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ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第22章 ネコ戦士、王都の詳細を知る

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199/223

22-10 ネコ戦士、バーサの帰りを喜ぶ

漁から戻った傭兵たちは、カールさんに魚の売上金を渡して魚の数の報告をしてから、お昼ご飯を買って食べ始めたんだけど、

「そういえば、今日は業者さんの息子さんが来られましたよ」

と傭兵のひとりが言った。

「にゃ?業者さん、体調でも悪いのにゃ?」

と聞いてみると、

「いえいえ、何やら王都が忙しいとのことで、親父さんの方はバツ村に氷の仕入れに行ったとのことです」

王都が忙しくて業者さんが氷の仕入れに???と首をひねっていると、

「魚が手に入りやすくなったため、各家庭でも小さな氷室が欲しくなったそうで。家具工場に小さな氷室を注文する者が多く、氷の注文も増えているのだそうです」

と他の傭兵が言った。

小さな氷室ってことは…家庭用冷蔵庫?!

「それはすごいにゃ…!ベリー村じゃジンさんちの大きな氷室に頼ってるけど、王都は一家にひとつ、氷室を持つのにゃ?」

私がびっくりしていると、

”ヒムロとは何だ?”

とフリーザードラゴンが尋ねてきたので、

「肉とか魚とかを長い間保存するために、氷とかを入れて冷やす箱にゃ。王都ではそれぞれの家で氷室を持つようになるらしいのにゃ」

と私は答えた。

するとフリーザードラゴンが言った。

”我がオウトを凍らせてやっても良いぞ?”

「そんなことしたらみんな死んじゃうにゃ!!」

私が慌ててそう言ったら、

(ざれ)(ごと)だ”

フリーザードラゴンはちょっと笑った。

冗談まで言うようになったのか…ってかそれ、ブラックジョークだよ!!


バーサさんはカールさんと私の新婚旅行と同じ二泊三日で王都に行ったので、翌朝もいなかった。

バーサさんの元気な声が聞こえないベリー村は、やっぱり淋しい。

でも、バーサさんの代わりにエマが店を開けて、

「はい、モモちゃん」

と笑ってリンゴを差し出してくれた。

そして

「今日は業者さんに野菜と果物渡すってバーサさんが言ってたから、モモちゃん、お手伝いしてくれる?」

エマがそう言ったので、

「わかったにゃ!行くにゃ!」

と私は応じた。

南の畑に行く前に、エマは旦那さんのケンさんの分と、私たちの分のお昼ご飯のサンドイッチを作ってくれた。

丸いモロコシパンを横に切って、その間に焼き肉とキャベツと茹でて刻んだ塩味の卵が入ってる。

「バーサさんが作ってくれるのとおんなじにゃ~」

「ふふっ、見た目はあんなにきれいじゃないけどね」

エマがいたずらっぽく微笑んだ。


小さな荷車をエマが引いて、私たちは南門から畑に出た。

そしたらモモイロヒヒ一家がリンゴの木に下にいたので、

「にゃっ、久しぶりにゃ!元気だったにゃ?」

と私はモモイロヒヒたちに声をかけた。

”子供 大きくなった 見せる約束 してた”

オスがそう言って、子供の背中をそっと押して、前に出した。

ヒトの成人に近い大きさだった子供が、さらに大きく…親に近くなっていた。

「ホントにゃ!大きくなったにゃあ」

「もうお父さんお母さんと変わらないわね」

エマと二人、子供の成長を喜んだんだけど、今日は残念ながらバーサさんはいない。

「バーサさんも、その子の成長楽しみにしてたんにゃけど、今日はいないのにゃ」

とモモイロヒヒたちに言うと、モモイロヒヒ一家は顔を見合わせて、

”また 来る 子供 見せる”

と言ってくれた。

そしてさらに

”子供 もうすぐつがい なる つがいも 連れてくる”

と言った。

「にゃっ?!もうつがいの相手がいるのにゃ?!その子も連れてきてにゃ!約束にゃ!!」

私が興奮してそう言うと、

”連れてくる 約束 する”

オスがそう言ってうなずいた。


野菜と果物を収穫して、業者さんの息子さんに引き渡してお金をもらって、カールさんにノートに書いてもらって…

「エマ、もうバーサさんと同じことできるのにゃあ」

と言うと、エマは笑った。

「ふふっ、もう一年近くやってるのよ?このぐらいできるようにならなきゃ、バーサさんがいつまでも娘さんに会いに行けないじゃない」

エマはもう立派に働けて、ケンさんの奥さんとしても頑張ってるんだ。

アンナも最近肉を焼く手伝いをしてるし、マリアも力仕事以外の大工仕事を手伝ってて、二人はそれぞれの旦那さん…ライさんとジェイドさんの分のご飯を作ったりもしてる。

「おしゃべりばっかりだった三人も、大人になったのにゃあ…」

とつい口に出してしまったら、

「モモちゃん、おばさんくさい!」

とエマが言った。

お、おばさんくさいって…


翌日のお昼頃、ギルド長に連れられてバーサさんが帰ってきた。

「バーサさん、おかえりにゃー!!」

私がバーサさんに飛びついて行くと、バーサさんは笑って

「はい、ただいま帰ったよ」

と言った。

「娘さんやお孫さんたちとゆっくりできたにゃ?」

と聞くと、

「孫たちは学校から戻ったら、ばーちゃんばーちゃんってうるさくってさぁ。一気にばあさんになった気分だよ!」

バーサさんが笑った。

「ばあさんじゃねぇか」

ジンさんがぼそっと言ったら、バーサさんがジンさんの頭を叩いて

「あたしゃ孫以外にゃばあさんなんて言われたくないよ!!」

と言って、みんなが大笑いした。

やっぱりバーサさんがいると、ベリー村は明るく元気になるなぁ。

私はバーサさんの帰りを、心から喜んだ。

 

最近うちの近辺に新たなネコが出現するようになりました。盛りのついてる時の声でガオガオ言いますが、見た目はめっちゃかわいいです。黒白のハチワレに真ん丸な金目で、毛がつやつやしてて。でも、うちのネコの方がかわいい…と思うのは、ネコと暮らす者として当然でしょう。あ、本日で第22章終わりです~!

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