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ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第20章 ネコ戦士、ルーン王国で生きる

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20-9 ネコ戦士、魚を持ち帰る

それなりの魚が獲れたので、イカダを浜辺の木につないで

「ありがとにゃ!またにゃ!」

と、私が右前脚を上げて大きく振ると、アクアドラゴンが右前ヒレを海面に出して振った。

もしかしたら、これも遊びだと思ってるのかもしれない。

なんだかほほえましいな…と思いつつ、私は魚の入った網をエドさんに渡した。

私の身長で魚の入った網を背負うと、網を地面に引きずってしまいそうだったからだ。

「おっ!けっこう獲れたな!」

エドさんはそう言って網を背負って、防壁の階段を上った。

「ノア、魚を持ったエドさんはさらに重いけど、大丈夫にゃ?」

心配になってノアに聞いてみると、

”次は荷車引いてこようよ…”

ノアはため息をついて言った。

たしかに、ノアの上が重くなるよりは、魚だけでも荷車に乗せて引いた方が楽だろう。

「そうするにゃ。今回だけはゴメンにゃけど、頼むにゃよ」

と言うと、

”うん。今回だけね”

とノアはうなずいてくれた。


魚で重くなった分、行きよりは少し時間がかかったけど、私たちはベリー村に戻った。

「おかえりモモちゃん!」

「魚は…獲れたんだね!」

みんな喜んで迎えてくれた。

「イカダは全然うまく操れなかったけど、アクアドラゴンが助けてくれたのにゃ!」

と言うと、みんなは目を見開いて驚いた。

「えっ?助けてくれたって…」

カールさんが驚いた顔のまま尋ねてきたので、

「うまくイカダが操れなくて、流されそうになってたら、アクアドラゴンがイカダを押し戻してくれたのにゃ。それでその後、イカダが流されないように守ってくれたおかげで、魚が獲れたのにゃ」

と答えたら、

「…アクアドラゴンがいなかったら、どうなってたんだい…」

カールさんは、はーっと大きく息を吐いた。

「いっそイカダなんて使わねぇで、アクアドラゴンに魚くれって言い続けりゃいいんじゃねぇのか?」

とジンさんが言ったので、

「網とかイカダとか、みんなに作ってもらったのにゃ。だから練習して、ちゃんとイカダを使えるようになりたいにゃ。それまではアクアドラゴンに手伝ってもらうけどにゃ」

と私は返した。

「それにしても、アクアドラゴンが助けてくれるなんて、ちょっとびっくりだねぇ」

バーサさんがそう言ったので、私はアクアドラゴンから聞いた話を伝えることにした。


「…じゃあ…大昔にティド村が滅んだのは、アクアドラゴンが遊びに来たから…だったのか…?」

カールさんが呆然としていた。

「流されたヒトやネコたちを助けようとしたのに、助けられなかったんだねぇ…」

バーサさんが悲しそうな顔で言って、

「…だから、四人のネコ戦士たちは、アクアドラゴンを倒さなかったのね…」

アンナが、何とも言えないといった表情で言った。

「アクアドラゴンが私を助けてくれたのは、大昔…ヒトやネコたちを助けられなかったことを悔やんでたからだと思うのにゃ」

私がそう言うと、

「だったらこれから仲良くしねぇとな!魚もたっぷり獲らせてもらおうぜ」

ジンさんが笑った。

ジンさんの言葉に、魚を売ることをふと思いついた私は、

「そうにゃ!カールさん、伝書鳩飛ばしてにゃ!業者さんに魚引き取ってもらって、王都で売ってもらうにゃ!」

とカールさんに言った。

「そうだね、傷まないうちに持ってってもらわないと」

カールさんが慌てて伝書鳩を飛ばしてくれて、獲ってきた魚はジンさんちの氷室にぎゅうぎゅうに詰めてもらった。


伝書鳩が王都まで往復して少しすると、いつもの業者さんがやってきた。

「今回は魚を売ってくれるのかい?」

業者さんがそう言ったので、

「王都に魚屋さんはないんにゃろ?だったら業者さんがその荷馬車のままで、城下街で魚を売り歩いたらいいにゃ」

と私は提案してみた。

業者さんは目を見開いてから笑顔になって、

「いいねぇ!仕入れ業者兼魚屋!面白そうじゃないか」

と言ってくれた。

ここからは値段交渉だ。

でも、私はもう大体決めていた。

小さいのはイワシに似てるし、中ぐらいのはアジに似てるから…

「小さいのは一匹10ジロ、中ぐらいのは一匹20ジロで引き取って、倍の値段で売るのはどうにゃ?」

と言うと、業者さんは

「ええっ?そんなに安くていいのかい?」

と驚いた。

「魚を獲るのは王様も協力してくれての、ルーン王国みんな元気で長生き計画の一環なのにゃ。だから、これからは魚は高級品じゃなくて、誰でも食べられるものにしなきゃいけないのにゃ」

私がきっぱりと言うと、業者さんはうなずいた。

「なるほど、そういうことなら、その値段で手を打とう」

村で食べる分を除いた、イワシ?50匹ぐらいにアジ?20匹ぐらいを引き渡して、私は合計900ジロほどを受け取った。

魚を売ったお金はとりあえず村の運営費に足すことになったけど…とにかく、イカダの操船技術を何とかしなきゃなぁ…

私は心の中で大きくため息をついた。

 

これにて第20章終わりです~。パソ用の椅子のせいで床材が傷んできたので小さなマットを椅子の下に敷いたんですが、なぜかネコはこの上には絶対に上がりません。マットがなければ椅子のすぐそばまで来て私の膝に飛び乗るんですが…このマット、ネコ避け仕様でもあるのか…?

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