表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第23章 ネコ戦士、子育てをする

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
203/224

23-4 ネコ戦士、雷竜を育て始める

「卵が割れそうにゃ!!」

私が慌ててそう言うと、

「えっ?!割れそうって、生まれそうってことかい?!」

カールさんも慌て始めた。

産湯(うぶゆ)を用意した方がいいのかい?!」

バーサさんも慌てて変なことを言い出した。

産着(うぶぎ)なんてもう置いてないわよ!!」

リーナさんもおかしなことを言い出して、なんかみんながパニックになってきた。

割れ始めた卵を抱えたまま私がおろおろしていると、

パシィン!!

大きな音を立てて、卵のカラが飛び散った。

「サンちゃん、大丈夫にゃ?!手伝うにゃ?!」

私がさらに慌てて卵に声をかけると、袋の中で卵がもぞもぞと動いて、そして、トカゲみたいな…頭からしっぽまで30センチぐらいの、頭の大きいサンダードラゴンが金色の目を開いた。

”…まま?”

サンダードラゴンのサンちゃんは、私を見上げて、確かにそう言った。


「そうにゃ!私がサンちゃんのママにゃよ!!」

生まれたばかりのサンちゃんにそう話しかけると、

”サンちゃん、カミナリださない”

サンちゃんは、はっきりと言った。

「…雷…出さないにゃ…?」

話し始めてすぐにそう言ったので、私は驚いた。

”カミナリだしたら、みんないたいって、ままいってた。だから、ださない”

…胎教ってすごい。

っていうか、元々モンスターの神様に祝福されてたわけだから、ヒトの赤ちゃんとは違って、胎教の影響がすごいってことなのかもしれない。

「いい子にゃ!!サンちゃんはいい子にゃ!…でも、雷出さないと病気になることもあるのにゃ」

と私が言うと、

”びよき…サンちゃん、ちぬ?”

サンちゃんがそう言ったので、

「雷を出していい時はママが教えてあげるにゃよ。そしたらサンちゃん、病気にならないのにゃ」

サンダードラゴンは雷が溜まりすぎると狂ってしまう…というのは、フリーザードラゴンから聞いたし、フリーザードラゴンも実際凍気がたまりすぎて狂いかけてた。

雷の放出方法はとりあえず考えてあったので、

「雷の出し方はママが考えてるのにゃ。だから、サンちゃんは安心してていいにゃよ」

と言うと、サンちゃんは、

”わかった。おなかすいた”

と言って私の顔を見た。

…サンダードラゴンって、何食べるの…?!


その時、雪と氷の粒がちらちらと降り始めて、

”雷竜が生まれたか”

フリーザードラゴンが広場に降りてきたので、

「この子、何食べるにゃ?!お腹すいたって言ったにゃ!!」

私は慌ててフリーザードラゴンに尋ねた。

”雷竜は雑食であるはずだが、西の地では海に雷を放ち、気絶させた魚を食していたようだ”

魚食べる?って聞いたことがあったけど、それで良かったのか…ってか雑食なら何でも食べる…?

「ジンさん、氷室のイワシ取ってきてにゃ!カールさん、小さく刻んでにゃ!」

と言うと、ジンさんは氷室からイワシを持って来てくれて、カールさんがそれを小さく刻んだ。

「サンちゃん、イワシ食べてみるにゃ?」

リーナさんが子供用のスプーンを持って来てくれたので、刻んだイワシを少しすくって口元に運ぶと、サンちゃんは少し食べて

”おいしい”

と言った。

「おいしいにゃ?他にも何か食べるにゃ?」

と聞いてみると、

”ままがたべるりんごもたべたい”

とサンちゃんは答えた。

「バーサさん、リンゴ刻んでにゃ!食べたいって言ってるにゃ!」

「あいよっ!」

バーサさんがリンゴを小さく刻んだのを持って来てくれて、それをまたスプーンですくって食べさせると、

”おいしい、あまい”

サンちゃんはそう言った。

雑食なら、肉や野菜も食べてくれるかもしれない。

食べさせる物の心配がなくなって、私はほっとした。


するとクロたちが家から出てサンちゃんを抱いた私のの周りに集まってきて、

「ニャー!」

「ニャー!!」

うまれた、うまれたって言った。

それに答えるようにサンちゃんが

”おにいちゃん、おねえちゃん、サンちゃんうまれた”

と言って、どうやらそれはクロたちにも伝わったようで、

「ニャー!!」

生まれてくれてありがとう!って、クロたちが言った。

フリーザードラゴンから卵を預かった時、私はすごく複雑な気持ちで、サンダードラゴンの卵に優しくするなんて、できないって思ってた。

でも、バーサさんに、卵に話しかければ?って言われて、クロたちがサンちゃんが生まれるのを楽しみにしてくれて…元オタ友のことを思い出して、私はこの子に愛情を注ごうって、やっと思えたんだ。

イワシとリンゴを交互に食べさせながら、

「サンちゃん、生まれてきてくれてありがとにゃ…」

私はちょっと涙ぐみながら、袋の中のサンちゃんの背中をそっとなでた。

…ん?背中になんかある…?

もしかして、これって…翼…?!


挿絵(By みてみん)

 

最近ご近所に新たなネコが出現するようになりました。白メインにグレーのトラがあちこちに入ったオスで、田んぼを挟んだご近所さんの塀の上をゆったりと歩いていました。ここらはちょいちょい新顔のネコを見かけますが…ネコ飼いさんはいないはず…野良のわりにはみんな毛づやとかきれいなんですが…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ