表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第23章 ネコ戦士、子育てをする

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
204/223

23-5 ネコ戦士、雷竜を教育する

「にゃっ?!サンちゃんの背中に翼があるにゃー!!」

驚いてそう声を上げたら、みんなびっくりして

「えっ?!サンダードラゴンって、歩いて王都に向かってたんだろ?!」

「翼があったら飛べたんじゃないのかい?!」

と騒ぎ始めた。

するとフリーザードラゴンが

”元々…先の雷竜にも翼はあったはずだが、雲のカスミを食す我とは異なり、雷竜は雑食なので空を飛ぶ必要はなかったのだ。そのため長年生きてゆく間に翼は退化したのであろう”

と言った。

…っていうことは…

「サンちゃんは、飛ぶ練習したら凍竜さんみたいに飛べるようになるのにゃ?!」

”うむ。生まれし頃より飛び続ければ、我同様に翼は大きく発達するはずだ”

「…良かったにゃ…!!」

私は心底安心した。

私が倒したサンダードラゴンは、フリーザードラゴンより一回り小さかったけど、それでもヒトよりはるかに大きかった。

サンちゃんが成長して大人になったら、もう村に住み続けることは難しくなるだろうと思ってたけど、空を飛べるなら、フリーザードラゴンみたいに時々気軽に村に帰ってこられるようになる。

だったら、これからも精一杯の愛情を注いで育てよう。

大きくなったサンちゃんが、いつか村を出なくちゃいけなくなっても、いつでも飛んで帰って来られるなら。

その日まで、みんなで…ベリー村の家族みんなの愛情で包んであげよう。

そう思っていると、フリーザードラゴンがふと思いついたように口を開いた。

”サンよ。そなたの実の親は、育ての親であるモモによって倒された。存じておるか?”


いきなり何言ってるんだとは思ったけど、サンちゃんの親についてはサンちゃんが卵にいる間に、しっかりと説明してあったので、

”サンちゃん、しってる。ままがぜんぶおしえてくれた。サンちゃんのおや、オウトのヒトたちにわるいことしようとしてたから、ままがたおしたんだって。だからサンちゃん、ほんとのおやみたいなびよきにならないように、ままがおしえてくれるっていったよ”

サンちゃんは、フリーザードラゴンに向かってしっかりとそう答えた。

「そうにゃよ。サンちゃんがホントの親みたいにならないように、私がちゃんとサンちゃんに、病気にならない方法を教えてあげるのにゃ」

胎教によってサンちゃんが色々なことをちゃんと理解してくれたのが誇らしくて、私はサンちゃんの言葉に続いてフリーザードラゴンに言った。

フリーザードラゴンは目を見開いて、

(やまい)にならぬ方法とは?雷がたまりすぎぬ方法を考え付いたのか…?”

すごく驚いたように言った。

「サンちゃんが小さいうちは私が手伝ってあげないとできないと思うけどにゃ。大きくなったら自分でできるようになるにゃよ」

”それは一体、どのような方法なのだ?”

フリーザードラゴンは興味津々といった顔で私に尋ねてきた。

「角を地面に突き刺すのにゃ」

私の答えに、フリーザードラゴンは首をかしげた。


「雷竜の雷は全身から出るんじゃなくて、角からしか出ないって、雷竜と戦った時に気づいたのにゃ。雷竜の雷はそのままだとあちこち、あらぬ方向に飛んでっちゃうけど、角を地面に突き刺して地中に放出すれば、周りに誰かいても大丈夫にゃ」

パソコンとか洗濯機とか、アースがついてる家電は多かった。

だったら、角を地面に突き刺して家電のアースみたいにすれば大丈夫なはず…と私は考えた。

「サンちゃん、雷出したくなったらママに言うのにゃ。そしたらママがサンちゃんの角を地面に刺してあげるから、その時はサンちゃん、雷出してもいいにゃよ」

と言うと、サンちゃんはうなずいたけど、

”ほんと?まだだしたくないけど…やってみていい?”

不安そうにそう言ったので、

「わかったにゃ!」

私はサンちゃんを袋から出して逆さにして、小さな角を地面にできるだけ深く突き刺した。

「ちょ、ちょっとモモちゃん!!」

「そんなことして、大丈夫なの?!」

みんなは慌ててたけど、

「サンちゃん、雷出していいにゃよ」

”うん、だす”

逆さにされたままサンちゃんは雷を放出した…はずだったけど、何も起きなかった。


「サンちゃん、雷出したにゃ?」

と聞くと、

”うん、だした”

サンちゃんがそう答えたので、私はサンちゃんの角を地面から抜いて、抱っこした。

そして

「今はサンちゃん小さいから自分でできないけど、大きくなったら首がもっと長くなるから、ひとりでできるようになるにゃよ」

と言ったら、サンちゃんは安心したように

”うん。おおきくなったら、じぶんでする”

とうなずいてくれた。

”…なるほど、角を地に刺し、地中に雷を放てば雷は体に溜まらぬ…ということか”

フリーザードラゴンは感心したように言ったけど、サンちゃんにはまだやらなきゃいけないことがある。

「サンちゃん、飛ぶ練習も始めるのにゃ。そしたら凍竜さんぐらい大きくなっても、きっと自由に空を飛べるようになるにゃ」

そう言って、私はサンちゃんを頭の上に持ち上げて、手を放した。

私の頭の上なら1メートルちょっとぐらいだし、飛べなければすぐに前脚で受け止めよう…と思ってたら、

”サンちゃん、とぶ!”

と言って、サンちゃんは小さな翼を動かして、少しだけ飛んで私の胸元に戻ってきた。

「サンちゃん、すごい!」

「ちゃんと飛んだわ!!」

みんなにほめられて、サンちゃんもうれしそうだったけど、

「…モモちゃん、厳しい母親だな…」

ジンさんが、ぼそっとそう言った。

…やっぱりちょっとスパルタすぎる…?

 

さすがに暑すぎるので、パソのある部屋のエアコンも稼働しました。ネコは二階の廊下で寝てましたが、多分もうすぐ降りてきて入ってくると思うので、ドアは完全に閉めずに細く開けてあります。寒がりなネコは入ってきても少しだけいて、出ていくとは思うんですがw

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ