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ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第14章 ネコ戦士、前世の真実を知る

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14-1 ネコ戦士、ネネの妊娠を喜ぶ

翌朝、夜が明けてから目覚めた私は、いつも通りぐーっと伸びをして、前脚で顔を洗った。

クロとネネも私と同じように伸びをして顔を洗い始めたんだけど、なんかネネが太ったように見える。

ゆうべは暗かったから気づかなかったけど、明らかに太ってる。

ロナ村よりご飯がいいからかな?と思いながら、私は装備を身に着けて家を出た。

「よっ!おはよう!」

ジンさんが笑って串焼きの肉を差し出してくれたので、私は驚いた。

「今日は二日酔いじゃないのにゃ?」

と尋ねると、ジンさんは

「あの酒きつすぎてよぉ。ちょっと飲んだら眠くなってきて、みんな早々に寝たんだよ」

そう答えた。

なるほど、いつものリンゴ酒は弱いからたくさん飲めるけど、王様がくれたお酒は強すぎて、水で薄めてもあんまり飲めなかったんだ。

私がうんうんとうなずいていると、

「はい、クロとネネのご飯よ」

アンナがクロとネネ用の肉を渡してくれて、二匹は喜んで食べ始めたけど、クロは少しだけ残して、それをネネが食べた。

するとリーナさんの旦那さんのウェンさんが

「やあ、ネネはおめでたなんだな」

と、クロとネネに向かって優しく笑った。

ん…?おめでたってことは…

ネネが妊娠してるってことー?!


「にゃにゃっ?!どうしてわかったにゃ?!」

私が慌てて尋ねると、

「ロナ村で何度もおめでたのメスを見てきたからね」

ウェンさんは笑って答えた。

そっか…ネネは太ったんじゃなくて、妊娠してたんだ…

ってことは…

「仔ネコが生まれるのにゃ?!」

私がそう言うと、ウェンさんはうなずいた。

「腹の膨らみ具合からして、もう少ししたら生まれるんじゃないかな?」

ウェンさんの言葉に、私は喜びつつも不安になってきた。

前世の我が家では、私が生まれる前からいた四匹のネコたちは避妊手術してたから、ネコの出産を見たことがなかった。

その後もらったモモも生後一ヶ月ぐらいだったから、産まれた頃のことは知らない。

「仔ネコが生まれる時、何か手伝った方がいいのにゃ?!」

おろおろしながらウェンさんに聞いてみると、

「ネコは自分ひとりでちゃんと産んで育てるから、何も手伝わなくても大丈夫だよ」

ウェンさんは、にっこり笑った。

「ネネ…お母さんになるのにゃ?」

ネネにそう聞いてみると、

「ニャー!」

ネネは誇らしげに、そう答えた。


ネネの妊娠を知ってからも、私は普段通りの生活を送っていた。

カールさんと一緒にニワトリの世話をして、キノコの栽培をして、村長に頼まれればモールやツラーオを倒して。

そんな中でも、私は常にネネの様子を気にしていた。

妊娠中だからか、ネネは今までより沢山肉を食べるようになった。

そんなネネに気を使って、クロが自分のご飯を少し残してネネに食べさせるので、私はジンさんに頼んで、ネネのご飯を増やしてもらうことにした。

「なるほどなぁ…俺の嫁さんがアンナを産む前も、よくメシ食ってたもんなぁ」

ジンさんはそう言って、ネネの分の肉を増やしてくれた。

するとバーサさんも

「あたしも娘を産む前にはお腹が減って良く食べたよ。ネネもいっぱい食べて元気な子を産まなきゃね」

と言って、肉を食べるネネを優しく見つめた。

「仔ネコって見たことないけど、かわいいでしょうねぇ」

「早く見てみたいなぁ」

「楽しみだね!」

三人娘も、わくわくしてるっぽい顔で言った。

村のみんなが、クロとネネの仔ネコを楽しみに待ってくれている。

みんなみんな、あなたたちがこの世界に来てくれるのを楽しみにしてるよ…!

私は心の中で、ネネのお腹の仔ネコたちに話しかけた。


そしてまたしばらく、普段通りの日々が続いた後、その時はいきなりやってきた。

いつも通り朝起きて仕度をして家を出ようとしたのに、クロもネネも私についてこない。

「クロ、ネネ、どうしたにゃ?」

と尋ねると、ネネが

「シャーッ!!」

と威嚇音を出した。

え?え?

「ど、どうしたにゃ?!」

慌ててそう聞いたけど、やっぱりネネは

「シャーッ!!シャーッ!!」

と威嚇音を発するばかりだった。

クロはそんなネネを、じっと見つめていた。

もしかして…仔ネコが生まれる…?!

私は慌てて家を飛び出して

「仔ネコが生まれそうにゃーっ!!」

と叫んだ。

そしたらジンさんが、私のための焼き肉と、クロとネネ用の肉を木のお皿に載せて渡してくれて

「お産の時には、誰にも何も手伝えねぇよ。朝メシ食って、ネネを見守ってやんなよ」

と、ジンさんには珍しい優しい笑顔でそう言った。

私は家に戻って、急いで焼き肉を食べてから、ベッドの上で苦しむネネを見守ることにした。

クロにも肉を差し出したけど、クロは肉を食べず、ネネをじっと見つめていた。

クロと一緒にネネを見守っていると、ネネのお尻から膜みたいなのに包まれた仔ネコが出てきた。

どうしようどうしようどうしよう!!

私がおたおたしていると、ネネはその膜を食い破り、へその緒を噛み切って、膜の中から出てきた仔ネコを舐めはじめた。

すると、ぴくぴくしていた仔ネコが

「…ピャー!」

と、細い小さな…でも、しっかりした声で鳴いた。

そして私も、泣いた。

 

第14章開始です~。最近ネコがおやつを食べません。その上、三ツ星グルメとシーバを混ぜたフードから、シーバばっかり食べてるようです。贅沢なネコめ…と思いつつ、シーバの量を増やそうかなと思うネコバカです。

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