表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第24章 ネコ戦士、雷竜を連れて各地を巡る

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
211/236

24-2 ネコ戦士、第一王子の悩みを聞く

サンちゃんの王都デビューは無事に終わったけど、ノアを休ませてあげたかったので、私は丘を登りギルドに向かった。

「ネコ戦士殿、雷竜のお披露目は終わったのですね」

ダナンさんがにこにこと話しかけてきた。

どうやら王様から、カールさんの手紙の内容を知らされていたらしい。

「サンちゃん、ダナンさんにゃよ。ダナンさんはヒトの翼に乗って、どこにでも飛んで行けるのにゃ」

私がそう言うと、サンちゃんは目を輝かせて

「だなんさん、すごーい!!いつかいっしょにとぼうよ!!」

とダナンさんに言った。

ダナンさんはちょっと驚いた顔をしたけど、

「うん、一緒に飛べたらいいね」

笑ってサンちゃんに返した。

すると王様が馬車で戻ってきて、馬車から降りて

「ノアを休ませるのであろう?そなたらもリンゴの果汁でも飲んで休むが良いよ」

と言ってくれた。

「サンちゃん、りんごすき!」

サンちゃんがそう言うと、王様は

「おお、そうか!コップは持てるかな?」

とサンちゃんに気を使ってそう言ってくれたけど、サンちゃんにはコップは持てないので、リンゴを小さく刻んでお皿に入れてもらうことにした。


私たちが食堂でリンゴジュースを飲んだりしていると、第一王子が入ってきた。

「お久しぶりです。おお…その子が雷竜の卵より生まれたという…」

と第一王子が言うと、

「サンちゃんだよ!なかよくしてね!」

とサンちゃんが言った。

「まだ生まれて間もないと聞いておりますが…なんと賢い…!」

第一王子が感心したように言うので、

「竜族はすごく成長が早いのにゃ。大きくなったら凍竜さんぐらいになるから、ベリー村にはいられなくなるのにゃ…」

私はそう言いながら、また淋しくなってしまったけど、

「そう言えば第一王子にもそのうち赤ちゃんが生まれるにゃろ?ヒト族の子供はなかなか大きくならないから、長いこと一緒にいられるにゃよ」

気を取り直して、第一王子に言った。

そしたら第一王子の表情がちょっと曇った。

「ええ…父ももう高齢ですし、早く孫の顔を見せたいと思うのですが、まだ子はできないのです…」

…ん?

第一王子が結婚したのって、初夏だったよね???


「レイナさんと夫婦になってから、まだ一年も経ってないにゃろ?」

私が首をかしげていると、

「一日も早く陛下に孫の顔をお見せしたいとレイナが言うのですが、妊娠の兆しもないため、かなりレイナは焦っておりまして…私も困っているのです」

第一王子はため息をついた。

そう言えば、王様は60で第一王子は20歳とか言ってたっけ。

「第一王子が生まれたのって、王様が40歳ぐらいの時にゃろ?一年も経ってないのに焦ることないにゃよ」

と言うと、

「私が40になれば、その時には父はもうこの世にはいないかもしれません…父もそう晩婚ではなかったらしいのに、子ができるのは遅かったのです。もしや、父に似た私のせいで子ができぬのかと…」

第一王子は、苦しそうに言った。

日本じゃ子供がなかなかできないと、嫁のせいだって言われることが多いらしいのに、第一王子は、男の自分のせいだって、そう思ってるんだなぁ…

何も言えなくなって、私は黙ってしまった。

すると王様が口を開いた。

「…レオよ、実はそなたの上にもう一人王子がいたのだ…」


えっ?!

「ち、父上、私はそのようなことは聞いておりませぬが…」

第一王子は驚いて王様の方を向いた。

「私と妃が夫婦になり、二年ほどで妃は身ごもった。だがその頃、妃の父…義父殿が風邪をこじらせ、肺病になった…」

王様は、そう言ってから、

「妃の兄であった義兄殿が家業の八百屋に専念できるよう、身重(みおも)の身でありながら、妃は義父殿の看病のため日参し、その結果、妃も肺病にかかってしまった…そしてあとひと月もすれば子が生まれるという頃、その子は流れたのだ…男児であったよ…」

と、遠い目をして続けた。

「子が流れたのが良くなかったのか、妃は体を壊してしまった。それから十年以上経ち、レオが生まれ、そしてルネが生まれたが、ルネを産んだのは40近くであったためか、産後体が回復せず…義兄殿が(やまい)で亡くなった後、妃も亡くなってしまったのだ…」

うつむき加減でそう言った後、王様は顔を上げた。

「…なので、焦るでない、レオよ。レイナにもそう伝えよ。そなたたちが今すべきは、夫婦仲睦まじく暮らすことだ。さすればいずれ、子は授かるであろう」

薄く微笑みながら王様がそう言ったら、

「あかちゃんうまれたら、サンちゃんともだちになるよ!」

リンゴをもぐもぐしながらサンちゃんが言った。

「サンちゃん、お口の中のものをちゃんと飲み込んでから話すんにゃよ」

とたしなめると、

「モモももうすっかり立派な母親なのだな」

と王様が笑って、第一王子も笑った。

第一王子の表情がちょっと明るくなったので、私はほっとした。

 

昨日24-1を更新した後、挿絵を入れ忘れたことに気づいて、後から慌てて入れました。描きたいものを描いてるのに入れ忘れるとか、暑さのせいかボケすぎてる…。夜も暑くなってきたので、ネコはトイレとご飯以外には私の部屋に戻らなくなってきました。この夏は、まさに酷暑という言葉がふさわしいなと実感しています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ