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ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第22章 ネコ戦士、王都の詳細を知る

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22-2 ネコ戦士、王都の東側を見学する

私たちは王宮の食堂でリンゴジュースとお菓子をもらって休憩した後、小さなオープンカーみたいな馬車に乗せられた。

ノアは休ませようと思ってたけど、ノアが

”ボクも行く!ここまで来るのと違ってそんなに走らなくていいんでしょ?”

と言うので、今度はエリンと一緒に馬車を引いてもらうことにした。

城下街の中央通りから東に入る下町の中の道をしばらく行くと、この前行った紡績工場が見えてきた。

「…ホントに大きな建物だなぁ。建てるの大変だっただろうな…」

カールさんが目を見開いて紡績工場を見ていたので、

「中の機械も大きいにゃよ。足踏みで糸も布も服も作れるのにゃ」

と、私は中身のすごさもアピールした。

馬車から降りて紡績工場に入ると、工場長さんが案内してくれたんだけど、機械をあれこれ見ているカールさんが目も口も開いたまんまなのを見て、工場長はほほえんだ。

そして

「これらは大昔にはもっと小さく、手作業も多かったそうですが、長い年月をかけ、現在のようなものになったのです」

と説明してくれた。

ふと布の織り機を見ると、カールさんにあげたハンカチみたいなチェックの柄の布を織っていた。

「この柄はこうやって織ってるのにゃ!」

私が声を上げると、工場長はうなずいて、

「小さな花柄の布なども、設計士が糸の組み合わせを考え、花柄になるよう織っているのです」

バーサさんたち女の人たちにあげたスカーフを思い出して、私は感心した。

「ただ、複雑な柄の物は職人が手作業で刺繍しなければなりませんので、少し高価になりますが」

工場長が指示した先では、女の人たちが仕上がったシャツに刺繍をしていたので、私は近寄って見てみた。

シャツの襟やポケットだけに、ちょっと複雑な花の刺繍が入ったシンプルなシャツ。

「かわいいにゃ!これも城下街の服屋さんで売ってるのにゃ?」

と聞いてみると、工場長は

「そうです。あの店はこの工場が出している店なので、工場で作られた品は全てあの店で売られています」

と答えてくれた。

…お土産、決めたー!!


「以前いらした時には工場の東の畑はご覧になりませんでしたが、そちらは綿の畑となっております」

と工場長が案内してくれた工場の東には…一面の綿畑!!

「綿から作ってるのにゃ?!すごいにゃ!!」

私が興奮していると、

「この北には牛を飼育しているところがあり、そこから肥料を買っているので、綿も良く育つのです」

と工場長は説明してくれた。

合理的過ぎる…!!と考えていると、工場長はほほえんで

「工場前の道を北に向かうと、牛を飼育しているところがございます。次はそちらへどうぞ」

と言った。

どうやら王様が観光コースを考えて、行く先々にあれこれ指示したようだ。

「ありがとうございますにゃ!」

「ありがとうございました。では、北に行ってきます」

二人で頭を下げて挨拶してから、私たちはまた馬車に乗り、北に向かった。

すると道の東側には広大な牧場があった…けど、牛の数は思ったほど多くなくて、20頭ぐらい…?

それより、牧草地がすごい。

広い広い牧場のあちこちには、束ねられた牧草が転がってる。

もしや、王都の馬たちの馬草(まぐさ)はここから買ってるのでは…?と思っていると、

「ようこそお越し下さいました」

と声がした。


良く日に焼けた牧場主らしいヒトがにこにこしながら馬車に寄ってきて、

「陛下より伺っております。ネコ戦士様、ご夫君カール様、お待ちしておりました」

と頭を下げた。

私たちも馬車から降りて二人で頭を下げて、

「お仕事中お邪魔しますにゃ!」

「よろしくお願いします」

と挨拶を返した。

「ここの牧草は王都の馬たちの馬草にもなるのにゃ?」

と聞いてみると、牧場主はうなずいて

「そうです。ここは牛の飼育場所でもあり、馬用の馬草の産地でもあるのです」

と言った。

「肥料は綿の畑に売ってるって、さっき聞いたにゃ。肥料の産地でもあるなんてすごいにゃ!」

「うん、ホントにすごいな…でも、牛の数が少なくはないですか?」

カールさんが、私の気になってたことを聞いてくれた。

すると牧場主が

「牛一頭から、この国の一ヶ月分の干し肉ができるのです。そのため牛の数は多すぎぬよう調整しています」

と、ちょっとびっくりな答えを返してきた。

牛一頭からそんなに…?!

私が驚いた顔をしているのに気付いたようで、

「牛の肉だけではなく、内臓も干し肉にしているので、一頭丸々が干し肉となるのですよ。内臓の干し肉はあまり日持ちがしないので、王都でしか売れないのですが…」

と牧場主は説明してくれた。


「…内臓の干し肉も食べてみたいにゃあ…」

私の世界のホルモン焼きを思い出して、つい言ってしまったら、

「え?モモちゃん、内臓食べたいのかい?いつもツラーオの内臓食べてるだろ?牛の内臓も同じじゃないのかい?」

とカールさんが首をかしげてたので、

「牛の内臓おいしいのにゃ!ツラーオの内臓はふにゃふにゃしてるけど、牛の内臓は歯ごたえとかが肉と全然違って、私の世界では結構人気あったのにゃ」

と私は牛の内臓のおいしさを力説した。

牧場主がほほえんで、

「そうです。牛の内臓はおいしいのです。ですが先ほども申しましたように、日持ちがしないのです。王都にいらっしゃるうちに、是非召し上がってください」

と言ってくれた。

「にゃ!食べるにゃ!!城下街の焼き肉屋台にあるにゃ?!」

と聞いてみると、

「最近牛を一頭さばいたところなので、まだ売っているでしょう。あの店はこの牧場が出している店なので、きっと手に入るはずです」

牧場主はそう言った。

服と言い牛と言い、何でも直営店か…中間マージンないなんていいよねぇ…と思っていると、

「あの…育てた牛をさばくのは、辛くないですか…?」

とカールさんが牧場主に聞いた。

そうだ、それも気になる。

「辛いと言えば辛いですが、生活のため先祖代々牛を飼育してきたのです。それに、牛をさばくと陛下からお悔やみのお言葉とお見舞金を頂けるのです。それで我々は、牛を弔えた…と思えるのです」

牧場主の答えに、牛にもお悔やみ?!とびっくりしたけど、そんなとこまで気遣う王様は、やっぱりすごく優しいな…と、私は思った。

 


私は具合が悪い時など、廊下とかで転がって休むことがあるんですが、そんな時にはネコがやってきて、すりすりしたりしてくれます。髪の毛をザリザリなめるのはやめてほしいですが…

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