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女神は誰にも微笑まない  作者: ゆっくりな人
2/5

何かが落ちてきたらしい。

 ここは人族(じんぞく)が住む国の中で最大の国土と民を持つジャクール。多様な国土に囲まれ他国に比べて豊かであるために他国の人々が集まるため、年々国民が増えている。

 多くの職業があるがやはり実力さえあればある程度稼ぐことが出来、そして誰でもギルドに登録すれば即刻始められることから冒険者はとても人気がある。


「おーい!エリー!!」


 とある昼下がり、男の声がギルドに響いた。

ギルド内に居る人々はぎょっとしたように男を見たがシャルネだと気づくと納得したようにまた自分の用事に戻って行った。


「もううるさいな〜どうしたの??シャルネ!そんな大声出して」


 どうやら連れの女性に声をかけているらしい。彼女は動きやすい軽金属鎧を身につけていて、腰にはダガーを吊っていた。2人はパーティーを組んで居るようだ。


「見てくれよ!このクエスト!!ただの調査クエなのにとんでもない報酬なんだ!!これは今取らなきゃ絶対に無くなるって!!」

 

 興奮した様子でシャルネはまくし立てながらエリーに握っていたクエスト用紙を渡した。

 興奮しすぎたのか重鎧を着込んだ肩を上下に揺らしながら息を切らしている。


「くしゃくしゃじゃん!もうどんだけ興奮してたのよ!!」

「すまん!!つい力が入った!!でも凄いんだって早く読んでみろよ!!」

「分かったからあんまり顔近ずけないでよ!!近い近い!!」

「す…すまん…」


 ちょっと傷ついたのかしょんぼりと肩を落としすシャルネ。

 それをよそ目にエリーはクエスト用紙を読み始めた。


「え〜と?"昨夜東の更地に小さな隕石が落下したもよう、これを調査チームとともに調査し、危険があった場合は護衛すること。成功した場合には金貨3枚を与える。"」

「なっ!凄いだろ!!」

「確かにすごいけど…これ王族直々に出されたクエストじゃん。失敗したら何があるからわからないし…」


 エリーはあまり乗り気では内容だが報酬の額が額なので揺れているようだ。

 ちなみに金貨3枚とはこの世界の住人の通常の家庭で月に消費する金額は大体銀貨30枚程度、銀貨100枚で金貨になるので今回の報酬ならば10ヶ月は持つ計算になる。

 はっきり言ってこれは破格と言ってもいい値段だった。


「これ…ほんとに大丈夫なの?」

「大丈夫だって!!ほら、集合は明日みたいだし早く受け付けに行こうぜ!!」


 シャルネの勢いに押され訝しげながらも受け付けにクエストを受注しに行った。


(まぁ、ただの調査クエストだし…東の更地ってことは面倒くさそうな魔物はいなかったはず…それに欲しい装備もあったし…よし!!)


 吹っ切れた様に受注したあとは足取り軽く、明日のクエストのために準備をしようと買い物に出かけ、そのあとは行きつけの宿屋で早めに寝た。



 これから起こることも、巻き込まれることも知らずにただ成功した後に思いを馳せていた。

2話目、よろしくお願いします。おそらくあと2話くらいで女神様のターンになる…はず!

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