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ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第14章 ネコ戦士、前世の真実を知る

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14-2 ネコ戦士、仔ネコ誕生に喜ぶ

一匹目の仔ネコは、白っぽいけどそのうちシャムっぽくなりそうな感じの毛色だった。

ネコの出産に立ち会ったことはないけど、私が子供の頃一緒に暮らしてたシャムっぽいネコの仔ネコの頃の写真は白っぽくて、こんな感じだったから、多分シャムっぽくなるだろう。

一匹目がネネになめられてきれいになって、ネネのおっぱいを吸い始めたら、ネネがレバーみたいなのを食べ始めた。

それって、仔ネコにくっついて出てきたやつじゃ…食べて大丈夫なの…?

と心配になったけど、ネコはひとりでちゃんと出産するってウェンさんも言ってたし、多分大丈夫…だろう。

そう思ってたら、ネネがまた

「シャーッ!シャーッ!!」

と苦しみだした。

そしてネネは二匹目も産んで、膜を破ってあげて、へその緒も噛み切ってきれいになめて、

「ピャー!」

仔ネコも元気に産声を上げた。

今度は三毛だ。

白い部分が多い…この子も、私が子供の頃にいたネコと似た毛色だ。

そしてまたネネが苦しみだし、もう一匹…もう一匹…と仔ネコたちを産んだ。

合計四匹の仔ネコを産んだ後、ネネはやっと落ち着いた。

「ネネ、お疲れ様にゃ…ネネはすごいにゃ…」

涙ぐみながらそう言うと、ネネは

「ニャー」

大丈夫、というように鳴いた。

母は強し…ってのは、ヒトもネコも同じなんだなぁ…と私は思った。


ネネが産んだ子ネコは、オス二匹とメス二匹。

シャムになりそうな白っぽいのはオス。

白い部分が多い三毛はメスで、グレーの子もメス。

最後に産まれた小さめの茶トラ白はオス。

みんな並んで、ネネのおっぱいを一生懸命吸っている。

元気に生まれてくれてよかった…と、私はまた涙が出てきた。

「みんな元気でよかったにゃあ…」

私がそう言うと、クロがお皿の肉を食べ始めた。

クロも私と一緒にネネのお産を見守ってたけど、やっと安心したんだろう。

「クロもお父さんになったのにゃあ…」

肉を食べているクロに声をかけると、

「ニャー!」

クロは顔を上げて、私を見て鳴いた。

クロの表情も、今までよりたくましく見えた。

滅びた隣国のさらに隣国のガレキの山の中で、やせ細ってひとりでいたクロ。

そのクロが、今や立派なお父さんになったんだ。

クロに出会えて、良かった。

クロがあのガレキの山の中で生きていてくれて、良かった。

私は神様たちに、心から感謝した。


「仔ネコ生まれたんだな!」

「良かったねぇ!」

「ネネも無事だったみたいで何よりだよ!」

ネネの出産が無事に終わったのを伝えると、みんな口々に祝福してくれた。

「ありがとにゃ!もう少し大きくなったら、きっと家から出られるようになるにゃ!」

みんなにそう返しつつ、私はネコのトイレのことを考えていた。

クロとネネのトイレは、私の家の横に私が掘った穴で、中はふかふかの土だ。

でも仔ネコたちが大きくなったら、これじゃ足りないかもしれない。

うちのモモは、うちに来てすぐに、用意してあった仔ネコ用トイレでちゃんと用を足してたから、一ヶ月ぐらいしたら仔ネコたちもトイレを使えるようになるだろう。

その頃にはトイレ増設しないとなぁ…

なんて考えつつ、私はとりあえず王都に手紙を送ってもらうことにした。

ネネは普通のネコだけど、クロはネコ戦士の子孫だ。

なら、クロに子供ができたことは、一応ケラーさんに知らせるべきかもしれない…と思ったからだ。

ネコ戦士の子孫の子供になんて、興味ないならないでいい。

でも、後で

「なぜ知らせてくれなかったのだ!」

なんて言われたら困るしなぁ…

というわけで、村長に頼んでネネ出産の知らせを伝書鳩で王都に送ってもらった。

ネコ戦士の子孫の子供でも、そうじゃなくても仔ネコはかわいいけどねぇ…

そう思いながら、私は仔ネコたちを眺めてはにやにやしていた。


伝書鳩を王都に飛ばした翌日、ギルド長とケラーさんが馬に乗ってやってきた。

ギルド長は、クロのお嫁さん探しとか色々とつきあってもらってたからか、

「ネコ戦士殿、クロに家族が増えて良かったな」

と、珍しく優しく笑って言ってくれた。

「ありがとにゃ!ギルド長さんにはいろいろお世話になったけど、おかげでクロの家族が増えたにゃ!」

私がお礼を言うと、ギルド長はうなずいて

「クロをロナ村に置いてこなくて良かったな」

と、これまた珍しく、にやっと笑った。

…あの時のこと思い出してるんだな…と、私はちょっと恥ずかしくなった。

するとケラーさんが

「ネコ戦士殿!ネコ戦士の子孫の仔ネコたちはいずこに?!」

と食いついてきたので、私はケラーさんを我が家に招き入れた。

仔ネコたちにおっぱいをあげてたネネは、ケラーさんをちらっと見たけど、威嚇することなく、また横になった。

「驚かさないように、そーっと見てにゃ」

私がそう言うとケラーさんはうなずいて、そっとネネたちに近づいた。

「白っぽい仔ネコはこれから毛色が変わって、耳とか鼻の周りが茶色くなっていくと思うにゃ。他の仔ネコたちはこのままの毛色で大人になると思うにゃよ」

私の説明に、ケラーさんはなぜか驚いた顔をして

「…なんと…っ」

とつぶやいた。

そして

「この仔ネコたちの毛色は、伝説の四人のネコ戦士たちと同じである…!!」

ケラーさんは驚いた顔のまま、そう言った。

ケラーさんの言葉に、私も驚いた顔になって、固まった。

挿絵(By みてみん)

 

ネコの出産は一回だけ手伝ったことがありますが、未熟児は親ネコに膜を破ってもらえなかったので、私がハサミで膜を切って取り出しました。へその緒も切り、ウェットティッシュで鼻を拭くとやっと仔ネコは産声を上げました。未熟児は見捨てる…というのはネコの本能かもしれませんが、その未熟児だった仔ネコ、大人になったら一番大きな体になりましたw

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