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ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第20章 ネコ戦士、ルーン王国で生きる

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20-4 ネコ戦士、船の作り方を考える

工場長と職人たちがああだこうだと話し合った結果、網に使う糸は布を織る糸を三つ編みにして、それをさらに三つ編みにすることになった。

「糸を太くしすぎると、糸が水を吸ってかなり重くなるかと思いますが…」

工場長がそう言うので、私もちょっと悩んだ。

私なら、水を吸って重くなった網に魚がたくさん入っても、簡単に持ち上げられる。

でも、誰でも使えるようにしなきゃ、毎度毎度私が漁に行かなきゃならなくなる。

私の世界の地引網漁みたいな漁をすれば、みんなで引っ張るから、私の力は必要ないだろうけど…

でも、それだと沖に出られるちゃんとした船が必要になるだろうし…

「とりあえず、それで網を作ってくださいにゃ。一回使ってみてからまた考えるにゃ」

と答えたら、工場長は

「わかりました。それではこの方向で糸を編み、それを網にしてみましょう」

と言ってくれて、職人たちは早速動き始めた。

糸を三つ編みにするってすごい時間がかかりそう…と思っていると、

「では、糸を三つ編みにする機械を考えましょう」

職人のひとりがそう言った。

メカニックっぽいヒトもいるんだ…と感心しつつ、毎日の仕事の邪魔になるんじゃ…と心配になったけど、

「通常の作業を行いつつ、その傍らで網作りをしますので、網はすぐには作れません。申し訳ありません」

逆の心配をしたらしい工場長がそう言ったので、私は慌てて

「そうじゃないにゃ!みなさんの普段のお仕事の邪魔になるんじゃないかが心配なのにゃ!」

と言った。

すると工場長は微笑んで、

「大丈夫ですよ。糸も布も、作るにはそう時間も手間もかかりません。網を少しずつ作りながらも通常通りに仕事はできます」

と言ってくれた。

きっと網作りはこのヒトたちにおまかせして大丈夫だ。

そうなると、あとは船だ…


網に関しては王都の工場のヒトたちに任せておくことにして、王様にお礼を言ってから、私はいったんベリー村に戻った。

「おかえりモモちゃん!」

「網はできそうかい?」

みんなが迎えてくれたので、私は

「網は大丈夫そうにゃ。あとは船の作り方を考えなきゃいけないにゃ」

と答えた。

「大昔に滅んだティド村の船の設計図でも残ってたらいいんだけどにゃあ…」

と言うと、

「そんなのはないだろうねぇ。船なんて海辺の村の門外不出みたいなもんだっただろうしね」

バーサさんがあごに手を当ててため息をついた。

私はこの世界よりずーっと発展してる世界から来たけど、なんのチート能力もないから、船の作り方なんて全然わからない。

うーんうーんと考え続けて、私の頭に浮かんだのは。

「…イカダにゃ…!!」


「イカダ…ってなんだい?」

カールさんが首をかしげた。

そりゃそうか。

大昔のティド村のヒトたちしか漁とかはしてなかったなら、イカダなんて知らないよね…

「私の世界で一番原始的って言われてる船にゃ。丸太を並べて繋いだだけだけど、海とか川に浮かぶのにゃ」

と説明すると、みんななぜか明るい顔になった。

「そりゃ簡単でいいじゃねぇか。なあ、エドさん?」

ケンさんがそう言うと、

「おう、それは俺らの仕事だな」

エドさんが左のこぶしで自分の胸を叩いた。

そっか、こういうのって、大工仕事みたいなもんかぁ…でも…

「エドさんたちはケンさんちの改築で忙しいにゃろ?イカダは後でいいにゃよ。まだ網もできてないしにゃあ」

と言ったら、

「何言ってんだ!イカダなんてすぐできるだろ?なぁエドさん!」

「おお!木ぃ切って並べて繋ぎゃいいなら、片手間でできらぁ」

ケンさんとエドさんがそう言って笑った。

そしてケンさんとエドさんと私とでいろいろ話し合って、丸太をつなぐ縄にはモールの皮を三つ編みにしたものを使うことになり、それはケンさんが作ってくれることになった。

多分これで大丈夫…と思いつつ、私はまだ少し不安だった。


テレビで見たイカダって、川とか海の流れに沿って流されてた気がする。

それじゃ、海にイカダを出したら、流されっぱなしになっちゃうかもしれない。

イカダはただの丸太のかたまりだから、方向転換とかやりにくそうだし、推進力もイマイチくさいし…

…そうだ。

船のへさきみたいなのを着けたら、波に逆らって動かせるんじゃない?

「エドさん、イカダの先にこういうの着けられないかにゃ?」

私は地面に、人差し指の爪でイカダの絵を描いて、片側に船のへさきっぽいのを足してみた。

「こうしたら、水の流れにも逆らえると思うのにゃ…どうにゃ?」

と聞くと、エドさんは少し考えてから

「うん。木をつないでこういう形のを作ってくっつけられねぇことはないけど、片方だけじゃダメだろ?片方だけに着けると、木は水に浮くから、そっち側だけ浮くかもしれねぇ」

と言った。

それもそうだ。

片方だけに木のかたまりを着けると、片側が浮いて片側が沈むかもしれない。

「エドさん、頭いいにゃ!じゃあ両方に着けてくれるにゃ?」

「おう、これぐらいならすぐできるさ。マリアにも手伝わせよう」

エドさんの弟子のライさんとジェイドさんはケンさんちの改築を、エドさんとマリアがイカダのへさき作りをすることになり、私は村の西側の果樹じゃない木を切って、丸太にして広場に運んだ。

イカダの真ん中に一本柱を立てて、投網の端をくくりつけられるようにして…

その柱の上の方には旗をつけよう。

どんな旗にしようかな…と考えていた私は、ふと気づいた。

…このイカダ、どうやって海まで運ぶ…?!

 

昨夜私の股の間で寝ていたネコが、明け方目覚めると足元でしゃがむようにしてたので、まさか、死んでる…?!と触ってみたらなんだか冷たくて、全然動かないので焦ってたら、すっと立ち上がっておおあくびしました。昨夜寒すぎたからネコの体も冷たくなってたみたいです…びびった…

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