにと陛下も仰せらしいのですが、手に入らないのではどうしようもありません」

とため息をついた。

「今、ティド村が復興中なのは知ってるにゃ?」

「は、はい。噂には聞いていますが…」

キトさんの返事を聞いて、私は

「ティド村の復興は、私たちベリー村で魚を獲り始めたとこから始まったのにゃ。私が王都の傭兵さんたちに漁を教えて漁師を育てて、そこから王様がティド村復興計画を立ててくれたのにゃ」

と言った。

「なるほど、そういったいきさつがあったのですね」

とうなずくキトさんに、

「ティド村から直接魚を買わないにゃ?」

私はそう言ってみた。


「えっ?!ティド村から直接魚を買えるのですか?!」

目を見開いて驚くキトさんに、私は話を続けた。

「元傭兵のティド村のヒトたちは毎日魚を獲ってるにゃ。前は浜辺あたりでしか漁ができなかったけど、最近は少し沖にも出るようになったから、毎日結構大漁なのにゃ。それでも王都で魚が売り切れなのは、王都では各家庭も小さい氷室を置くようになって、たくさんのヒトが魚を買うようになったからなのにゃ」

「なるほど…そういうことなのですね」

キトさんがうんうんとうなずいたので、私はさらに話を続けた。

「ティド村からロナ村までは荷馬車なら三時間はかかるけど、少しの魚を馬で運べば二時間で着くにゃ。今なら寒いから、氷室になってる荷馬車じゃなくても、魚は傷まないにゃよ。どうにゃ?ティド村から魚、買ってみないにゃ?」

「…買います!!この村にはモロコシのおかげでお金だけはたくさんあります!」

キトさんがそう言うと、

「えっ?!魚が食べられるのか?!」

「魚、売ってもらえるの?!」

ロナ村のヒトたちが騒ぎ始めた。

よしっ!!あとは…

「キトさん、私が王様に手紙を書くにゃ。伝書鳩で王都に送ってにゃ!」


キトさんが紙とペンとインクを持って来てくれたので、私は早速手紙を書き始めた。

「お父さんみたいな王様へ…にゃ!」

と口に出すと、ロナ村のヒトたちはびっくりしてたけど、それには構わず

「王都のヒトたちは魚が食べられるようになったけど、ロナ村のヒトたちは魚が食べられないのにゃ。国民みんな元気で長生き計画のために、ロナ村にはティド村から直接魚を買えるようにしたいにゃ。王様からティド村のヒトたちに言ってあげてくれないかにゃ?お願いにゃ!王様のことが大好きな娘・モモより…にゃ!」

私は一気に手紙を書いて、インクを左前脚の肉球につけて、手紙の最後に足跡をつけた。

「これでいいにゃ!手紙が着いたら王様はすぐにティド村に知らせてくれるにゃ」

と言うと、

「おお…!!」

とロナ村のヒトたちは歓喜の声を上げた。

「でも、王都のヒトたちは業者さんを介して魚を買うから、ティド村のヒトたちが売った値段の倍の値段で魚を買ってるのにゃ。だからティド村から直接魚を買っても、王都の値段と同じでないと不公平になるにゃ。その点はわかってくれるにゃ?」

と聞くと、キトさんが

「魚の値段はいくらなのですか?いえ、高くても買いますが…」

と言うので、私は

「イワシが…小さい魚が一匹20ジロ、アジが…中ぐらいの魚が一匹40ジロにゃ」

と王都での売り値を伝えた。

「その程度なら、安いです!買いましょう、ロナ村の皆のために!!」

キトさんはそう言って、伝書鳩に私の書いた手紙を着けて飛ばしてくれた。

すると私たちの会話を聞いていたサンちゃんが、

「ここのネコたちも、サカナたべられるようになるの?」

と私に聞いてきた。

「そうにゃ。毎日じゃないかもしれないけど、買ってくれるって言ってくれたしにゃあ」

私がそう答えると、

「ニャー!!」

やったー!!と、ロナ村のネコたちは大喜びした。

よそのネコでも、ネコは尊い、ネコは天使だ。

ロナ村のネコたちも、ずっと元気で幸せでいてくれるように…と、私は願った。

 

明け方、ガラガラという音がして、そちらを見ると、ネコが久しぶりに鈴の入ったプラスチックのボールを転がして遊んでました。最近暑いから、ごはんとトイレ以外には部屋にあまり近づかなくなってたんですが、昨夜はちょっとだけ涼しかったから、遊んでみようという気になったのかもしれません。寒いより暖かい方が好きなネコでも元気がなくなるぐらいには、今年の夏は暑いです…

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