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女神は誰にも微笑まない  作者: ゆっくりな人
3/5

調査隊と合流したそうです。

 まだ太陽も登りきっていない程の早朝。エリーは出発の準備を終わらせようとしていた。


(全く…なんでこんなに早くから動かなきゃ行けないんだか。ま、お金のためだから仕方ないか…)


 その顔はクエスト報酬への期待と、クエスト用紙に書かれていた集合時間への不満が綯い交ぜ(ないまぜ)の微妙な表情だった。


(どーせシャルネはまだ寝てるだろうし…よし。起こしに行くか…)


 エリーは基本的には朝に強く、職業柄野営などをする機会も多いため基本的には寝坊というものをしたことが無い。

 だがパーティーを組んで長いはずのシャルネはとても朝が弱く、寝坊と遅刻の常連であった。

 そのため時間指定のあるクエスト、特に早朝のものはエリーがシャルネを起こしに行くのがスタンダードだった。

 

 コンコン!


「うわっ!!」

「な!なんだ!!どうしたエリー!!!」

「シャルネっ!?なんでいるの!?!?」

 

 何故か今日はいつも自分が起こしているはずのシャルネが自分をのさ呼びに来たのだ。

 つまりそれは自分より早く起きて、かつ自分より早く出発の準備を終えていたことになる。


「なんか今日は起きれたんだよ!そんなことより早く行こうぜ!!」

「分かったから扉を開けようとしないで着替えてるから!!!」

「マジかよ!?悪い!!」


 数分後、宿の外には装備を固めた2人がいた。外はまだ薄暗く人っ子一人いなかった。


「よし、行くか!目指すは東の平原!!」

「まずは先行してる調査隊と合流しないと…多分そう遠くに入ってないと思うからすぐに追いつけると思うし。」


 2人が出発してから30分程たった頃、何度か魔物に絡まれたが流石のコンビネーションで危なげなく倒して行った。


「おっ!アークゴブリンの小隊かな??全部で8匹!前衛3の中衛2、後衛3!」

「随分しっかりした編成だな〜」

「この分だと調査隊には余裕で追いつくから殲滅しちゃお!」

「よっしゃ!突っ込むからバックアップよろしく!」

「了解!!」


 シャルネがロングソード片手に突っ込み、エリーが撃ち漏らしを後方から遠距離系の魔法で撃ち抜き、シャルネが危ない時は回復系の魔法を使用するというのが2人のパターンだった。


✣✣✣✣✣

 

 歩くこと40分程度、調査隊と合流することが出来た。


「おし!みえてきた!あれが調査隊か?」

「とりあえず話しかけてみようか」


 2人が歩く先にはいくつかの牛車と荷車を囲むようにして調査隊と思われる男達がいた。

 シャルネは隊長とおもしき王族直轄を示すワッペンを付けた30代と思える男に話しかけた。


「すいません!クエストを受注した"蒼天の牙"です!!」

「おぉ!君らがあの""蒼天の牙か!!君らがいてくれるのなら安心して調査ができる!よろしく頼む!」


 そう、エリーとシャルネのコンビ、"蒼天の牙"は人族の冒険者ならば1度は聞いた事のある程に有名な「Sランクコンビ」であった。

 Sランクとはこの広い王国内には数十万の冒険者達がいると言われているが、その中でもひと握りにも満たない人間がAランクになれる可能性があると言われている。このひと握りが天才と言われる人種であり、Sランクとはそこからさらに飛び出た存在。

 最早人外と言えるレベルの強さをほこっている。

 そしてこの2人はその人外の域に"コンビ"で届いている。それははっきりと言ってしまえば"イカれている"としか言いようがない程に強い。

 だからこそ王族直々の依頼も受けることが出来たのだ。

 

「私は調査隊の隊長を任されたジェレイグだ、調査の間よろしく頼む。」

「俺は"蒼天の牙"リーダーのシャルネです。あっちの女性は相方のエリー、こちらこそよろしくお願いします。では依頼は調査終了までの護衛と調査地の探索でいいですね?」


 シャルネがクエスト確認のためクエスト用紙の内容を読上げた。

 するとジェレイグは少し怪訝な顔をしたが特に何も言わずに了解した。


「では行こうか、目的地まであと少しだ。」


 シャルネとエリーはジェレイグの表情の変化に気付いたが特に何も言わなかったため、気に留めておく程度にしてクエストに集中していった。


作者の都合で少し遅れてしまいました。申し訳ありません。

3話めです。もう少しで女神様のターン…


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