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ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第23章 ネコ戦士、子育てをする

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23-7 ネコ戦士、過去の出来事の真相を知る

アクアドラゴンやギルド長、ティド村のヒトたちにサンちゃんを紹介して、私はベリー村に戻った。

するとフリーザードラゴンが帰ってきてて、

”南のハタケに果実を食らう者が来ているぞ”

と言ってくれた。

「モモイロヒヒたちが来てるのにゃ?子供につがいの相手ができるって言ってたにゃ。今度来るときはその子も連れてくるって言ってたにゃよ!バーサさん、行くにゃ!」

私がそう言うと、バーサさんはびっくりしてから笑って

「そりゃ会いに行かなきゃねぇ!」

と言ったので、私はサンちゃんを家で寝かしつけてから、バーサさんと一緒に南の畑に向かった。

リンゴの木の下に、モモイロヒヒ一家と、まだ若そうなオスが座っていたので、

「その子が子供のつがいの相手にゃ?」

と聞くと、モモイロヒヒの夫婦がうなずいて、子供とつがいの相手のオスをそっと前に押し出した。

「よかった…よかったよ…あんなに小さかった子が、大きくなって、つがいの相手を見つけたんだねぇ…」

バーサさんがほっとした顔でそう言ったので、モモイロヒヒ一家に伝えると、

”森に食べ物ない時 リンゴ食べさせてくれた 子供、それで大きくなった”

とオスが言った。

バーサさんにオスの言葉を伝えると、バーサさんは首を横に振って

「言ったろ?あんたの奥さんは、お金を払ってこの木を買ったんだよ。あんたの奥さんが賢かったから、子供はリンゴを食べて大きくなれたんだよ」

とオスに向かって笑いかけた。

その言葉を伝えても、モモイロヒヒたちはバーサさんに頭を下げた。

義理堅いなぁ…と思いつつ、私は忘れかけてたことをふと思い出した。

数年前にカールさんのお父さんを殺したのって…まさか…このオス…?


もしもこのオスが犯人だったら…私はどうするべき?今後も仲良くやっていける…?

「…あのにゃ…何年か前に、ここであなたたちの仲間がヒトを殺したのにゃ…誰がやったのか、知らないにゃ?」

私がおそるおそるそう尋ねると、

”幾年か前 我 子供だった だから わからぬ”

オスはちょっと考えてから、そう答えた。

あっ…そっか、この子の成長のことを考えたら…そうか、このお父さんもまだ子供だったかもだ。

と考えていると、オスはまた考える仕草をしてから、

”我の母 となりのオス 恐れてた となりから こちらに入ってきて 食べ物 奪った”

と言った。

「となりの縄張りの強いオスが、こっちまで入ってきて食べ物を奪ったのにゃ…?!」

と聞くと、オスはうなずいて

”母 我守った となりのオスから 逃げた”

そう答えた。

「お母さんが、子供だったあなたを守ってくれたのにゃ…」

私の言葉に、バーサさんがとなりでちょっと涙ぐんだ。

”でも オス いなくなった 寒くなって いなくなった”

寒くなってって…森林地帯は冬でもそう寒くならないはず…と思った私は、以前ギルド長から聞いた話を思い出した。

モモイロヒヒの装備が欲しいって私が言ったら、バツ村近くで死んでたのを見つけて保管してるって。

…まさか…フリーザードラゴン…?!


モモイロヒヒ一家を見送って村に戻ると、私はすぐにフリーザードラゴンのとこに行った。

フリーザードラゴンは広場に座ってたんだけど、私が近くに行くと

”モモよ、如何致した?何ぞ我に尋ねたきことがあるのか?”

と私に言った。

「凍竜さん、何年か前…幾歳(いくとせ)か前に、このあたりに来て、果実を食らう者と会ったにゃ?」

私がそう尋ねると、フリーザードラゴンは少し考えてから

”うむ。奴らのオスは繁殖期以外には気が荒くなるが、異様なほどに気の荒いオスがおり、我に襲い掛かろうとした”

と答えた。

そして続けて

”我は絶滅寸前であった奴らの様子を見に参っただけであったが、そのオスは木に登ってまで我を威嚇してきたので、少々懲らしめてやろうと、そやつに息を吹きつけたのだ”

と言ったので

「じゃあそいつは、凍竜さんにはかなわないと思って、逃げ出したのにゃ?」

私はさらに聞いてみた。

”うむ。そやつから離れた所に、怯えたような母子たちが何組もいたため、そやつが場を荒らしていると気づき、我は北の地までそやつを追い詰めた。そやつは最期の力を振り絞るように我に襲い掛かってきたので、やむを得ずこの手の爪で引き裂き、我はやつを氷漬けにした”

フリーザードラゴンの説明に、私は呆然とした。

ギルド長たちがバツ村近くで見つけたっていう、鋭い爪痕みたいな傷のあるモモイロヒヒの死体。

それはきっと、カールさんのお父さんを殺した奴だったんだ…!!


意外な真相に呆然としていると、

”如何致した?何故(なにゆえ)幾歳も前の出来事が知りたいのだ?そなたはまだこの世界にいなかったであろう?”

今度は逆にフリーザードラゴンが私に尋ねてきた。

「凍竜さんが殺した奴が…カールさんのお父さんを殺したのにゃ…」

私が答えると、フリーザードラゴンは目を見開いて驚き、そして

「…親父を殺したモモイロヒヒを…凍竜さんが殺した…って…?」

カールさんがよろよろと近づいてきた。

なので私は、畑に来るモモイロヒヒのオスがカールさんのお父さんを殺した犯人じゃないかと疑ってたこと、オスから聞いた話とフリーザードラゴンから聞いた話がかみ合ったことを、カールさんに話した。

「…そうか…そうだったのか…」

カールさんがしばらく下を向いていたので、私は何て言葉をかけたらいいのかわからなくて黙っていた。

「…俺は…親父を殺した奴を見つけたとしても…俺には、ただのヒトの俺には、親父の仇討ちなんてできないって、そう思ってたんだ…」

カールさんは下を向いたままそう言ってから、顔を上げてフリーザードラゴンを見た。

「俺の知らない間に、凍竜様が仇を討って下さってたんですね…」

そう言ったカールさんの目には、涙が光っていた。

”そなたの父の仇を討ったつもりはない。ただ、果実を食らう者どもを乱すやつを捨て置くわけにはいかなかっただけだ”

首を横に振るフリーザードラゴンに、カールさんは

「はい、仇討ちのつもりはなかったんでしょう。でも…ありがとうございました…!」

と言って頭を下げた。

過去の出来事の意外な真相…でも、少しでもカールさんの気が済んだなら、良かった…

私がほっとしていると、サンちゃんの声が聞こえた。

”まま!たすけてー!!”

 

うちのネコの食器は、足がついてて高さ10センチぐらいの市販品です。これでいいと思ってたんですが、専門家によれば、ネコの食器はネコの胸あたりの高さでないと、ネコはフードを飲み込みにくいそうです。足つきの食器の下に台を置くべき…?

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